あらすじ
ねえ、七虹。どうしてなのかな。私は親友だけど、やっぱりあんたが何を考えていたのか最後までさっぱり分からなかったよ。虹みたいに綺麗で、誰もがうらやむほどの才能に恵まれていて、それなのに、いつだって寂しそうに笑っていたよね。でも、私はそんな不器用なあんたが大好きだった。だから、最後に教えて欲しい。あんたはずっと誰を愛していたの? 何を夢見ていたのかな? これは、永遠を願い続けた舞原七虹の人生を辿る、あまりにも儚く、忘れがたいほどに愛しい、「虹」の青春恋愛ミステリー。
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Posted by ブクログ
背表紙のあらすじに惹かれて購入しました。
正直、こんなに心に響く作品に出会えたのは久しぶりです。
この生きにくい世界で、不器用さをかかえながらも、一人の人をひたむきに思い続ける。
そんなかたちの愛はとても美しいけれど、決して簡単にたどりつける境地ではないはずで。
それができた七虹の芯の強さやまっすぐな生きざまは素直に美しいと思います。
自分にも、空気を伝って通じ合えるような誰かが現れたらいいと、歳甲斐もなく願わずにはいられませんでした笑
最後に。悲劇的な人生を歩む率の高い舞原一族の中で、七虹が幸せをつかみとれたのは素直にうれしかったです。
Posted by ブクログ
花鳥風月シリーズ3作目です。周りの方々から見た〝舞原七虹〟のお話でした。
何人か不憫な方々もいたけれど、最高に大好きなラブストーリーです。一応恋愛ミステリーらしいですが、ミステリー要素は薄め。
ただただひたすらに不器用な七虹が歩いてきた道を社会人から大学、高校、中学…どんどん遡りながら、七虹が本当は誰を〝愛して〟いたのか。
割とストレートに進むので、相手が誰なのかはすぐに分かります。
個人的には夕空さんの不憫さが性癖( 叶わない恋だけど諦めずに好き )にグサグサ刺さって好きでした!
どんなに美人で浮世離れしていてもきちんと人なんですよね。とても面白かったです。
Posted by ブクログ
七虹という女性を中心にして起こった各年代ごとの事件を通して彼女の恋愛を綴っている作品。
ミステリーというだけあり、読み返してみるとここの箇所が後のこの場面への伏線になっていたなど色々な発見が出来る。
恋愛小説としては失恋が多く、すっきりしない部分もあるが、最後はハッピーエンドで終わるので気分よく読み終えることができた。
Posted by ブクログ
再読です。
こんな話だったっけ~?って感じで読んでました。
結果、思い出せず…(笑)
双子大好きな夕空のやりとりも、今読めば絶対忘れないぐらいの衝撃的な場面なのに…思い出せなかった…(笑)
喧嘩したときは、悪くない方が謝る。のやりとりは笑いました。
親戚の家に引き取られた七虹。
心を閉ざして一人でいるところを、同級生の佳乃の兄、世露に見つかり、心を開いていく。
世露を通して佳乃と七虹は仲良くなった。
佳乃はクラスメイトの男子が好きだったが、その男子は七虹を好きだった。その相談を佳乃が受け、ショックだったが、好きな男子の頼みだからと、七虹に付き合うようにいうが、七虹はその男子が好きじゃなく、断ったせいで佳乃と絶縁。
七虹は世露が好きだったが、世露には恋人の莉湖がいた。
世露は七虹の歌声が好きだったから、歌手になるように言った。
七虹はその通りに歌手デビューに奮闘したが、その直前で世露の耳が聞こえなくなった。
七虹は、命をかけて組んだバンドをやめた。
それから契約社員でOLの仕事をし、世露は莉湖と結婚。
まだ世露が好きだった七虹は、職場の夏目の受け売りの「諦めざるを得なくなる携帯をキャリアごと変える」を実行。
世露の結婚式をきっかけに、学生時代に仲違いした七虹と佳乃は仲直りをした。
世露は結婚後、イラストレーターの仕事を24時間し、莉湖に構わなかったせいで莉湖は職場で出会ったドイツ人と結婚。
携帯をキャリアごと変えた七虹は、そんなこと知る由もなく、佳乃とランチの約束をしたら、高校の先輩、夕空が一緒に参加。
そこで七虹が世露のことを好きだと夕空が告白。
佳乃は七虹に、世露は離婚したと伝えた。
夕空と佳乃の計らいで、佳乃と七虹二人で世露の家に行く予定を、七虹一人で行かせることに。
結局、二人は遠回りしていたってこと。
Posted by ブクログ
舞原七虹(まいばら なな)の恋。
ノーブルチルドレンを先に読んでいたので、七虹の印象が違っていた。
心を救われた、真っ直ぐな恋だった。
変態と言われているけれど、夕空(ゆら)さんは、人の気持ちが分かる優しい人だった。
Posted by ブクログ
七虹に関わった様々な人物の視点から彼女の人生を、
社会人→大学生→高校生→中学生→小学生、と時を遡りながら語られ、彼女に関することが分かっていく感じで形は面白かったかな
でも、正直、私としては、4作の中で一番微妙だった
最初の話なんてなんかなくてもよかったっていうか、終わり方が尻切れとんぼみたいで微妙で・・・
七虹の整った外見とは裏腹に、可愛くて不器用な内面がちょっとよかったなー
不思議と惹き付けられる魅力がある気がした
あと、夕空がちょっと変わってるけど、いいキャラしてた
世露は・・・本当に七虹に対してのみ、気持ちが寄り添ってるのかなって気がした
でもそれって・・・結婚後の莉瑚が可哀想だった
ずっと世露のことを支えてあげてたのに、結婚したら気持ちは離れてってしまうとか 結局は別のところで収まってるけど、なんかちょっとね
読んでて思ったのは 人との縁はどこでどう切れたり繋がったりするかは分からないなーって感じ
一旦切れてもまた戻ったり、ずっと繋がってたのに突然切れたり
縁は異なもの、だなと