あらすじ
勢力を増すオルバの軍勢。もはや看過できなくなった皇帝は、オルバを帝都へ招くという強行手段に出る。 一方、隣国エンデには、戦巧者の 『小覇王』 カセリア率いる東の大国・アリオン軍が迫るという事態に陥っていた。 アリオンの野心はエンデに留まらず、必ずやメフィウス、ガーベラにまで及ぶ ──。その危機を前に、オルバが、そして負傷をして祖国ガーベラに帰国したビリーナが行動を開始する!
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ギル メフィウス
皇帝との謁見シーン。
一巻で「怠け者」とか「男らしい功績をたてろ」と言われていた本物のギルにくらべれば、オルバは間違いなく本物の英雄。
しかも、顔がママ似。性格がパパ似。あり得ないぐらい優秀で、人望も厚い。
はっきり言って、背中に奴隷の紋章があったところで、ニセモノだ!なんて信じたくないぐらいの勢いじゃないだろうか。
皇帝だって、オルバが泣いた瞬間、「本物の息子じゃないか?」と思ったにちがいない。
ともあれ、周りで見ていた臣下たちからすれば、どこからどう見ても本物の親子喧嘩にしか見えなかっただろう。
この物語の面白さは、本人たちの精神のなかで織り成す「真実」の物語と、周囲の人たちが見ている「王道の英雄物語」の二つの視点で楽しめる所じゃないかと思っている。
やんちゃでさみしがり屋のオルバが、沢山の人に認められて、必要とされて、子供の頃に失った沢山のものをとりもどせて、本当に良かったと思う。ラストまで後一巻。がんばれ!