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Posted by ブクログ
五巻のメインは、希さんへのプレゼントに思い悩む志乃と、そのプレゼントの一件をうやむやにしてしまう終盤のアクシデントである。
この巻辺りから一層百合感が強まっている感のあるこのシリーズであるが、二人の仲を少しずつ歪ませるような、回復に向かうがゆえの安定の崩壊を感じる物語が少しずつメインになろうとしている印象だ。
歪みをそのままに安定を優先させる希さんと、歪みからの回復を無意識的に考えているだろう志乃の関係性は、これから徐々にズレていく可能性が高いだろう。
その辺をかき乱そうと手を出す律子の存在は、物語的には大変便利な存在だろう。一方で、読者にある種のストレスを掛ける可能性も、なくもない。
と、本筋に関係ない感想が長くなったが、この巻の評価は星四つ半相当としたい。
物語の本筋の動きがまだまだ胎動状態であるための評価だが、巻末の希さんの実に酷い笑顔には星半個程度プラスしている点も付け加えておきたい。何が大丈夫なんだ。(笑)