あらすじ
筆頭政務官の泉野晴凛が王宮からさらわれる! 美しい少女に成長したが中身はやんちゃなミーネは、シャールと共に、このはかりごとを決行したのだ。目的は晴凛と結婚するため! いよいよ、嫁と妻、どちらを選ぶかが決まる!! 初夜を共にするのは、さぁどっち!? 南域の乱の首謀者として、帝国が血眼になって捜す、仮面の軍師崇鳳。彼はしっかり生きていた──ムルトの従者となって。ムルトの故郷を取り戻すため、崇鳳は帝国を席捲した知略を振るい始めるのだが!? その後がわかる完結編!!
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻に相応しい出来だった。晴凛の結婚式と、沢樹のその後の話。ミーネとシャールのどちらを選ぶのか、ひいては帝国とシムールのどちらを選ぶのかについてきれいに決着がついた。ここまできてどちらか一人だけ選ぶという展開だったらまったくもって納得できなかったため、必然の選択だったと思う。1巻の晴凛なら、シムールの一族になることはともかく、二人の妻を娶ることなど分相応だと受け入れなかっただろう。甲斐性ができたというのか、器の大きさが外見に表れるようになったというのか。現実世界での刊行ペースでも5年、長い年月だった。
ムルトと沢樹の関係は予想外だった。空っぽの自分の心を埋めるものができて、沢樹にとっては良い結果になったのではと思う。奴隷になったからといって、人間らしい生活ができなくなったわけじゃないしね。信じるものは自分だけ、で進むより、一人でもその人のためになりたいと思える人がいるのはいいことだと思う。
12巻が微妙な展開だったが、13巻は満足な最終巻だった。
あとはアイリーンの子供が一歳くらいなのに、喋って歩くのは誰かつっこまなかったのかw