あらすじ
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ユイたちの家族には、だれにもしられてはならない重大な秘密がある。それは、じつはママの正体がキツネだということ。人間のパパとキツネのママ、そしてキツネと人間の血をひく三人の子どもたち。親類のキツネたちは、不吉な予言をつげるのが趣味の大おばさんや、ちゃらんぽらんで大うそつきのおじさんなど、みんな変わり者ぞろい。まよいこんできた竜はお風呂場にすみつくし、弟の背中にはウロコがはえてくるし、信田家の毎日は事件の連続!
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Posted by ブクログ
#シノダチビ竜と魔法の実
#富安陽子
#新潮文庫
#児童書
#偕成社
愉快なファンタジー。正体はキツネだが、聡明で強いお母さんと3人の子どもたちが災いを乗り越えていく話。映画になってもおもしろそう。キツネ族の親戚のキャラが濃くて楽しい。大きいけど挿絵が多いハードカバーがやっぱりほしい!
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すっごくおもしろかった。このシリーズが100冊あったら、100冊全部、絶対に読む。
信田家で一番好きなのは、パパ。ママがキツネか人間かということよりも、ママが好きだなって思えるのがいいし(ママが優しいし、かわいいからかな)、落ち着いている。植物のことを研究していているから、多様性を認めやすいのかもしれない。ぼくも植物が好きだからうれしい。
それから、おじいちゃんもおじさんもおもしろくて、好き。
チビ竜が空にのぼっていったところがすごくよかった。ずっとお風呂場にいたのに、仲間が来たらパーッと飛び立っていった。(小5)
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常に災難がやってくるシノダ家の物語が本当に大好きです。小学生の頃に読んだ時は自分もシノダ家のみんなと共に冒険しているかのようなワクワクを感じていましたが、読み返してみるとママの言葉やみんなの心の強さがより沁みます。
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お母さんがキツネ、という信田家の毎日は波乱万丈。
それでも「災難と不幸は同じじゃないのよ。災難をのりこえられないことは不幸だけど、災難を乗り越えて行くことは、人生の楽しみの一つなんだから」という強いお母さん、お母さんやその家族が全員キツネでも動じないお父さんのもとで文字通り災難を解決していく様子にハラハラ。出てこなかったイツキおばあちゃんが今後出てくるのか楽しみ。
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ファンタジーと民俗学の間のような。
狐が嫁いでくる異類婚姻譚の類。
狐のママといい狐のおじいちゃんといい、魅力的な狐の一族がとても可愛らしい。唯一人間のパパもすてき。
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富安さんのお話にハマって、読み始めました。
1冊のページが他のシリーズと比べても多いので、読み応えは十分ですが
読みやすいので、どんどん読み進められます。
人間のお父さんと狐のお母さん、その3人の子どもたちが
協力して災いを乗り越えていきます。
なんでか、夜叉丸おじさん憎めないのは私だけではないはず…(笑)
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信田一家は一見ごく普通の家族。しかしママの正体はキツネで、3人の子どもたちはキツネのハーフでそれぞれ不思議な能力を持っている。周りの人たちには絶対秘密だけど、母方のキツネ一族達はお構いなしにうちにやってくる。そしていつも厄介ごとを持ち込んでくる。今回は、鬼丸おじいちゃんが連れてきた小さな竜が家のお風呂場に住み着いてしまった!
あとがきより、大阪阿倍野を舞台にした信田妻をモチーフにしているということで親近感がぐっとアップ。
お話も展開が良くて、割と字が小さくて分厚い本だけどサクサク読めました。シリーズ続いてます。
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昔読んだ本の再読。
マンションの風呂にチビ竜が棲みつく話なので、舞台は主に家の中でのやり取り。なのに物語はダイナミックに動く。
タクミの持つ能力、時の目についてはチビ竜が去った後にさらっと紹介される。その目を持つタクミが
またいつかチビ竜にあえる気がすると言ったのだから読者はまたチビ竜が登場する話があるんだろうなと期待するのが人情。
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こんなにも遠い夏のような懐かしいにおいがするのはなぜなのか。
ママがキツネだろうが、娘たちがその血をひいていようが、大切なのは“そのひとがそのひとである”ということ。それをちゃんと分かっているパパの人柄に惹かれる。
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ただ今、富安陽子さんの作品を読み続けて、不思議な物語の魅力を知りたい期間中です。
本書は「シノダ!」シリーズの一作目(2003年)で、そのタイトルは富安さんのあとがきによると、『信田妻』の物語を元にして生まれたからとのことで、一匹の雌狐が人間の男の妻となって、子どもをもうけるが、やがて正体を知られ、家族の元を去っていく、という内容に、私は切ないものを先に感じたのだが、そこを富安さんは、『狐の母と人間の父、そしてそのあいだに生まれ、ふしぎな能力をさずけられた子ども』という部分に魅力を感じ、物語を書きたいと思われて、あれこれと空想を楽しんできたそうで、そうした前向きな印象が、そのまま本書の物語によく表れていることにも肯けるものがあったのだ。
ということで本書は、人間のパパとキツネのママ、キツネの血をひく三人の子どもたちを中心とした「信田家」の物語で、正体を知られないようにあれこれと苦心したり、癖の強い変わりものぞろいのキツネ一族に振り回されたりと、信田家には災難が付きまとうのだが、それでも大庭賢哉さんのポップな絵や、五人の家族それぞれの個性に感じられた親しみやすさが、そうした辛さを上回ることによって、明るくコミカルなドタバタ劇でありながら家族の絆にほろりとする部分もあってと、様々な感情を呼び起こしてくれる王道の物語となったのだと思う。
中でも印象的なのが、登場人物紹介に書かれた、一つの家系図にまとめることのできる十人のキャラクターの個性であり、上記の五人の他にも、テレビが見たいときだけ信田家に現れる、時代劇好きの「鬼丸おじいちゃん」(ママの父)や、不吉な予言を告げるときだけ現れる「ホギおばさん」(ママの母の妹)、冒険好きで話は面白いけれども、周りに迷惑をかけて評判の悪い「夜叉丸おじさん」(ママの兄)に、化け術の名人だが性格には難がある「スーちゃん」(ママの妹)と、多彩な癖の強さがある中、イツキおばあちゃん(ママの母)に至っては、ママの結婚に大反対だったことから未だに孫たちにも会わない状況にいてと、暗雲立ち込める要素も感じられそうだが、基本的には悪気の無い様が憎めない、キツネ一族の面々である。
そんな彼らの影響もあって様々な災難に巻き込まれる信田家の五人は、理由あって自宅の風呂場で暮らすようになった「チビ竜」に対して、両親は雲竜の子どもということもあって警戒するものの、そこは好奇心の塊である長男の「タクミ」(小学三年生)が、すぐに打ち解けて仲良くなったことで、普段は家の秘密を守るために頑張るしっかり者の長女「ユイ」(小学五年生)も、一緒になって盛り上がり、次女のモエ(三歳)は、チビ竜の件は秘密なのに幼稚園に連れて行きたいと言う無垢さが愛らしい、そんな特別な家庭に於いても他の家庭と変わらないような子どもらしさを見られるのは、物事にこだわらない大らかなパパと、常に周りを明るく愉快な雰囲気にさせてくれるママの支えが大きい。
それでも、時には壁にぶつかることもあり、ユイは身内に翻弄されて、タクミは男子ならではの繊細さを覗かせる一方で、普段、皆から守られることの多いモエは思わぬ場面で活躍したりと、キツネの血をひいた能力の開花と共に成長していく三人の子どもたちの姿も、このシリーズの魅力の一つなのではないかと思われる中、その道を照らすのは人間との愛を選んだママの、ちょっとやそっとでは消えそうもない、強く輝く意志の宿った光だ。
それは、『災難をのりこえられないことは不幸だけど、災難をのりこえていくことは、人生のたのしみの一つなんだから』や、『お日さまにむかっていれば、影は、じぶんのうしろにかくれる』のような、物語の子どもたちだけではなく読み手にとっても励まされる言葉たちに、何よりもよく表れているのだと感じられた、そこには『信田妻』の物語を元に想像を膨らませて、このようなユーモアと力強さとが同居する現代的な家族の希望の物語を書き上げた、富安さんの小説家としての素晴らしさも感じられたのである。
もちろん、富安さんならではの興味深い不思議な楽しさは本書でも健在で、それは稲妻をある姿に例えたことや、水の精霊と大地の精霊が結ばれて生まれた子どもの話と、それらに感じられたロマンには、人間と自然や動物たちとが結びあった絆の賜物とも思われて、また富安さんから素敵なことを教えてもらったと実感したことで、『見えないもの』の魅力はより増してゆく一方なのであった。
Posted by ブクログ
狐の母と人間の父.二人の愛情に守られた子供たち3人の楽しくも厄災多き日々.
ママの兄は困った問題を引き起こす常習犯.不吉な予言を振りまくホキおばさんなどママの係累には問題多し.みんなで困難を乗り越えていくところがとても愉快.
Posted by ブクログ
シノダ!シリーズの第一巻。
きつねのお母さんと人間のお父さん、3人の子ども。
お母さん側の親戚はみんな癖が強く災いをもたらしてくる。
龍がシノダ家にやってきた、さぁどうする!?
Posted by ブクログ
ずっと読んでみたいと思いながら中々読めなかった作品。
実は狐のママと人間のパパとユイ、タクミ、モエの3人の子ども達の信田一家。
ママの親戚のお陰で色々な災難に見舞われる。
おじいちゃんが連れてきたチビ竜、段々、可愛くなってくる子ども達。空に帰さなきゃならないけど帰ってしまうのは寂しい。
竜がお風呂に住んでいるなんて想像しただけで楽しい。ハッカドロップスが大好きな竜というのも可愛くていい。
一癖も二癖もありそうなご近所さんにもハラハラドキドキしてしまう。
風の耳と時の目を持ったユイとタクミのこれからが気になる。
Posted by ブクログ
【小学校高学年の児童にオススメ】
夏休みの読書感想文にもいいかな?
登場人物の誰が魅力的。個性豊かなキャラクターたちが繰り広げる、ファンタジー小説。少し長い本に挑戦しようかなと、思っている子どもたち。ぜひチャレンジしてみよう。読み終えたあとの爽快感が味わえるかもしれない。
Posted by ブクログ
子供の頃読んでその世界へと想像の羽を広げていた事を思い出しました。児童文学と侮ることは出来ない完成度。分かりやすい文章、軽妙に捻られた表現で頭の中にスルスルとシノダ家の冒険譚が入り込んできて楽しいです。
また、これを読んでいた子供の頃の自分の事を思い出し、読んでいる間じゅう懐かしい気分になりました。ユイの風の耳が自分にあればどうしただろうと授業中に考えたりしていたり。
また何年後かに読んでみたいです。いつでも子供に戻してくれる、そんな優しい本でした。
Posted by ブクログ
立ち向かう勇気について、影をたとえにして話している部分がすごくよかった。
「災いの影につけまわされるのがいやだったら、けっしてにげないことよ。お日さまにむかっていれば、ほら、影なんてじぶんのうしろにかくれちゃうでしょ?」
「影に負けたくなかったら、いつもお日さまにむかってむねをはっていなさい。」
Posted by ブクログ
私の好きな設定と要素がギュギュギュッと!
何事も動じないパパが好きすぎる……!!
なのに最後にあんなこと叫びそうになるパパ、人間味溢れる~!笑
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おもしろいよーって勧められてたので読んだシノダ!シリーズ!富安さんおもしろい( ;∀;)児童向けなのでさくさく読めるし、内容もキツネとか竜とかわくわくする題材なので続きも読みたいなーというかんじ キツネ一族の力を受け継いで、子どもたちが時の目とか風の目とか特殊能力持ってるのすごいすき
Posted by ブクログ
読むなら小学校4年生ぐらいがベストかな。もちろん「ぼくらシリーズ」とか「ずっこけ」とか「マジックツリー」とかを楽々読めてしまう子どもであれば、2年生でも3年生でも大丈夫でしょう。でてくる言葉も、子どもたちの日常やゲームの中で頻繁に使われているレベルのものなので、すんなり理解できると思います。
竜が、しゃべったりなんだりするのかと思いきや、基本、会話のメインは信田家の人間とキツネの親戚です。なかなかアクの強いキャラクターが揃っていて、それぞれの動きを楽しみながら読めます。最初の方に長い説明はないので、いきなりこの世界観に飛び込まなければならないので、ファンタジーに慣れていない人にはちょっと戸惑いがあるかもしれませんが、順々にさりげない説明が入るので、種明かしを楽しみに読んでもらうといいかと思います。
※シノダ!シリーズは、これが1巻目です。前作と思われがちな「キツネ山の夏休み」は、登場人物も場所も違う別の作品です。「キツネ山~」では主人公には何の能力もありませんし、変な親戚はでてきません(笑。こちらはこちらで、1冊完結で楽しめます。
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読むなら小学校4年生ぐらいがベストかな。もちろん「ぼくらシリーズ」とか「ずっこけ」とか「マジックツリー」とかを楽々読めてしまう子どもであれば、2年生でも3年生でも大丈夫でしょう。でてくる言葉も、子どもたちの日常やゲームの中で頻繁に使われているレベルのものなので、すんなり理解できると思います。
竜が、しゃべったりなんだりするのかと思いきや、基本、会話のメインは信田家の人間とキツネの親戚です。なかなかアクの強いキャラクターが揃っていて、それぞれの動きを楽しみながら読めます。最初の方に長い説明はないので、いきなりこの世界観に飛び込まなければならないので、ファンタジーに慣れていない人にはちょっと戸惑いがあるかもしれませんが、順々にさりげない説明が入るので、種明かしを楽しみに読んでもらうといいかと思います。
※シノダ!シリーズは、これが1巻目です。前作と思われがちな「キツネ山の夏休み」は、登場人物も場所も違う別の作品です。「キツネ山〜」では主人公には何の能力もありませんし、変な親戚はでてきません(笑。こちらはこちらで、1冊完結で楽しめます。
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不思議話を得意とする富安さんならではのお話。
「たっくさん話を書いているのに、こっれっていうのがない」って不満を友達に言ったら、この作品を教えてくれました。
文句なく面白かったです。
たぶん、作者の代表作になるのでは。
シリーズ化されてるもんね。
Posted by ブクログ
富安さんのお話は好きなんだけど、何となく読んでなかった本。
面白く、あっと言う間に読めました。
シリーズになっているので、キツネ族の血をひく3兄弟のお話、続けて読みたいです。
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人間とキツネのハーフであるユイ、タクミ、モエの信田兄妹。キツネの一族に振り回され、今日もドタバタ騒ぎ!おじいちゃんが連れて来た竜の子供に謎の蛇軍団。キツネの血を引いているという秘密と共に、トラブルを解消していくシノダ!シリーズ一作目。
小学生以来久しぶりのシノダ!シリーズ。懐かしさと共に、ユイちゃんの忙しさが可哀想笑。チビ竜可愛い!民間伝承や伝説がストーリーの元になっているのがすごく面白い。自由奔放なキツネ達は手が掛かる!夜叉丸おじさんはトラブルメーカーだけど、ストーリーを面白くさせる天才でもある。自分の親戚にいたらめっちゃ嫌だけど!でもこんな面白い人達がいたら楽しそうだよね。
そして大庭賢哉さんによって描かれる絵が可愛い!キツネ達のモフモフ尻尾!!当時小学生の私は絵に惹かれて手に取ったのだが、やっぱり可愛すぎる……。
Posted by ブクログ
色々なトラブルが重なって、私だったら発狂してしまいそうだけどユイ達は、どうやったら、この場を切り抜けられるかを必死に考えていて、かっこいいと思いました。夜叉丸おじさんと、スーちゃんは本当にどうしようもないとおもいました。
Posted by ブクログ
信田家の3人きょうだい、ユイ、タクミ、モエには、それぞれ特殊な能力がある。というのも、3人は学者のパパとキツネのママの間に生まれた子どもだから。正体を隠して静かに暮らしたいママの気持ちとは裏腹に、ちゃらんぽらんな夜叉丸おじさんや、不吉な予言を告げるホギおばさんら、キツネ一族はいつも騒動を持ち込んで来る。大人気「シノダ!シリーズ」第一弾。
Posted by ブクログ
富安さんの本を読んでみようかな、と思って何を読むか悩んだ末、とりあえず人気のありそうなシリーズものの1つ目に手に取ってみました。
うーん面白い。
なんせ冒頭一文目が、こうです。
「ユイにとって、じぶんのママがほんとうはキツネだということは、それほど大きな問題ではなかった。」
この、とんでもない設定を当然のように受け入れさせてくるところが、ファンタジー心をくすぐってわくわくさせてくれます。
時代劇好きの鬼丸おじいちゃんに不吉な予言ばかりしにくるホギおばさん、冒険家で大ぼら吹きの夜叉丸おじさんに、化けるのが上手なスーちゃん…キツネ一族の面々がお邪魔しに来るのも、どうにもはた迷惑だけど憎めない。個人的には、キツネの姿のままテレビのリモコンを占拠して、ソファに居座る鬼丸おじいちゃんが実にいい。
なにか問題が発生したとしてもなかなか親には言えない辺りとか、子どもの頃に返った気持ちで信田家の日常(?)を一緒に楽しめました。