あらすじ
両替商「肥後屋」の娘が拐かされた。監禁されたお小夜は、見張り役の又八の顔を見知っていた。かつて、どぶ川で溺れかけた子猫を、お小夜の求めに応じて又八が助けたのだ。金持ちの蔵屋敷と、日々の暮らしもままならない者たちの街を隔てるどぶ川。その川が引き離す大店の娘と貧しき若者の淡い恋を、角野忠兵衛は救うことができるか!?(表題作) 精選シリーズ第六弾!
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Posted by ブクログ
永尋書留役という迷宮入りになった事件を扱う同心、角野忠兵衛の物語。井川香四郎「彩り河」、くらがり同心裁許帳シリーズ№7、2015.8発行。彩り河、怨み酒、月の水鏡、一字が千両の4話。どれも味わい深いです。
色々な人間模様
色々な人達の、色々な人間模様が、四話。重い話でも、最後に、一寸でも光明が見えるのが良い。
しかし、新八郎の恋路は、いつも多難で、成就しない。引っ付きそうで、引っ付かない忠兵衛と詩織の仲も、中々面白い。