あらすじ
自分以外の職員は全員妖怪の幽冥推進課で働き始めて六ヶ月目の夕霞。憧れの正規職員を目指して奮闘する彼女の次の仕事は、「空家バンクに掲載された心霊写真の正体を確認し、地縛霊なら交渉してご退去いただく」というもの。「いつも通りの仕事ができるのは幸せなこと」という意味ありげな課長の言葉を不思議に思いつつ現地に向かい……(一章)。土砂崩れ現場でのトラブル対応に向かった夕霞。そこで出会ったのは、家族を想って餓死した子供の霊で……(二章)。この国に暮らす人々が遺した想いを描く、笑えて泣ける心霊お仕事コメディ、波乱の第六弾!
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Posted by ブクログ
シリーズ第6弾。
不当に国土を占拠している地縛霊という元国民様を幽冥界に
ご案内する。それが幽冥推進課のお仕事。
一章 空き家はやっぱし、あきませんか?
二章 一口だけでいいですから。
三章 一口だけなんて許しませんから。
幕間 幽冥推進課のオフィスが・・・!?
今回は、3作とも泣けました。
特定空き家で、心霊写真として騒がれたものや、
ヒダル神となってしまった子供の健気な理由に
涙失くして読めませんでしたぁ。
そして、更には幕間でも・・・(T□T)
Posted by ブクログ
一目連:三重県桑名 社から出ると辺りには大雨とともに暴風が吹き荒れる。目が一つきりの龍神。
古屋の漏り(ふるやのもり):オンボロ屋の雨漏り
ヒダル神(餓鬼憑き):空腹で人を動けなくしてしまう妖怪
Posted by ブクログ
今回3つのエピソードが語られるのだけど、後ろ二つがヒダル神と言うか、餓死した子供のお話だったので、ちょっとキツイものがあった。
前に東日本大震災関係のエピソードの時も結構くるものがあったけけど、こっちは人災なのでより救いがない感じがする。
お話としてはそれでも一つの救いの形を描いている。
でもなあ、やっぱりすっきりはしない。辛い。
さて、ラストの引きはそろそろ最終回が近いと言うことだろうか。
Posted by ブクログ
空き家バンクと、ヒダル神絡みで2編。
夕霞と火車のやりとりなど、ライトな展開だが、実はテーマは社会問題など、聞いたことはあるが、深くは知らなかったことまでが軽く読みながら知ることができる。
今作はヒダル神絡みの2編が特に辛い。1編でも辛いのが重なることで、子供の親への愛情が切なすぎる。
ちらっと書いてはいたが、ラストの突然の展開にビックリ。夕霞がどう動くのか、続きが待ち遠しい。