皇帝との謁見シーン。
一巻で「怠け者」とか「男らしい功績をたてろ」と言われていた本物のギルにくらべれば、オルバは間違いなく本物の英雄。
しかも、顔がママ似。性格がパパ似。あり得ないぐらい優秀で、人望も厚い。
はっきり言って、背中に奴隷の紋章があったところで、ニセモノだ!なんて信じたくな
...続きを読むいぐらいの勢いじゃないだろうか。
皇帝だって、オルバが泣いた瞬間、「本物の息子じゃないか?」と思ったにちがいない。
ともあれ、周りで見ていた臣下たちからすれば、どこからどう見ても本物の親子喧嘩にしか見えなかっただろう。
この物語の面白さは、本人たちの精神のなかで織り成す「真実」の物語と、周囲の人たちが見ている「王道の英雄物語」の二つの視点で楽しめる所じゃないかと思っている。
やんちゃでさみしがり屋のオルバが、沢山の人に認められて、必要とされて、子供の頃に失った沢山のものをとりもどせて、本当に良かったと思う。ラストまで後一巻。がんばれ!