あらすじ
〈地獄代行業〉の皓と助手・青児のもとへ、宿敵である荊から果たし状が届く。地獄の王座争いに終止符を打つため、2人は決闘の舞台となる寝台列車〈青い幻燈号〉へ。豪華な車内で待っていたのは、6人の乗客たち。発車後すぐに、ひとりが密室で姿を消し、ひとり、またひとりと殺されて――乗客にまぎれた処刑人は誰か? 探偵役・皓vs.黒幕・荊、一夜限りの推理勝負が始まる! 美少年探偵とペット扱い助手の事件簿、第4弾。
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Posted by ブクログ
第一部の終わりだけあって、シリーズの中では1番読み応えがある気がする。コミカライズでもこの原作でも、ラストの二人を包む空気感が本当に美しくて好きだな。
Posted by ブクログ
青児さんが鳥栖さんにインフルエンザをうつしてたのはやばい。そのおかげで執行人を騙せたとしてもやばい。青児さん自身がインフルエンザに罹ってたのに気付いてないのもやばい。
まさか篁さんに気付かれずに棘さんが侵入してたとは。
憎めない凛堂兄弟。
知らぬ間に色々背負う事になった棘さん。
けど兄弟達は自分が王座を得たいがために殺し合いをしたんじゃ無かったんですね。
おみくじの結果が地獄はなかなかに不穏ですけど、最初それが始まりだったと思うとわくわくしますね。
匿名
棘さんの偽物が登場したシーンで、お腹抱えて笑いました。いつも、少しのホラーと笑いをありがとうございます。青児くんの駄犬っぷりも、相変わらず。ミステリーの方も、あんまりミステリーっぽくなくて、今回も非常に読みやすい一冊でした。
Posted by ブクログ
荊さんが・・もう好きの塊よ・・。
全員が何かしらの罪を犯している人だと・・いったいどんな展開になるのかと思いきや・・切ない。
鵜ノ木さんとお父さん、青児さんと猪子石さん切ないのオンパレードじゃん。
生き残った2人はこの先もある意味生きていくことにはなるんだけど、知り合いに会ったりしたらと思うとなかなかつらいものがある
Posted by ブクログ
残念ながら、オリエント急行殺人事件を読んだことがないのでなんともだが、なかなか面白かった。まさかの全員お亡くなりに…?とハラハラしたが生きたままの人が居て良かった。今作も面白かった。
Posted by ブクログ
終盤の展開が驚きと切なさの連続だった。
執行人の辛い過去からの荊の仕掛けで絶望展開、からの荊の本当の動機等、ページめくる度に驚きと切なさがありました。完全な悪役だと思っていた荊の印象も、この本で変わりました。
鳥栖青年の「なぜ自分は自殺した兄のマネをしたのか」に対しての青児のアンサーがすごく好きです。
Posted by ブクログ
皓の父・山本五郎左衛門と凛堂兄弟の父・神野悪五郎が荊によって殺された。そして皓にその荊から果たし状が届く。魔王の座をかけて用意された舞台は寝台列車“青い幻燈号”での推理対決だった。
青児と皓の最後の探偵業になるとあって、けっこうな業を抱えた乗客たちが揃った。それぞれここに至るまでの背景は浅い深いがあったが、各々の背景に符合した妖怪の組み合わせとエピソードがよかった。残念だったのは誰が執行人かがすぐ分かってしまったことだ。怪しいなと思ってから、それが覆ることもなかった。序盤に怪しいと思わせておいて違うかと思い直して、やっぱりそうなのな展開が欲しかった。
一方で荊は前巻の印象を見事に覆した。荊は兄たち全員分の想いを背負って棘を魔王にしようとしていた。この兄弟、兄想いの弟と弟想いの兄でよかった。まあ2人とも愛情表現が暴力的だが…
青児と皓は相変わらず抜群の相性を見せた。それに1巻と比べたら青児は成長した。出来ないけれど出来ないなりに頑張るのは、同じく出来ない私から見て共感と応援しか湧かない。
物語がまだ続くのは嬉しい限りだ。だがもう少しだけということなのでその言葉を裏切ってくれたらなと思う。
匿名
そう来るかっって感じ。この話は結構たのしかったです。ちょっとチートな気はするが、複線はちゃんとあったしね。あと凛堂兄弟の話大好きなのでそれだけで満足かな。
Posted by ブクログ
地獄の次期魔王の座をかけた最終勝負が荊から申し込まれた。皓は助手兼ペットの青児を連れて舞台の豪華寝台特急「青い幻燈号」に。この列車がレトロな雰囲気で相変わらず舞台が魅力的。列車には他に6人の乗客がいたが青児の目には罪を表す妖怪の姿として映る。罪人たる乗客達を地獄に堕とす「執行人」から終着駅まで2人以上守るのが皓の勝利条件。勝負が始まって間もなく乗客の一人が密室から姿を消し、一人が殺害される。乗客の中に潜む地獄の執行人は誰か?そして勝負の行方は?前作までに語られていた条件があったりするけど人物消失や執行人の正体、全体の事件の謎についてはフェアに解かれていると思う。青児と皓の絆が勝負を通じてしっかり結ばれて何より。荊と棘のその後も気になるしここでシリーズ終了しなくてにこにこだ。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目も面白かったです。西條さんと荊さんの魔王継承バトル…青児さんのマイ妖怪辞典が気になります。
「オリエント急行殺人事件」かと思っていたら「銀河鉄道の夜」だったのはぐっと来ました。
荊さんは棘さんよりとんでもないけど、兄弟想いだったのかも?と思います。2人ともそれなりに。神野家も山本家もお父さん方が横暴だったようだし兄弟は団結するのかも。凜堂兄弟、英国でもお健やかに。。
西條さんも青児さんもお互いに良い影響与えあってて良いです。離れるの!?と思ったけど、魔王勝負に勝った西條さんがぬらりひょんに押し付けて代行業に戻るの良かった…飼い主とペットコンビ再び。
結構随分あっさり、と思ったら一旦ここでお話は終了だったようです。かと言って続きは書かれてるので、楽しみです。人物紹介の小野篁さん、もはや平安装束じゃない方が多いけど…何お召になってても似合ってるようなので流石です。
Posted by ブクログ
電車内での殺人事件解決となると『オリエント急行』かなと思いきや、どちらかというと『そして誰もいなくなった』だった。
全員いなくなりはしないけど、乗客がどんどんいなくなるのは、ホラー的怖さがあった。
妖怪の姿からの謎解き、罪状からの謎解き、そして実際の事件での謎解きと、様々な方向性からの謎解き盛りだくさんで、さすがシリーズ締めくくりに相応しい展開だったと思う。
(実際は新シリーズが始まる訳だが、それはさておき)
ただ結構危機的状況であったにも関わらず、個人的に前回よりも危機感が少なかったのは、主従関係が前回よりも強固なものになっていたからだろうか。
妙な安心感があるというか。
例え追い込まれても、今の二人なら乗り越えられると。
実際にどうにかなった訳だけど。
ちょっと予想していなかった方向性だったけれど。
まさか彼が復活してくるとは……いつものように紅子さんがどうにかしてくれると思っていたので。
意外だったのは、紅子さんの出番がびっくりするほど少なかった点。
本当に二人で(他にも協力者はいたにしろ)乗り越えちゃうのだから凄い。
意外と言えば、その後の展開も意外で予想外だった。
折角の立場を蹴ってくるのだから。
そして二人は元鞘へ……やはり安心感があるペアだ。
これからも地獄代行業は続く模様。
今後の活躍も楽しみだ。
篁さんのことも気になるし……この人の動向も予想できたような意外なような。
それでいて今後もさらっと出てきそうだからなあ……油断ならないお人だ。