【感想・ネタバレ】社員の力で最高のチームをつくる―――〈新版〉1分間エンパワーメントのレビュー

あらすじ

エンパワーメントとは、人間が本来持っている知識や意欲を引き出すことで、社員が自発的に動くようになり、組織が活性化し、業績が向上していくことです。しかし、日本の企業風土ではなかなかうまくいかないのが現実。本書は、自分たちの立場に置き換えて読める実践的ストーリーのため、具体的に何をすべきかがわかります。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

雑誌で星のリゾートの特集があり、そこで紹介されていた本。

感想。
とても良かったです。私の好きな組織運営と考え方。こういう組織で働きたい、自分だったらこういう組織を作りたい、と思いました。
一方で企業規模次第(非常に大きな企業の場合とか)かえって非効率なやり方になる気もする。

備忘録。
・強い会社、生き残る会社とは、顧客と品質を最優先にし、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速に対応しつつ、イノベーションを継続できる会社。

・顧客は、顧客が接する社員がその場で意思決定し問題解決してくれることを望む。そういう組織が強いのは明らか。ただ、これができる会社は稀。

・社員の方も、感覚的には、仕事を任せられることを望んでいる。でも任せたところで急に上手くいくことは少ない。それを経営側は「社員の意思や能力の不足」としたがる。実際は「やり方は任せるけど、ミスを見つけたら懲らしめるよ」という運営が残っているせいで、社員が能動的にベストを尽くすことを怖がらせている。

・社員がベストを尽くし、各現場で自分で意思決定するためには、エンパワーメントが必要。エンパワーメントは経営側がトップダウンで行うことだ。社員に「任せる(好きにやっていい)」と言い放つだけではダメ。

・エンパワーメントの鍵①情報共有。社員と正確で詳細な情報を共有する。社員は正確な情報を持っていなければ責任ある仕事をすることができない。また正確な情報を持っていれば責任ある仕事をせずにはいられなくなる。情報を与えることが会社と社員の間に信頼を生むし、情報を与えることは会社が社員を信頼していることの証。機密情報も例外ではない。「情報にアクセスできるようにしている(情報を拾うかどうかは社員次第)」という姿勢よりも、経営側が意思決定に使用している情報をタイムリーに共有する動きが大事。

・エンパワーメントの鍵②境界線を引いて自律的な働き方を促す。エンパワーメントするにはルールで行動を縛らず自由にやらせた方がいいだろうが、一方で社員に説明責任は求めるわけだから、この塩梅が難しい。そこで「これ以上はやってはいけない」という境界線を引いてあげる。その範囲内で自律的にやってくれと。境界線は、例えば経営理念とか、経営方針とか、戦略や計画(どういう目標を、誰が、いつ、どこで、如何達成するのか)といった大きい視点のものが良い。先ずは経営陣から会社が進むべき方向を明確に定義し、それを社員も交えて磨き上げていくことで社内に浸透する。

・エンパワーメントの鍵③階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。上司の指示通り動き、上司しか意思決定できないような階層思考ではなく、各自各チームでセルフマネジメントしてもらう。そのためには、上司側にはコーチングやタイムリーな情報提供、任せつつマネジメントするスキルが必要。部下側は上司に頼らないで仕事ができる方法を学ぶ必要がある。この段階でリーダーシップ不在が起こりやすく、不満が発生する。みんないきなり自由を与えられてもどうしていいかわからないのだ。

・失敗やミスにに対して、そこから何が学べるかという姿勢で臨み、イノベーションの機会にしましょう。むしろ失敗の発生をお祝いするくらいで。

・職場が安全だと感じられ、新しいことを試す自由が与えられ、全ての情報が共有されれば、社員の中にオーナーと同じ意識が芽生える。オーナーならば、力を出し惜しみせず、会社の成功のためにより良い意思決定を行う。

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2022年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エンパワーメントに関する本。
前から気になっていたが意を決して読書

メモ
・エンパワーメントの3つの鍵
  正確な情報を全社員と共有する
  境界線を明確にして自律的な働き方を促す
  階層組織をセルフマネジメントチームで置き換える

・エンパワーメントの別名。起業家精神、オーナーシップ、エンゲージメント、インボルブメント。メンバーがもっている知識、経験、モチベーションの力を解放し、驚くべき成果をあげることの必要性に着目したもの。

・信頼がエンパワーメントの鍵

・部下を育てるのは情報共有という行為。上司はあらゆる情報を共有することで部下を信頼していると示さなければならない。

・自律した働き方を促進する6つの境界線
 目的 事業はなにか
 価値観 事業指針はなにか
 イメージ どんな将来像を思い描くか
 目標 何をいつどこで達成するか
 役割 誰が何をするか
 組織の構造とシステム 仕事をどう位置づけ支えるか

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2021年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

会社の経営に悩んでいるワンマン社長。代われない組織に業を煮やして、エンパワーメントの優良会社を訪問。そこで色々な現場を見ながらエンパワーメントの効果を確認していく物語。
順序は、①情報を全員に共有させる②自主管理領域を設定する。③階層組織をチームと取り換える。
上層部の考える重要仕事TOP10と、部下が考える仕事TOP10は違う事が多い。書き出して比べてみるとお互いの誤解が解ける。

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2019年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全社員と正確な情報を共有するのは大事なのに
なぜ好ましくない事実を知られたら困るという発想になるのか。
前いた会社で大したことのない情報でもとにかく秘匿したがる上層部に辟易したことを思い出す。

個人的には会話劇で書かれているのが読みにくかった。

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

旦那さんの課題図書を一緒に読んだ。かなり先進的。実践は難しい。リスクマネジメントが根性論っぽい。英語圏の会社の雰囲気を知っていて、英語で原文を読める人のほうが吸収できそう。
著者へのリスペクトと日本での実践例を挙げてあとがきとしているが、それが現実的で、リスクが少なそうで、分かりやすく、濃すぎる!本の価格の半額程度があとがきで返ってくる。
経営者とマネージャーが、現場社員に顧客満足への向上心と経営者目線のコストバランス感覚を養い努力を認めサポートすることで、互いのビジネスパートナーシップを育む。

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2023年04月10日

Posted by ブクログ

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エンパワーメントには、社員がオーナーシップの感覚を持つことが必要。そのためには社員を信頼すること。
社員の経験や知識を解き放ち、目標達成のために発揮させること。

第1の鍵
全社員と正確な情報を共有すること。タイムリーな情報、すべての情報。
第2の鍵
境界線を引いて、自律的な働き方を促すこと。
何を話すか、だけでなくどう話すかも大事。一方的に支持するのではなく、パートナーとして扱う。
階層を減らすだけでは、新たな官僚組織ができるだけ。
自律的な働き方に移行するためには、境界線の明確化と方向づけが必要
第3の鍵
階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。
レジ担当者に小切手の受け入れの権限を与えると、自尊心が高まり親切に対応するようになる。
バランスシートが読めなければ昇給しない仕組み。
失敗は責めない。自分の身を守るのに忙しい社員にはイノベーションは起こせない。誰の責任か、ではなくこの失敗から何を学べるか、を問う。
失敗を許したら無責任になる、のではなく強い責任感を持つ。
組織が定めた境界線と枠組みで、行動に縛りをかけてリスクを取らせない仕組みだった。新しい境界線と枠組みは責任を引き受けること、オーナー意識を持つこと、にある。
意識の転換の最初は、安心して働くためのルールや枠組みが必要。新しい境界線とは、すべての社員が責任感と自律心をもって行動することを助けるもの。

顧客満足を高めることは利益に繋がるか。
会社の方向性を定義することは、第2の鍵につながる。
収益を公開することで、顧客満足につながる活動を自分たちで選択することにつながる。その結果、社員のコミットメントが高まり達成への意欲が増加する。

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2022年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

確かに本の中であるエンパワーメントが確立できたら理想の組織に出来上がると思います。

会社は従業員が主役であることや、ピラミッドを逆に、など共感する事がすごく多かったです。
スタッフ全員が経営者的感覚をもち、行動できるようになれば天国のような会社になることは間違いないでしょうし、できればそうありたいと思いました。

ただ、この本の内容を100%を実行する自信が無いのも事実で、会社スタッフ全ての人間に全てを共有する事はなかなか難しいのかなぁと思いますが、全てを知らずに経営者感覚を持てるかと持てないと思いますし… 難しい…

スタッフと経営者で業務での齟齬のチェックはハッとさせられました。これは試してみたいと思いました。

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2020年10月21日

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