【感想・ネタバレ】黎明の書 巻之弐 荒れ野を越えてのレビュー

あらすじ

教会の養い子だったラウルは、領主シェミハザ伯爵の嗣子イオアンと出会い、侍者となり、城の中で暮らすようになった。そこは、いままでの平穏な日常と違い、確執や陰謀―イオアンの母は、自らの境遇に不満を抱き、騒動を起こし、伯爵の弟は、近隣のマステマ伯爵と謀り、乗っ取りを企てている―といったものが渦巻くところだった。そして、敵が急襲するなか、伯爵は、弟と戦い、傷つきながら勝つも、息子を逃がすために自ら城を破壊してしまう。逃げのびたイオアンとラウルは、伯爵家を襲爵する許可を上王から得るため、旅立つが…。吸血鬼と人が共存する世界を舞台に、少年と少女たちの未知なる冒険を描く。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

吸血鬼もの。2巻。

前回が貴族的耽美な吸血鬼描写が多い(?)なら、今回は吸血鬼って不自由だな、という描写の多い巻。
日光に当たればやけどするというのは、一日の半分が太陽で構成されている世界は住みよいものではないでしょう。そして夜の恩恵のもとでしか行動できない生き物は、そうでない生き物の手を借りなければ生活がままならないというのはあらゆる話に共通して、より耽美ととるか、哀れととるか。
血を糧にするか、そうでないかも吸血鬼ものでは状況を左右しますね。

この物語は中世あたりの世界観で、吸血鬼種族=貴族という位置付け。
吸血鬼の若君とその友人であり従者である少年のお話。
ああ、でもキャラクターとしては吸血鬼の姫君と東洋系の少女のペアもなかなか好きです。少年ペアより、なんだか殺伐としてますが。

表題の「黎明の書」について、ちょっと内容が見え隠れしてきたような感じですね。

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2013年06月16日

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