あらすじ
妻子を得て春陰にたたずむ望(ぼう)の胸中には、焦燥あるばかりであった。周公を中心に諸侯は策謀しつつある。しかし独り時代の先を視る望の苛烈な生は、人知れぬ哀しみにみちていた。ひとは己れを超えねばならぬ、あたかも小魚が虹桟(こうさん)を渡り竜と化するように。利に争うものは敗れ、怨みに争うものは勝つ、そしてそれを超えるとは? 遊牧民の子が、苛烈な試練をへて、商王朝を覆滅する雄渾な歴史叙事詩。
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Posted by ブクログ
上巻で可愛らしい奥さんをもらったのに、中巻早々で亡くなって悲しい。。
成長した望は、強くて、古代の広い中国の中で情勢を見極める目と、それを支える人脈の構築力、かつカリスマ性があって本人は気付かないけど女性にもモテモテ、なんなら妲妃までちょっと好きそうじゃないか!カッコいい、カッコよすぎる…という、お肉屋さん。。いろいろ種は蒔いているが、まだ何もしていません、文王とも知り合っていません。。
さあ、下巻で爆発させてくれ!!
Posted by ブクログ
中巻では、商に敵対する勢力が出始めて、なんだか壮大な話になってきます。
望は離れ離れになってしまった同族の仲間たちと次々と再会します。
さらに彼は商の周辺を飛び回って、商に反感を持っている勢力の信頼を得ていく。
そうすることで、来る戦いのための地固めを行なっていきます。
全体的に、上巻は悲壮感が半端なかったですが、中巻は希望の光が見えてきた雰囲気でした。
印象的だったのは、中巻の望の心に、復讐を果たした後のこと、つまり新しい王朝、新しい国をつくるという志向が去来したことでした。
上巻の望は商王への復讐心に支配されていたきらいがありましたが、苦しい経験をしたことで、将来を考えるようになったようです。
中弛み感がなくて面白かったので、下巻にもすごく期待。