あらすじ
恋した人は、義理の母。光源氏(ひかるげんじ)を生涯苦しめる、許されぬ恋が始まる。多くの女性と恋に堕ちた光源氏の恋物語は、藤壺(ふじつぼ)の宮(みや)への恋から始まった。相手は父の妻、そして義母。しかし源氏は、決して越えてはならない一線を、踏み越えてしまうのだった……。今こそ読みたい、極上ロマンス! 雑誌掲載時のカラー原稿を初めて完全再現した、全巻合計120ページのカラーで魅する大和源氏絵巻!!
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読むと原作もわかりやすくなる
ほんと入門書、図書館に一緒に並べてほしい、今から全巻よむにはお値段がちょっとツライですもんね。
古典の訳本をずっと読みやすくなります。
屋敷や調度品がイメージしやすいし、
何より作中人物は役職名なので昇級の度に呼び名が変わり、わかりづらいのが解消できます。
和紀さんの絵で顔が浮かんでこれあの人ね、ととても助けられるんです。
巻末にインタビューがあり、作画の苦労話等も興味深かったです。(連載当時のものなので読まれた方はいるかもしれません)
カラーページの夕顔も現代のヨルガオよりも儚い花の絵になってて素敵です。
感情タグがドロドロとあったのが実は私には意外で、考えてみればあ~たしかにストーリーを追うとそうなのかもしれません、
でも私には諸行無常というか哀しさ虚しさ切なさ、このまんがを思い起こす時もっと清涼感あるイメージなのです。
それは和紀さんの作り出した少女漫画フィルターあっての源氏なのかもしれませんが。。
平安びとの侘びさびが言葉でも絵でも表現され、
雪明りで見る庭の美しさ、これは現代の街灯外灯がある私達が見るものとは別物かもしれません、夕顔があれだけ怖がった闇のおそろしさも。
少女まんがとして感情移入しやすい素敵なエピソードが足されていて、その部分が実は一番印象に残っていたりします。
あとで原作を読んで好きだった部分を探すと、それは漫画オリジナルだったんだーと気づくんですね。
(藤壺が少年源氏を梅に重ねるとことか、花散る里との出会いとか、浮舟が苦悩の中でみる源氏のイメージとか数限りないです)