あらすじ
ピーター・ドラッカーの後継者とされるジム・コリンズ。コロラドの山中に研究ラボを設け、これまでに長い年月をかけて「偉大な企業」「偉大な指導者」の条件を追究してきた。
今回は初めて外部環境を変数に入れ、不確実でカオスのような時代に他を圧倒して成長している偉大な企業7社を導き出した。
10X型企業がそれだ。10X型企業とは同業よりも最低10倍以上のパフォーマンスを上げているスーパー・エクセレント・カンパニーのことだ。
その10X型企業の特徴を同業の有力企業と比較する「一対比較法」で鮮明に描き出した。
10X型企業は次の通り。カッコ内は比較対象企業。
●アムジェン(ジェネンテック)
●バイオメット(キルシュナー)
●インテル(アドバンスト・マイクロ・デバイス=AMD)
●マイクロソフト(アップル)
●フログレッシブ保険(セーフコ保険)
●サウスウエスト航空(パシフィック・サウスウエスト航空=PSA)
●ストライカー(米国外科コーポレーション=USSC)
調査期間が創業時から2002年までであったため、ジョブズ復帰後急回復したアップルは、マイクロソフトの比較対象企業となっているが、第4章「銃撃に続いて大砲発射」で「アップルの復活」を補足している。
加えて、全米屈指のロッククライマーであるコリンズらしく、南極征服を争ったアムンゼンとスコットの物語やエベレスト登頂なども題材に、厳しい環境にも負けない10X型リーダーの姿を生き生きと描いている。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
P.96 なぜ一定のペースで成長しなければならないのか
これは一貫性の問題なのか。不確実な状況下であるから一定の規律を維持することが、成功の確率を高めるということか。P.102の記述をみるとそうらしい。一定の定量的な目標は文化や規律を維持せしめる。つまり、狂信的規律を具体化したものが二十マイル更新である
若干ドルコスト平均法的な雰囲気がある
・そのうち内容をクイズレットに入れようと思う。
読んでいると、
失敗した企業も10exer 的な行動を避けるという意味で共通性が見出せる。
では、なぜ彼らはそのような意思決定をしたのか。
一定の合理性に基づいて行った判断が破滅へと繋がっている。
両者は自身の合理性に基づいているという意味では同じなのだろうか。
それとも、自身の規律を自身の合理性以外を事由に変えてしまったのだろうか。
なんとなく、モデル企業の経営者は頑固そうだから、後者が理由になりそうだが。
企業ではなく、経営者に焦点を当てた研究があっても面白いかもなぁ。
ただ、内容は文句なく面白い。
事例が多くするする読める。
★マイナス1は、目からウロコ感がなかったから。
結構普通のことをみんなやっている。
それが難しいということなんだろうが。
Posted by ブクログ
企業価値を業界平均の10倍に成長させた勝ち組リーダーを
10EX-er(テンエクサー)と呼ぶ。
その3要素
1.狂信的規律 :行動の一貫性を保つ。
長期にわたって自分の打ち出す行動により、
「一貫性」を保って自社の「独自仕様」に基づく「工程表」に準拠し、
厳しい状況下でも「達成」させる。
良い状況下では「自制」する。
2.実証的創造力 :実証できる根拠を築き創造する。
飛躍的イノベーションや天才的予測ではなく、
「低コスト」「低リスク」「低拡散」の三条件を満たす実証的テストで大量に確認し
失敗に学んでから、経営資源を集中させる。
3.建設的パラノイア :死線を避けるためい、最悪の状況を想定し準備を怠らない。
確実に未来を予測するのは、不可能と認識し、
「バッファー」を用意する。
「リスク」を抑える。時間軸で管理する。
「ズームアウト・ズームイン」で常用を察知する。
運で成功するのではなく、レシピに従って、自分の意思で行動する人が運をつかむ。