あらすじ
開明論者であり、封建制度の崩壊を見通しながら、継之助が長岡藩をひきいて官軍と戦ったという矛盾した行動は、長岡藩士として生きなければならないという強烈な自己規律によって武士道に生きたからであった。西郷・大久保や勝海舟らのような大衆の英雄の蔭にあって、一般にはあまり知られていない幕末の英傑、維新史上最も壮烈な北越戦争に散った最後の武士の生涯を描く力作長編。
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Posted by ブクログ
p.444
そして作者は、河合が死後にまで自藩の者にうらまれた話ははぶいてしまっている。
どんな恨まれることをしたのかを楽しみにしていたので、ちょっと残念でした。
Posted by ブクログ
この下巻は、読んでいてとても辛かったです。
継之助は、あくまでも中立を目指して動いていたけれど、世の中の戦いの渦が強く大きく渦巻いて、結局戦わざるを得なくなってしまい、本意ではない思いが伝わってくるようでした。
本当に中立が出来ると思っていたのか、ちょっと疑問が残りました。
先を見る目があり、侍の世は無くなるとも思っていたけれど、侍として戦う道へ行くしかない。
長岡藩という中での自分であり、武士だったのかなと思いました。
Posted by ブクログ
戊辰戦争といえば八重の桜や白虎隊で有名な会津藩がメジャーだったが、北越戦争が最も苛烈と言われていたのは恥ずかしながら知らなかった。
最後まで武士道を貫いたということなのだろうが、後半は古い考え方に固執してしまった感を得ない。一方、著者が書いている通り現代に生きる我々は当時の人物からすれば神のような視座で見ているので、このような指摘は適切ではないのは理解している。それにしても、このような人材が…というのは悔やまれてならない。
明治維新と言えば新政府側がヒューチャーされがちだが、別の側面からものを見る視点は歴史のみならず何事においても大切だと痛感