あらすじ
【『家族になる』というのは、きっとずっと簡単で、もっとずっと難しい。】
岸辺志乃、高校生。17歳。唯一の肉親だった兄貴が死んで半年、「兄の嫁」である“希さん”との二人きりの生活も半年が経ちました。『他人だけど家族』──。そんな二人を描く、不可思議で、不器用で、そして少しだけ互いを知る、日常センシティブストーリー第2巻。
(C)2017 Kuzushiro
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共依存?
絵柄が好きなので購入。義理のお姉さん(未亡人)との共同生活。かなり共依存の関係になっていきそうですね。百合展開になるのかな?と思ったりしますが、どうなりますかね。
Posted by ブクログ
天涯孤独の身となった志乃と、そんな彼女の兄の嫁であった希さんとの共同生活を描いたシリーズ二作目である。互いに関係を深めながら、それでも危うさは抜けない、その解消されない薄暗さが喪失の重みを伝えてくるような物語だ。
二人の関係にさらに周りの関係を重ねるように物語を深めていっている感触のある二巻であったが、あえて喪失を直面させる締め方は見事である。この巻は「二人の関係とは別に、二人にはそれぞれの未来がある」ということが暗に強調されているのであろうが、その意味は重苦しさを孕んでいる。
依存関係は成立しているうちは問題ないが、壊れた時に立て直しようのない状況にもなりうる。この巻の重さは、そうした危うさだろう。
ここでは星四つ半相当と評価しているが、物語の内容は一巻と変わらず大変満足させていただいている。
いま少しインパクトがあったれば、一巻同様星五つで評価したのだけど。じわじわと真綿で首を締めるような描き方自体は見事だと思う。