あらすじ
かつて高度な知能を持った竜が支配し、魔素を利用した文明に支えられた世界。 十年の間、戦争を繰り広げてきたメフィウスとガーベラは王族同士の政略結婚により、その長い戦いに終止符を打とうとしていた。 幼い頃、戦争により故郷を追われ剣闘士となったオルバは、瓜二つの容姿をしていることから、婚礼を控えた、うつけと噂されるメフィウスの皇子とすり替わることになる。 一方、勝気なガーベラの姫・ビリーナは、皇子を篭絡して自国の利益を図ろうとひそかに決意する。 そんな二人の婚礼の途中、何者かの襲撃があり!? 二人の思惑と和平の行方は──?
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Posted by ブクログ
ものすごく面白かった。剣と魔法の中世ファンタジー的異世界を舞台に、家族を殺され剣闘士として奴隷に身をやつして生きていた少年が、自国の第一王子の身代わりになる話。物語としてとても面白く、夢中になって読んだ。主人公のオルバは年齢も性別も生まれ育ちも全く私と違うのに、オルバの思考の流れに沿って、情報を収集しながら、今まで奴隷としてチェスの駒の立場だったのを指し手の立場になったことを時々面白がりながら過ごせた。文章が長けており、活字を追っているという感覚なしに物語に没頭させる。壮大な物語の序章、これからも楽しんでいきたい。多作のベテラン作家は伊達じゃない。
最高のシリーズ
自分が読んだ本の中でも最も面白いと思ったシリーズです。
設定などはベタな部分がありますが、戦記ものが好きであれば必ずはまると思います。
タザリア王国物語、火の国風の国物語とこの作品はおすすめです。
物語の中で復讐というのがさ一つのテーマになっていますが、感情移入がしやすくて、文章を読みながら自分の中に憎悪の火が燃えるような思いがしたのを覚えています。
広い世界観の中で主人公の取り巻く環境が次々と変わり、驚きの展開が続々表れ、一巻一巻読むたびに、次の巻を読みたくなりました。
私は元々戦記ものが好きというわけではなかったのですが、この作品をきっかけに大好きになりました。
Posted by ブクログ
本格的な戦記物語で人気好評の長編ファンタジー。
このライトノベルも読み始める前から実はかなり期待していた。
ただ、最近読んだ、某人気長編ライトノベルが期待したほど面白くなかったので、今回も過度の期待は禁物かなーと眉に唾をつけながら読み進めたわけだけど・・・とりあえず、面白い。かなり、面白い。
長閑な片田舎で血気盛んな少年として育ったオルバは、戦乱に巻き込まれ、天涯孤独の身の上となる。(10才)
生きるために犯罪に手を染めたがやがて逮捕され、剣闘奴隷にまで身を落としてしまう。(14才)
少年時代を死と隣り合わせの剣奴として過し、肉体と剣技を磨き上げたオルバに、ある日転機が訪れる。(16才?)
一国の皇子の影武者としての役割を与えられたオルバは、自分が一体何者なのか、どれほどのことができるのかと、自らの可能性に向き合っていく。
そんなオルバの胸に深く深く刻まれているのは、幼いころに故郷を、家族を、幼なじみを奪った仇への憎悪。
皇子の影武者としての立場を利用し、復讐を誓うオルバを中心に、物語は動き出していく、みたいな感じ。
なかなか骨太で重厚感のある本格的なヒロイックサーガを予感させる。
ヒロインであるガーベラの第三皇女ビリーナもまた、昨今よくある萌えキャラではなく、一昔前の戦記ものに登場する、戦うお姫様といった感がある。
個人的に連想したのは、あまりに古いといわれるだろうが、風の谷のナウシカだった。
キャラクターとしてはまったく異なるんだが、時代的なにおいはそれくらいアナクロな空気を感じた。
若干14歳という年齢で国一番の飛空挺乗り。
国を愛し、民を愛し、先王である祖父を愛する、時に苛烈で、時にたおやかな、戦場を疾駆する美姫、とこうくると個人的にはナウシカあたりを連想しちゃうんだよね。クシャナっぽさはない。
個人的には、MF文庫Jにありがちな、もうちょっと萌えッ気のある萌え萌え戦記の方が好きなんだが、これは電撃文庫とMF文庫の差なんだろうか?(笑)
主人公がかっこいいってのが一番重要だけど、二巻以降ではもうちょっと可愛いキャラや萌えッ気のあるイベントも見せてほしいのが本音だったりする。
まあ!とにかく、とりあえず、続巻に期待なんだぜ!
Posted by ブクログ
凄く好きな物語
オルバと王女の初顔合わせ時のすれ違い感情とか、王女が襲われた時のオルバの行動とか、自分のツボにはまる行動やら描写が随所にある
ラノベにしては地味だが、自分にとっては最高の出だし
奴隷が優秀すぎるのが玉に瑕だが問題無い
Posted by ブクログ
「生きる」という強い意志にドロドロしたものを纏わりつかせながらも爛々とした瞳をもった主人公。読むのが引っかからないほどの血みどろ表現と筋肉躍動する戦いの描写が好きです。勇者を夢見つつ奴隷になったオルバの正義になれない真っ直ぐな心と、少年団や剣奴隷で身についた残虐といってもいい潔さと、まだまだ子供な精神のバランス。それを取り巻く各々の思惑と世界情勢。 舞台としては現状国家間の探り合いですが、今後それぞれのキャラがどう思いどう動き、それによって世界がどうなっていくのか楽しみです。魔法については今後出てくるのか
Posted by ブクログ
皇子と瓜二つだったという理由で仮面を付けさせられた剣闘士.
皇子が不慮の事故で死んだのでその替え玉になることに.
なかなか面白かったよ.
今後どうなっていくのか楽しみだわー.
そして偽王子はあのハゲにどんな復讐をしてくれるのか.
Posted by ブクログ
いろんな方が言われている通り、最近ほとんど見なくなった異世界ファンタジーの戦記もの。
決して人気があるわけではないけど、私のように一定のファンはおり、古くはロードス島戦記から空ノ鐘の響く惑星で、火の国風の国物語、近年ではカナクのキセキや天鏡のアルデラミン等々定期的に名作が出るジャンルでもあります。
そしてまだ1巻しか読んでいないけれど、この烙印の紋章もそれら名作に連ねる作品でしょう。
長編の1巻ということで、まだまだキャラや舞台説明が主。
とはいえクライマックスはしっかりと用意されており、盛り上げるところはしっかりもりあげます。
特にビリーナがガーベラ軍を鼓舞するシーンはよかったな。
まだ世界観がよくわからず戦争シーンがわかりづらかったりもするけど、読んでいくうちに慣れていくことでしょう。
戦記ものの見所は国家規模のカタストロフ。
その中でオルバやビリーナたちがどんな活躍をするのか。
今後が非常に楽しみです。
Posted by ブクログ
戦争系のファンタジー。
最近のラノベはこういう系があんまりないので悲しい限りだ。
他の方がいってるように設定がやや練切れていない?所はあるが
雰囲気が暗く戦争やってる感じで好きです。
Posted by ブクログ
シリーズ一作め。12巻で最終の予定だそうです。ラノベらしからぬ骨太なファンタジー戦記。秘密を抱えたヒーローとヒロインの恋模様として読んでも勿論面白いです。名作児童書と並べてもひけをとらない作品だと思う。海外ファンタジーばかりじゃなく、日本にも成長ヒーローの名作はあります!
Posted by ブクログ
王道の面白さがある。
主人公の生い立ち、剣の達人でありながら、身分を偽るとか、所謂ヒーローですし、そこにまた、魅力的なヒロインが婚約者として登場したら、もう言う事ないでしょ。
Posted by ブクログ
急死した王子の替え玉にしたて上げられた元剣闘士のオルバ。そこに政略結婚で隣国の姫がやって来る。そして国を揺るがす大事件が・・・。
オルバが仮面の剣闘士と愚鈍な王子の二つの顔を使い分け知恵を巡らせる展開は、ありがちな「影武者」ものに新風を吹き込んでいる。
勝ち気で真っ直ぐな姫君も魅力的。
今後が楽しみな作品。
Posted by ブクログ
奴隷であった「オルバ」が、ひょんな事から王子の影武者に。しかしその裏には秘められた陰謀の影が・・・。
アクションシーンにはなかなか迫力があるものの、若干人物像が「定番すぎる」かな、という感じ。ストーリー組みはおもしろいと思う。
Posted by ブクログ
奴隷が相貌が似てる王子になりすます話大好き。智謀を張り巡らして、戦争に勝つ!それだけで燃えます。キャラも個性的だし、続きが楽しみです。歴史小説のような文体に違和感を覚えるけど、それはそれ。ライトノベルならこんなもんと割り切ってしまう程度です。敵方の意外性だとか黒幕が誰かなのかとかは、後からでもどうとでもなるようなお話なので、ただ純粋に肉体と肉体のぶつかり合いを楽しむのがベターな読み方じゃないでしょうか。ああ面白かった!