あらすじ
自分らしく生きていこう。海の底であるがまま暮らす、生き物たちのように――。マグメル深海水族館では、多種多様な深海生物と人々が自分らしく生きている。飼育補助員の天城航太郎の後輩で、高校生アルバイトの知波田涼は、これまでの人生において「本当の自分」であることを押し殺し、いつわりの姿で過ごしてきた。進路選択の時期を迎え、これからどう生きていくか模索する涼は、マグメルで働いたことをきっかけに一歩踏み出そうとするが……。心震える深海生物と人々の物語、第8巻!!
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Posted by ブクログ
世界で一番暗い場所にも光はある。
素敵な言い方だ。
涼君はてっきり性別を隠したいのかと思っていたが
名前も読み方を変えただけではなく香を取って名乗っていたのか。
お母さんはシンママで色々気を張っているのかもしれないが
入学式の洋服やランドセルなど本人の好みを聞かず
勝手に選んでしまうところがずっと変わっていなくて
今も浴衣を押し付けるし
勇気を出してCOしたのに全く真剣に聞いてくれないのがきつい。
こうなると良い大学に入って円満に出るくらいしか
平和な離れ方がないから子供にとっては辛い状況だと思う。
幼魚の展示を見たことがあるが、こんな苦労が裏にあったのだな。
スカート姿の涼くんを見てそこに言及せず態度も変えない航太郎くん、やっぱり優しいな。
館内は監視カメラくらいあるのでは、と思ってしまったがまぁ野暮なツッコミだろう。
ヒレの話も興味深かった。
毎回そうだが、お話と深海魚の絡め方が見事。
「きっと皆が何かの少数派」。いい言葉だ。
アルバイト、やめてしまって大丈夫かなと思うけれど
お客さんとしてでも戻ってこられる場所になったから良かったのだろう。
春野先生のやることに興味を持っていたのはわかったが
それが獣医になるという夢に繋がるなんて素敵だ。
先生も「お別れの必要はなかったようなので」と
声をかけないのが粋。
シーラカンスのカードをそっと本に挟んで返すのも
涼くんらしくて良かった。