あらすじ
「真実を教えてあげる。」
「凰蘭は別の並行世界から来たタイムトラベラーなんだ」
大葉から衝撃の告白を受けたマコト。
二人は大葉の持つ装置を使い、凰蘭の記憶を辿る旅に出る。
現在から8年前――
そこには今とは異なる小学4年生の凰蘭と門出がいた。
塾の夏合宿に向かった二人は彼の地で偶然、『侵略者』の調査員と出会う。
凰蘭、門出、そして『侵略者』の歪な日常から、物語は始まる――
「8・31」から数年。絶望が麻痺した世界を生きる少女達のデストピア青春譜。待望の第8集!!
2024年に幾田りらさん、あのちゃんなど豪華キャストを迎えてアニメ映画化したことで人気が再燃した、浅野いにおさんのSFマンガ。巨大な円盤「母艦」が空中に浮かぶ異質な状況で繰り広げられる、女子高生たちの日常がおかしくも切なくて、ずっと彼女たちがクソ平和な世界で暮らせるようにと祈りながら読みました。いちばん好きなシーンは、主人公の門出が、思いを寄せている担任の先生に、凰蘭のことを「私にとっておんたんは、「絶対」なんです」と言うところ! 「絶対」だと言い切れる唯一無二の存在がいるって、なんて幸せなことだろうとじーんとしてしまいました。すぐにふざけてしまう2人ですが、親のことやこれからのことになると、茶化さずにお互いのことを思っているところが、私がこのマンガを愛する理由です。また、そんな平和な日常を過ごす中で、門出たちを巻き込んで物語はどんどん進んでいきます。なぜ、「母艦」はあの日突然東京の空に現れたのか、侵略者とは何者なのか。最後まで読み切った後、あまりの面白さに放心状態になること間違いなしです。
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匿名
解き明かされていく謎
ここまで読んでキャラに感情移入しているから、この過去編?は胸が苦しくなる
この門出は危うくてハラハラする
異空間の表現の仕方はさすが浅野いにお先生と感動すら覚える。
Posted by ブクログ
門出と凰蘭の小学生時代の話が描かれている。二人とも現在とは性格が違っていて、何があったのかと読み進めていくと丁度気になるところで終わり。続きを早く読みたい!
二人が保護した侵略者が今後どうなってしまうのかも気になるところ。
門出と凰蘭の過去編。
僕は映画の前章・後章を見て、「映画と原作は少し違う」とネットで知ったので、それならマンガのほうも是非読んでみようと思いました。
この巻は門出と凰蘭の小学生時代の話です。
笑もあり、切ない所もあり、巻の最後は衝撃で終わりました。
ここまで来たので、全巻読破する予定です。
Posted by ブクログ
大葉とマコトがおんたんと門出の過去をたどる第八巻。
侵略者との出会いで変わっていく二人の運命。
抑圧された状況と不意に手に入れた力による万能感。門出の気持ちが切ない。
イソベやん(侵略者)のシニカルな、そして傍観者に徹する視線は作品全体を通底している作者の思いか。
Posted by ブクログ
一年ぶりくらいの続刊。内容は充実していて、待ったかいがあった!
大葉が持ち出した装置を使ったマコト。鳳蘭の過去が明らかに(厳密にいうと平行世界で、鳳蘭はタイムトラベラーらしい)。
以下、鳳蘭の記憶の世界へ。
鳳蘭は引っ込み思案な性格で、門出はクラスメートからいじめられている。「船」の調査員を救出したことから二人は接近。調査員は様々な装置を使って、二人を助ける。
調査員にイソベやんの着ぐるみを着せたことから、イソベやんの作品世界と本編の世界が入れ子状に。
調査員の装置によって、人助けをはじめる二人。しかし、未熟な独善がとんでもない事件を引き起こしてしまう!
以下は感想。イソベやんのお話しは、それ自体としても面白いけれど、作品の根幹にかかわる伏線だったことがようやく判明。改めてどらえもんオマージュだな、と。
タケコプターで空を飛ぶところなんて実に伸びやかで自由に描いてあって、世界の眺望を手に入れた二人の弾む心が伝わってきた。どらえもんを夢中になって読んでいた子供時代の感覚がリアルに蘇った。くそやばいぞ。
Posted by ブクログ
門出とおんたんの出逢いの回顧録。
門出さんカッコよすぎるぜ。こんなに自分の生き様を通している人はそうそういないぜ。
どこかドラえもんをオマージュしている部分があるが、
それを見事に浅野いにおの世界観に溶け込ませていて、
しかも現代風にしているのでいやらしさは感じず、
むしろ藤子・F・不二雄先生への尊敬の年すら感じる。
これらも楽しみな作品のひとつです。
浅野いにお
本質 頼られると嬉しいひつじ
表面 ゾウ
意志 子守熊
レール ロマン
⇒ 自分の世界観を生み出しているのは圧倒的にロマン要素。先見の明もあるので、時代の先を行っているのがよく見えた個性ですね。