【感想・ネタバレ】屋根裏の散歩者~江戸川乱歩全集第1巻~のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月26日

江戸川乱歩作品、サイコパス的犯行でゾクゾク。何をするのもつまらない郷田。ある日下宿の天井を上り屋根裏を這いまわり、住人の部屋を散歩する。郷田は持ち前の犯罪嗜好癖から殺人を計画する。天井に隙間があり、その真下に住人・遠藤の大いびき。隙間から口の中にモルヒネ液をポトリ。。。遠藤は顔色が白くなり青藍色に変...続きを読むわり、いびきがやみ胸のところが動かなくなり死亡する。警察は完全密室なので自殺で処理するが、明智小五郎は、自殺日に目覚まし時計をセットしするか?というところから郷田の殺人を疑う。明智が郷田に対して罠を仕掛けた!⑤

0

Posted by ブクログ 2020年03月05日

人間椅子、ぞっとした。心理試験、二廃人も好き。推理の種がわかる話もあったけど、それに対するコメントも読めてとてもいいです。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月03日

再読。内容はネタバレ含む(覚書のため)。

・二銭銅貨
「南無阿弥陀仏」の暗号。「ゴジャウダン」は傑作だと今でも思う。点字に目をつけたところもなかなか。

・一枚の切符
博士夫人が轢死体で見つかり、殺人容疑で博士が逮捕。重石と飼い犬を使ったトリック。ただ、夫人が本当に「犯人」かどうかはぼやかされてい...続きを読むる。

・恐ろしき錯誤
火事で妻を失った夫が考えだした、犯人あぶりだしの方法。妻が大事にしていたロケット(実際はそんなもの、そもそもなかった)に各人の顔写真を張り付けておいたものを使い、脅しをかけてみるという手法だった。着想もいいし、オチのつけ方も格好をつけて、珍奇なものにしていないところがまたよし。

・二癈人
夢遊病者と「思わせる」というトリック。当時としては、斬新な発想だったのではないか。

・双生児
一卵性の双子の入れ替わりは古典的だが、このお話のメインテーマは「指紋」。指紋のネガティヴ部分を勘違いして、兄の指紋だと錯誤してしまった。
2013/01/02追記:この作品のトリックは某有名海外推理小説家の某作品にもある。

・D坂の殺人事件
人間の記憶なんて頼りない、というテーマをもとに書かれた作品。実際のトリックよりも、「私」が、「格子のせいで、見る位置から服の色が違う風に見えた」という推理したことがやたら頭に残ってしまっていた。

・心理試験
蕗屋の人となりがいいね、好み。因みに蕗屋のモデル(というか着想)は『罪と罰』のラスコーリニコフから。駆け引きの過程が好み。

・黒手組
暗号の一面として、糸を使ったトリックに似たきらいがあることが指摘されよう。明智が二組のカップルの月下氷人となった作。しかし、罪作りな娘よ。

・赤い部屋
ブラックユーモアがあって好き。アニメにもなっているが、あれよかやはり原作の雰囲気がいい。

・日記帳
恋を表す方法に、切手を斜めに張るものがあると知ったのはこの作品から。哀愁が漂う。

・算盤が恋を語る話
そろばんを恋文の代わりとして使う男の話。偶然がかくも残酷とは。

・幽霊
明智がまさか登場しているとは。死んでいると思われた人が、実は生きていたという話。戸籍謄本の偽造は今では出来ぬだろう。

・盗難
新興宗教の金庫からまんまと大枚をせしめた盗人の話。

・白昼夢
屍体を屍蝋にした男の話。

・指環
「全く黙殺された」話らしいが、そんなに駄作とも思われない。

・夢遊病者の死
「花氷のトリックは、西洋の作品にも前例がない」と乱歩自身評しているが、類したものなら前例はあるように思われる。また、本作のようなトリック一本槍の話は歓迎されなかったと嘆いているが、本作に限って言えば、そう評されても仕方なかったように思う。夢遊病をテーマにした「二癈人」のほうが着想も筋もいい。

・百面相役者
アイデアは好き。どんでん返しは少々安易。

・屋根裏の散歩者
明智は好きだが、むりくりに登場させなくてもよかったと思う。

・一人二役
しっかりと落とせている。実話が下敷き。

・疑惑
変に凝りすぎて、やや冗長のきらいがある。「無意識」の殺意をテーマにした意欲作。

・人間椅子
大好物。城昌幸氏の「怪奇製造人」につながるものがある。

・接吻
無賃で「やッつけ」で書いた作品。好き勝手やった感じがそこはかとなく出ていて好きである。写真の撮り違えの描写など、若干取ってつけた感じがあって想像しがたかった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年11月06日

屋根裏の散歩道は、明智小五郎が登場します。
明智小五郎が登場するテレビ番組は見たことがありますが、文学は読んだことがありませんでした。
江戸川乱歩は、伝説の作家のようにあがめたてまつって、読んだことがないことに気がつきました。
ちなみに、NHKのTVのJブンガクで知りました。

0

Posted by ブクログ 2011年05月25日

一日一話の江戸川乱歩。
そんな生活が夢みたいに素敵だと実感した一冊。

実際のストーリーも面白いけど
一話ずつに付いているあとがきがおもしろい。

基本的に謙遜してるのに、これは謙遜ではなくって。なんて更に謙遜するあたりもすてき。
褒められたらその気になっちゃうのも悪い癖、など猟奇的な内容の割に人間...続きを読む味が感じられるところに安心する。

彼のことがもっと好きになります。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月07日

『二銭銅貨』
強盗団の隠した5万円の行方。「私」が手に入れた2銭銅貨に興味を持った松村武。2銭銅貨に隠された暗号。発見された盗賊団の5万円。松村のいたずら。

『一枚の切符』
富田博士の妻の死。汽車による轢死と思われたが黒田刑事の捜査ににより他殺の可能性が浮かび上がる。逮捕される富田博士。左右田が拾...続きを読むった一枚の切符から博士の無実を証明するが・・・。

『恐ろしき錯誤』
対立する北川氏と野本氏。北川氏の妻・妙子の焼死事件。彼女が助かったにもかかわらず再び火の中に駆け込んでしまった秘密。彼女の耳元に囁いた謎の男の言葉の罠。妙子の持つペンダントにかくされた秘密。誰の写真?

『二廃人』
温泉宿で出会った2人の男。斎藤氏と井原氏。井原氏の語る自らの過去。夢遊病者として数々の盗難事件を起こしてしまい、殺人事件まで。井原氏の夢遊病を目撃したただ一人の目撃者の秘密。

『双生児』
死刑囚が語る自らが犯した犯罪。財産を相続し自分のかつての恋人を妻にした双子の兄を殺害した男。兄を殺害し自分は朝鮮にいった事にして兄の生活を乗っ取った男。兄の所持品から指紋を取りだし、犯罪を犯してはその指紋スタンプで捜査を撹乱していた。ある強盗殺人での逮捕。警視庁の探偵が調べた指紋の秘密。

『D坂の殺人事件』
明智小五郎シリーズ

D坂にある古本屋の主人の妻が殺害される。喫茶店からの目撃者、裏の目撃者からの証言で現場に出入りしたものがいない。妻の持つ全身の傷の秘密。ソバ屋の妻の身体の傷の秘密。

『心理試験』
明智小五郎シリーズ

大家の老婆の隠し持つ金を狙った藍屋。大家を殺害し大家の財布の金を半分盗み財布を拾ったと届け出た。翌日、大家殺害犯として逮捕された親友・斎藤。事件に疑問を持った判事・笠森の心理試験。心理試験の結果から犯人を推理する明智小五郎。

『黒手組』
明智小五郎シリーズ

「黒手組」と名乗る犯行グループに誘拐された冨美子。身代金を支払ったにも関わらず解放されない登美子。受け渡しを担当した牧田の秘密。父親に禁じられた恋の謎。牧田の持つ手紙にかくされた暗号。

『赤い部屋』
誰にもわからない方法で99人もの人間を殺害したと告白する男。おもちゃのけん銃で会合の参加者を脅し、給仕の娘に自らを撃たせるが・・・。

『日記帳』
死んだ弟の日記帳を読む兄。日記帳に書かれたある女性との恋の物語。日記帳に隠された暗号。

『算盤が恋を語る話』
自分の助手であるS子に恋するT。しかし女性に対して奥手で伝えるすべを持たない。算盤に秘めた暗号。S子からの返信。

『幽霊』
明智小五郎シリーズ

自分を敵として狙う辻堂の死。安心した平田の前にあらわれる辻堂の幽霊。怪しい写真。辻堂の戸籍にかくされた秘密。

『盗難』
ある宗教団体に勤めている時分に盗難された金。警官に化け金を盗んだ盗賊。犯人をつけた男。贋金をつかまされたと告白する盗賊。

『白日夢』
散歩中に私が見かけた男。道の真ん中で演説をする薬屋の真柄太郎。妻を愛するあまり他の男に奪われないように殺害してしまったと告白。妻を5つに切断し屍蝋を作り店先にマネキンとして飾ったとの告白。誰も信じないが私が近づいて見てみると…。

『指輪』
電車の中で出会った男。拾った指輪の話。

『夢遊病者の死』
会社を辞め停職に付かない彦太郎。伯爵邸に住み込み働く父親との対立彦太郎の夢遊病。ある朝庭で殺害された父親。自分の犯行と思った彦太郎の自殺。

『百面相役者』
先輩であるRから見世物小屋に誘われた私。あまりに腕のよい百面相役者。Rが見せる墓から首を盗む泥棒の記事。首を盗まれた遺体の写真とそっくりな百面相役者の変装。百面相役者は首泥棒か。

『屋根裏の散歩者』
明智小五郎シリーズ

人生に退屈した男・郷田三郎。明智小五郎との出会いにより犯罪というもに興味を持つ。引っ越したアパートの屋根裏に侵入し人々の生活を覗き見るが・・。次第に起こる殺人への誘惑。

『一人二役』
僕の友人Tは遊び人で終始遊びほうけている。ある日自分の妻が他人に恋をするスリルを味わいために他人に変装して寝床に入り込む。狙い通り回数を重ねていくたびに妻は変装した自分に心をひかれていく。計画が上手く行き過ぎ嫉妬し始めたTは自分の存在を消すことにするが。

『疑惑』
酒乱の父親の殺害事件。何者かになたの様なもので頭を割られている。妹や母親の怪しい行動。事件現場近くの祠にかくされた秘密。

『人間椅子』
圭子に送られた手紙。椅子職人からの告白。自ら作った椅子の中に潜り込みホテルに侵入し盗みを働こうと計画した男。思惑通りホテルに侵入したが、女性に座られる快感にとりつかれ数ヶ月を過ごす。ホテルから払い下げられた椅子を購入した夫婦の妻に恋した男。2通目の手紙。

『接吻』
新婚の妻が写真に接吻する所を見てしまった山名氏。疑惑を向けた相手は上司である村山課長。疑いのあまり辞表を出してしまった山名氏。

0

Posted by ブクログ 2010年10月23日

・二銭銅貨
・一枚の切符
・恐ろしき錯誤
・ニ癈人
・双生児
・D坂の殺人事件…明智初出
・心理試験…明智
・黒手組…明智
・赤い部屋…谷崎っぽい
・日記帳
・算盤が恋を語る物語
・幽霊
・盗難
・白昼夢
・指輪
・夢遊病者の死
・百面相役者
・屋根裏の散歩者…明智
・一人二役
・疑惑
・人間椅子
...続きを読む・接吻

0

Posted by ブクログ 2010年05月27日

全集全巻持っています!

江戸川乱歩の小説最高に面白い!

ミステリ小説の中で一番だと思います。

0

Posted by ブクログ 2009年10月21日

友人から借りた本。

ほう。
久しぶりの乱歩は、やはり素敵。
小学生の頃は、ただどことなく不気味でしかなかったけれど
成人して読むと、やっぱり受け止め方がまったく違ってくる。

 読みながら、京極堂シリーズが何故か頭によぎって
もしかして関口氏は、こんな小説を書こうとしていたのでは
なかろうか、なん...続きを読むて。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

小学生以来に読み返しました!
うーん、やっぱり乱歩は凄い。
人間椅子が大好きです。
エログロナンセンス!
映像よりもリアルに感じられる文体は流石乱歩。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

二銭銅貨/一枚の切符/恐ろしき錯誤/二廃人/双生児/D坂の殺人事件/心理試験/黒手組/赤い部屋/日記帳/算盤が恋を語る話/幽霊/盗難/白昼夢/指環/夢遊病者の死/百面相役者/屋根裏の散歩者/一人二役/疑惑/人間椅子/接吻
自作解説付き

0

Posted by ブクログ 2023年02月18日

作品発表順になっており、作者の作品の思い出もあり、親切な作り。
有名な作品がかなり初期からあるので驚きでした

0

Posted by ブクログ 2019年07月25日

初の江戸川乱歩。
時代の割に言葉は分かりやすく、短編なので読みやすい。
江戸川乱歩の世界観にぐんぐん引き込まれる。
人間椅子と赤い部屋が好きだけど、どんでん返しは何回もされると飽きがきてしまう。

ビブリア古書堂から興味を持ったが、いい作品を紹介してもらった。

0

Posted by ブクログ 2017年08月02日

まず、本の作りがいい。文庫表紙の手触りや詳細な註と解題。最高に素晴らしいのが全作に自作解説がついている事。

さすがに作品には出来不出来があるが、こうやって改めてほぼ発表順に読むと、この時期に乱歩のエッセンスが詰まっているのが良くわかる。この文庫のシリーズは全巻揃えたので、敬意を持って読み進めていき...続きを読むたい。

0

Posted by ブクログ 2017年01月16日

二銭銅貨
一枚の切符
恐ろしき錯誤
二廢人
双生児
D坂の殺人事件
心理試験
黒手組
赤い部屋
日記帳
算盤が恋を語る話
幽霊
盗難
白昼夢
指輪
夢遊病者の死
百面相役者
屋根裏の散歩者
一人二役
疑惑
人間椅子
接吻


江戸川乱歩の初期の短編集。面白かったのは『心理試験』と、『二廢人』だろうか...続きを読む

『心理試験』は、大学生で頭のいい犯人が金目当てに老婆を殺し、いかにバレないか知恵を絞る、という話。その過程で心理試験にかけられることになり、彼は完璧に練習して心理試験に臨んだのだが、その完璧さがかえって仇になってしまった、という話。この大学生(蕗屋)は、「下手に隠し立てしない」主義だが、結局それも失敗の素。老婆から盗んだお金を「財布を拾った」とか言って交番に届けたから、心理試験なんか受ける破目になったのだ。この蕗屋。優秀そうで、どこか抜けている。何事も練習、準備が大切なのはそうなのだが。

『二廢人』は、自分が夢遊病者だと思い込んでしまい、人を殺してしまった、と信じ込んでしまった男の悲劇。
乱歩作品は「でも、それを知っている(証言している)のは◎◎だけですよね」(←つまり根拠としては弱い)パターンが多いのだが、この作品もそう。


大正時代に書かれたミステリー集で、日本におけるミステリー黎明期の作品だから、今から見たら暗号だのなんだの稚拙なトリックに見えるが、それにしても面白い。有名な明智小五郎が登場する作品も何作かあるが、彼の犯罪オタクぶりも読みごたえがある。
一つ残念なのは「夢オチ」が多いことかな。「全部ウソでした」「なんちゃってね」という、今までの積み重ねをあまりのも強引になかったことにする。『人間椅子』は途中まで面白かったのに、最後の最後で興ざめした。『赤い部屋』もその部類。

0

Posted by ブクログ 2016年05月24日

メモ…一枚の切符、恐ろしき錯誤、双生児、心理試験、黒手組、赤い部屋、日記帳、算盤が恋を語る話、幽霊、盗難、白昼夢、指環、夢遊病者の死、百面相役者、一人二役、疑惑、接吻

0

Posted by ブクログ 2015年04月12日

初期作品にして代表的短編がまとめて読める、さすが全集。凝ったトリックに口上を聞くようなわかりやすい文体、それが相まりラストのどんでんがえしに驚く。じっくり乱歩の良さが楽しめる第一巻。

0

Posted by ブクログ 2014年11月10日

二銭銅貨
乱歩のデビュー作です。
推理小説を読み込んでいるだけあって、かなりひねくれたつくりになっています。

わたしは、どうせ推理ものならストレートな推理ものの方が、よいなぁとちょっと思います。

一枚の切符
チェスタートンのブラウン神父をちょっと思い出しました。
こっちも、「二銭銅貨」と同じく、...続きを読むひねくれたところがあります。
ただ、こっちのひねくれかたの方が、性格はいい(意味不明だな)と思ったりしました。

二癈人
あとがきの「逆さまトリック」という話が、おもしろかったです。
でも、ちょっと無理があるかな。こういう無理が、乱歩らしさなので、悪くないです。

双生児
初期短編集だけあって、いろんな乱歩の趣味がでています。
これは、自分が自分を殺してしまうというイメージ先行の変な趣味が出ています。

D坂の殺人事件
明智小五郎登場。
しかし、このトリックは、卑怯な気もします。

でも、現実的には、こんなもんだろうなぁ。
不審者は、赤い車に乗って……。

心理試験
これは、思い入れのある1編です。
大学の心理学の講義のときに、あらすじを聞かされて、謎解きの部分をやったことがあります。
見事だまされて、感心した覚えがあります。
多分、それが、ファースト江戸川乱歩かな?いや、少年探偵団とかのシリーズは読んでいたか?

黒手組
これはまぁ、トリックがバレていたといえばバレていたのですが、爽やかな読後感で、嫌いじゃないですよ。
あぁ、乱歩の読者は、もっと変な趣味なのを求めたのかも。

赤い部屋
このどんでん返しが嫌われたということは、やっぱり、乱歩って、変な小説を求められていたんだなぁと思います。

日記帳
うーん、こんな恋愛は、きらいじゃないですけど、それをみて一喜一憂する気持ちは、わからないかも。

というか、女の子の暗号に気づかないというところが、間抜けすぎです。

そして、女の子のその後も、ちょっとよめちゃいました。

算盤が恋を語る話
同じ秘めた恋愛の話ですが、「日記帳」より、こっちの方が数倍好きです。
それは、もしかしたら、「算盤が恋を語る話」という題名が、好きというのも大きいかも。

この恋は、かなって欲しかったなぁ。こんなことする男の人は、けっこう好きかもしれない。
これほどマメではないのですが、内気なところが自分に通じるような気がするんだと思います。

幽霊
それほどつまらない作品とも思えないのですが。
しかし、ここでペシャンコになっても、後、あれだけの作品を書くんだから、偉大だと思います。

盗難
これは、軽快で落語っぽくっておもしろいです。
肩の力を抜いて伸び伸びと書いた感じです。

白昼夢
ミステリーというより、怪談っぽいお話です。
まあ、ポーとかも、ミステリーとホラーと両方書いていたし、けっこう相性はいいのかも。

でも、怖さにオカルト的なギミックを使わないところは、乱歩の意地だなぁ。

指輪
これは、「白昼夢」というより、「盗難」と同じ落語っぽいお話です。
これは、これでわたしは好きです。

夢遊病者の死
推理するから、間違える?みたいな感じがありますねぇ。
でも、夢遊病者ネタは、1回使っているので、新鮮みとしては、難しいかも。

百面相役者
このあたりの発想が、後のそのものズバリ「怪人百面相」につながっていくんだろうなぁと思うと、なかなか、味わい深いものがあります。

まあ、嘘オチ、夢オチは、あんまり何回もするもんではないのですが。

屋根裏の散歩者
乱歩お得意の退屈さんも、出て来ます。
さすが、すべてがつまっている初期短編集です。

しっかし、明智って、ものすごい正義の熱血漢だと思っていたのですが、それって、少年ものだけのイメージだったんですねぇ。

いや、すごい彼は、自首することすら見抜いていたからそう言ったのかも……。

一人二役
まぁ、実は、気づいてなくても、告白されればそう言うだろう……。
女は、こわい。

疑惑
うーん、上手に書いたら「幻の女」みたいな傑作になりそうですが。
そして、「幻の女」と同じように、後半は、メタラクタラになるという……。

人間椅子
これ、ありえなーーいとか思いながら、おしりムズムズしますよねぇ。
変態の乱歩パワー炸裂という感じです。

そして、こういうのが、思いっきり受けるその時代って……。

接吻
これ、「一人二役」の裏表のような話だなぁ。
で、結論は、やっぱり女はこわい……。

0

Posted by ブクログ 2013年06月01日

さすが乱歩!
初期の乱歩作品が沢山入っています。
一時期ハマりまくって乱歩ばかり読んでいました。
何と言うか、トリック云々よりも乱歩が描く独特の不思議な雰囲気が好き。

やはり人間椅子は別格です!

0

Posted by ブクログ 2013年03月16日

ニ銭銅貨
ビブリア4よりこれを読む。本当に『「あの泥坊が羨ましい」』で始まっている。松村の解法も私の解法もすこぶる気持ちよく、また牛込が出て来るのもうれしい。
乱歩の自作解説もホクホクだ。

一枚の切符
事実ってなんだ。本当はなんだ。わからない。物事は視点に依ってしまう。面白いと言っていていいのか。...続きを読むわからない。

0

Posted by ブクログ 2013年01月13日

数年前からちまちまと読み続けてる乱歩全集
感想書いてなかったので今さらながら登録


1巻は初期の頃の短編が22も収録されてます
屋根裏の散歩者や人間椅子など有名どころも多いです

しかし1巻からかの明智小五郎が出てたのにはちょっとびっくり
トリックなんかを楽しみにしてると、現代のミステリをたくさん...続きを読む読んでる人には拍子抜けするようなのが多いけど、読ませる文章の巧みさと怪奇的な雰囲気なんかが好きな人ははまると思う

トリックとかより犯罪者や登場人物の気持ちや考え・行動が楽しめる

まぁエログロが苦手・古い文章が苦手って人には勧められないが…

0

Posted by ブクログ 2012年12月28日

すべてに自作解説がついてるのが凄い。
中には自らズバリ「駄作」と評してるのも(私にとってはそれですら面白かったのですが…)
あの有名な明智小五郎が初登場する話もあり、暗号やら心理戦やら存分に楽しめる内容です。
古本屋で偶然手に入れましたが、続きを集めようかなと思案中。

0

Posted by ブクログ 2009年10月07日

推理小説にエロスをプラスすると…単なる艶筆より数倍ゾクゾクさせられる。
ポー好きな所も好感度大である。

0

Posted by ブクログ 2009年10月07日

近代作家さんはほとんど読んでなかったのだが、乱歩を体験したくなった。

お気に入りは「人間椅子」です。

0

Posted by ブクログ 2021年01月28日

小学生の頃、図書室にあった『少年探偵団シリーズ』をたくさん読んだ。
懐かしさもあり、深く考えずに読み出す。
これは、小学生向きじゃない(笑)
江戸川乱歩は横溝正史と交流があったそう。
薄暗さが似合う。

0

Posted by ブクログ 2019年02月21日

乱歩の初期の作品集。独特の世界観と大正から昭和初期の仮名遣いがなんだかここちよかった。
短編集ながら色々考えて作り込んでいるのが凄いと思った。
特に二銭銅貨と人間椅子が良かった。あと接吻の最後に書かれていた男というものは陰険に見えても性根はお人好し、女は何も知らないねんねえの様でも心の底には生まれつ...続きを読むき陰険が巣食っているというところになんだかうなづけた。

0

Posted by ブクログ 2013年09月05日

この光文社では、乱歩自身の解説も掲載されている。自分で愚作だとか、無理な話とか書いてるので、笑える。確かに偶然がないとこれは無理だなと思う話が多く、乱歩自身の解説も愚作だと認めていてにやっとしてしまう。それでももっと読みたくなるのは乱歩の独特の世界があるからか?

0

Posted by ブクログ 2012年10月16日

二銭銅貨、一枚の切符、恐ろしき錯誤、二發人、
双生児、D坂の殺人事件、心理試験、黒手組、赤い部屋、
日記帳、算盤が恋を語る話、幽霊、盗難、白昼夢、
指環、夢遊病者の死、百面相役者、屋根裏の散歩者、
一人二役、疑惑、人間椅子、接吻

0

Posted by ブクログ 2011年08月03日

デビュー作を含め、22編もの短編が詰まってます。

つかみは最高なのにオチが残念な作品が多いように感じましたが、個人的には「人間椅子」は著者のオチづけの癖がしっくりはまってるような気がして面白かったです。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

全集ということは、クオリティが低い作品も入ってくるという事。
それは著書も認めている話なわけで。

実際、短篇中心のこの巻は当りはずれが大きい。
とはいえ、D坂とか人間イスはかなり面白いと思う。

0

シリーズ作品レビュー

「小説」ランキング