あらすじ
名前しか知らない相手と、夜ごと激しく抱き合って眠る──旅の青年・高知をなりゆきで家に住まわせることになった遠召。戻らない恋人を待ち続ける遠召と、人懐こい笑顔と裏腹に、なぜか素性を語らない高知。互いの秘密には触れない、共犯めいた奇妙な共同生活。この平穏で心地良い日々はいつまで続くんだろう……? けれどある日、高知が殺人未遂事件の容疑者として追われていると知って!? ※口絵・イラスト収録あり
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どん底の二人の再出発の物語
面白かったです。というか、胸にきます。
人には言えない秘密をそれぞれ抱えた二人。ひとつ屋根の下で暮らすようになって、徐々に欠けたものを補い合うように惹かれあっていく過程が、何気ない日常のささやかなエピソードで積み重なっていきます。切ないです。3年半かかりましたが、これから長い長い一生を共にできる二人なので、犬のエリと穏やかで幸せな家族になって欲しい。
カリントウと、泳ぐ場面のエピソードが好きです。
じんわり
じんわりきました。
ラストの章?というんですか、「ふたり」と目にした時、ものすごく安堵しました。
それぞれの境遇が重く、切なくて。
ただ、それぞれが消化していく様子が、ある意味穏やかでもあって、なんとも言えないじんわりとした感情になりました。
変わらない風景、古書店と豆腐屋も素敵でした。
重い…けれど、救いもある
あとがきに『黒成分多め』とあるように、攻めも受けも抱えているものが重すぎて、しんどくなります。読んでいて、息継ぎを忘れて苦しくなるような。でも、出逢えて良かったふたりだなと、応援したくなるような。苦しかった先に見える光がふたりにとって、もう曇ることのないように願うばかりです。程よい距離感の地域の住人たちも、ふたりにとって安らぎになりますように。おじいちゃんになっても縁側で西瓜の種飛ばししていて欲しいです。明日がお休みという日に読まれることをお勧めします。。
二人とも
過去がびっくりするほど重かった!
終始、テンションは低め、田舎の静かでのどかで変わり映えのない感じがとてもよく描かれている。シリアスシーンもどこかそんな感じが漂っていた。これからは大丈夫と思えるけど、どこにもいけない感じが苦しかったので、もっと先のイチャイチャが見たかった。
こーゆーの好き
遠召と高知、それぞれの目線で語られているので、話の中にスッと入っていけます。
2人の背負ってるものがあまりにも重く、救いようのないものに思え、読みながら心が痛かった。
読み始めたら もう先が気になり過ぎて一気読み。
この人の作品…好きだなぁ。