あらすじ
ここは
少女たちの
夢の吹きだまり。
過去と現在が交錯し、想いは幾重にも折り重なる。
瑞々しく鮮烈な青春群像シリーズ、待望の最新刊!
【内容紹介】
舞台女優を夢見る少女たちが集う淡島歌劇学校。
圧倒的な存在感を放つ特待生の岡部絵美。
彼女に憧れ、妬み、視線を求め続けた伊吹桂子。
その優しい母、“絶世の美女”だった祖母。
三世代にわたって囚われた残酷な夢……。
希望と絶望、挫折と後悔を繰り返し、
今を生きる少女たちの青春グラフィティ。
第6話 四方木田かよと山県沙織
第7話 山路ルリ子と日柳夏子<前編>
第8話 山路ルリ子と日柳夏子<中編>
第9話 山路ルリ子と日柳夏子<後編>
第10話 田畑若菜と田畑佐江子
第11話 淡島怪談(1)
第12話 淡島怪談(2)
第13話 淡島怪談(3)
あとがき
舞台女優を夢見る少女たちが集う歌劇学校合宿所を舞台に、
少女たちと、そしてかつて少女だった女たちの
ヒリヒリするような感情のもつれが
あくまで静かな筆致で描かれます。
美しい歌声も華麗な衣装も作中にはあまり登場しません。
登場人物はみな、完ぺきとは程遠く、
無邪気に他人を傷つけてしまいますが、
その姿はとてもリアルです。
分かりやすいキャラ設定ではなく、
その無邪気さに細やかな変化をつけることで
読者はそれぞれの登場人物を認識していきます。
誰かを傷つけた取り返しのつかない過去と向き合い、
自分なりに償う方法を現在進行形で考え続ける先生の姿には
特に圧倒されます。
名作『青い花』とのリンクも楽しめますので、
気になった方は『青い花』もお手に取ってみてくださいね。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
登録してなかった……/百合プロフェッショナル志村センセイが描く、「百合」の「向こうがわ」のストーリーズ。かなり先鋭的な内容で、自分もとっつきづらい点があるのですが、それにしてもすげえ。百合、というジャンルがもつ女性同士のドロドロや、嫉妬や、あなたになりたかったんだ、あなたと一緒がよかったんだ、の激情を、さらに推し進めている完全な新境地。恋愛も親愛も情愛も通り越したその先に立っている。『青い花』の上田さんがあんな表情してるんだからビックリする……嬉しい、悲しい、を通り過ぎた、何層にも想いが重なったそれだった。
Posted by ブクログ
登場人物のだれがだれとどうしたこうしたがよくわからなくなってしまいました。。もともと物覚えは悪いのですが、発刊の間隔が長いこともあり、余計に。
第2巻を読んでいてふと気がついたのですが、この作品の主人公たちの屈託や葛藤、家族や友人たちに対するポジティブともネガティブとも一概に言い切れない感情のあり方、そしてそれらを抱えながら生きる(あるいは、生きてきた自分を振り返る)彼女たちの人生を、ときに数ヶ月・数年・数十年の隔たりを持つ複数の「場面」から構成してみせる方法、これはどうも夏目漱石なんかの小説の古典の類を読まされているような感覚です。
ちょっとしたエピソード、その中で登場人物たちが見せる表情や短いセリフ、それらの組み合わせでこんなに時間的にも空間的にも(≒社会的にも)深みのある物語が作られるなんてなぁ、と感心してしまいました。
Posted by ブクログ
どろどろしてきたなあ。
女の子の物語としてはこれくらいのどろどろは普通なのかもしれない。
誰が悪いとかでもなく。
若菜ちゃんが清涼剤のごとくほっとできる。この子は世間連れせずいてほしい。
それと、巻末の3コマの若草物語は青い花から志村貴子作品に入ったものとしては嬉しすぎる
親子三代色々あるな
一巻でいじめっ子だった桂子さんの祖母、母親世代もきちんと描かれてました。彼女もいろいろ複雑なんだと思いました。その後は若菜さんのほのぼの親子があって、落差が激しいです。
Posted by ブクログ
百合、という域にはとどまらない、嫉妬、確執、夢、挫折、等々。世代をも超えたそれらを程よいテンポ感で、ハイライトのように、群像劇として多様な角度から見せていく技量に恐れ入る。ここで描かれるのは少女たちのミクロな姿である一方、何十年に渡って多くの少女を翻弄し、それでも憧れの中心で在り続ける、淡島という特異点そのものなのかもなぁとぼんやり思った。なんというか、美しい作品。
Posted by ブクログ
登場人物が多くて把握できない…それと著者の絵柄のせいなのかもしれませんけれども、ともかくキャラの書き分けというか…顔の書き分けが出来ていないような気がしないでもないです! キャラを見分けられない…。
ヽ(・ω・)/ズコー
それでもまあ、印象的なセリフなどはありまして感動もしましたけれども、女性同士の関係のアレコレに興味が持てるかと言えばまた別! なのであるからして、次巻は読むかどうか分かりますん…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー