【感想・ネタバレ】淡島百景 1のレビュー

あらすじ

恋とも友情とも、
憧れとも執着とも、
嫉妬とも恐れとも、
言葉にできない、大切なきもち。

舞台に立つことを夢みて歌劇学校に通う少女たちの心を、鮮やかに切り取った青春群像シリーズ。

淡島(あわじま)歌劇学校合宿所――通称“寄宿舎”には、
舞台に立つことを夢みる少女たちが全国から集まってくる。
ミュージカルスターに憧れて入学した若菜。
親友の思いを背負って学び続ける寮長の絹枝。
周囲の視線を集める美しき特待生の絵美。
かけがえのない季節をともに生きる少女たちの青春グラフィティ。

【目次】
第1話 田畑若菜と竹原王子
第2話 竹原絹枝と上田良子
第3話 岡部絵美と小野田幸恵
第4話 伊吹桂子と田畑若菜
第5話 柏木拓人と吉村さやか

【番外編】拓人くんの日常
志村貴子まつり リレーマンガ(4)

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舞台女優を夢見る少女たちが集う歌劇学校合宿所を舞台に、
少女たちと、そしてかつて少女だった女たちの
ヒリヒリするような感情のもつれが
あくまで静かな筆致で描かれます。
美しい歌声も華麗な衣装も作中にはあまり登場しません。
登場人物はみな、完ぺきとは程遠く、
無邪気に他人を傷つけてしまいますが、
その姿はとてもリアルです。
分かりやすいキャラ設定ではなく、
その無邪気さに細やかな変化をつけることで
読者はそれぞれの登場人物を認識していきます。
誰かを傷つけた取り返しのつかない過去と向き合い、
自分なりに償う方法を現在進行形で考え続ける先生の姿には
特に圧倒されます。
名作『青い花』とのリンクも楽しめますので、
気になった方は『青い花』もお手に取ってみてくださいね。

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感情タグBEST3

匿名

購入済み

良子と王子の話が、好きで好きで……モノローグで語るのがまんがらしくて、行間があって好き。好きな人に嫉妬する気持ち…

#切ない #エモい #深い

0
2025年08月25日

Posted by ブクログ

本作は、宝塚歌劇団的な、淡島歌劇学校を舞台にした作品なのですが、オムニバス形式で、1話ごとに登場人物が変わり、それが世代や時代を飛び越えてお互いに繋がりを持っています。
さらにそれらについて説明的なセリフがほぼ無く、心情的なセリフとモノローグ、人物のアップと情景描写だけで綴られています。
私は、それぞれのエピソードの年代、登場人物同士の関係を把握するのに行ったり来たりしながら3回は読み直しました。それでも、そうさせるだけの力のある作品です。
少女たち同士の愛憎、それでも、あるいはそれゆえに引き立つ美しさを、あえて淡々と描いた名品です。

0
2022年01月12日

購入済み

華やかな世界の裏側

流石に志村貴子先生の作品には深みがある。登場人物の何気ない表情にも魅せられます。歌劇学校寄宿舎での出来事からスターを夢見る少女たちの悩み、苦しみ、ほのぼのとする瞬間など伝わってきます。切長な目をした竹原絹枝先輩が魅力的で好きです。今は生徒の少女たちが、時空を超えてその後の姿で出てくるのも面白いです。堪能しました。

#胸キュン #ほのぼの #深い

0
2021年08月21日

Posted by ブクログ

あからさまに百合っぽい作品は苦手なんだけど、これは最高だった。
独特で成熟した絵とネームのコンボによって作り出される世界が素晴らしい。。。
厳しく苛酷な芸の世界に足を踏み入れた少女たちの交差する人生。夢。挫折。輝き。後悔。

0
2021年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「淡島」という歌劇団養成学校に入った女生徒たちのオムニバス。少女たちの心の機微が丁寧に描かれており、懐かしい気持ちになったり切なくなったりした。過去と現在が交差する第三話、ラストの一ページで静かに泣く絵美の姿に心がぎゅっとなった。

0
2015年04月19日

Posted by ブクログ

理由じゃないんだ、この世界観が好きなんだよーという、ただそれだけの話。
青い花とのリンクもちょっと嬉しかった。

0
2015年04月19日

Posted by ブクログ

最近、宝塚を題材にした他の漫画にハマり、この作品にも興味が湧いたので手に取ってみました。
オムニバス形式で、キャラの違いや時系列がわからなくなることはありましたが、面白かったです。
どの話も人の汚い感情を隠さず描いていて読んでいて辛くなってしまうものもありました。
ですが、絵の綺麗さや、汚いだけじゃない感情の機微も描かれていて、辛いけどきれい!良い!と思ってしまいました。
続きも読みたいと思います。

1
2022年08月07日

ネタバレ 購入済み

夢の後先

宝塚がモデルだと思われる世界ですが、舞台に上がる前の生徒教師周辺家族など様々な人が主役になっている話です。いじめをした先生にもいろいろな思いがあるんだなと深く描写しています。

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2020年12月30日

Posted by ブクログ

なかなか手に取らない類の漫画ですが…←少女漫画みたいですからねぇ…けれども、手に取ってみました。

割とイイ!

というのが正直なところですかねぇ…ただ、オムニバスになっているせいか、登場人物が結構多くてどれに感情移入していいものやら…頭の悪い僕ちんは混乱しがちでした(;^_^A

ヽ(・ω・)/ズコー

けれどもまあ、女性作家特有の心理描写と言いますか、人と人との心理的な距離感と言いますか、そういうのが男性作家では表せないものがあるなぁ…と感じ入りましたよ!

ヽ(・ω・)/ズコー

少々、百合?とか言うと怒られるでしょうが…まあ、トランスジェンダー?的なものを感じましたね。こういう作風なんでしょうか?

結構、作品も多めみたいですから、機会があれば手に取ってみたいですねぇ…さようなら。

ヽ(・ω・)/ズコー

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2017年11月13日

Posted by ブクログ

「淡島」における人間関係を1話1つずつ切り取っていく長編オムニバス、と言ったらいいのか。特に「先生」がよかった。罪の意識を抱えることと、それでも生きていくことは両立し得る。

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2015年12月30日

Posted by ブクログ

今際の際まで凛としていようとしたのが許せない こんな報復を受けないとでも思ったのだろうか 男である事に後ろめたさを感じただけだ

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2024年07月17日

Posted by ブクログ

宝塚みたいな歌劇学校の物語。一本道のストーリーではなく群像劇。世代も語り手も変わるので誰かよく分からなくなるので何度も読む必要がある。絵柄が好み。

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2023年02月12日

Posted by ブクログ

決して美しいだけじゃない少女たちの世界。少しずつ登場人物がつながっている。そういうところを探しながら読むのも楽しい。

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2018年03月20日

Posted by ブクログ

淡島歌劇学校合宿所での少女たちの葛藤や青春模様?が、描かれる。

閉鎖空間にはその場所独特のルールや縛りが色々あることを改めて意識させられる。

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2018年03月03日

Posted by ブクログ

予想以上に宝塚音楽学校の話でした。まず、制服が…。もう、そう思って読んだ人しかいないのでは。
実際の音校は、ここまでギスギスしていないだろうし、百合っぽさも殆どないんじゃないかな?と思ったけど、これは架空の話でしたね。
しかし、卒業後の話も描く予定なんでしょうか?

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2015年06月12日

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