あらすじ
毎年、いいところまで行くのに「あと一歩」が続く
微妙な私立高校・木登学園(きとがくえん)のサッカー部。
2年生の主人公・今中(いまなか)は
ドリブルが武器のフォワードだ。
だが彼は、監督が日々繰り返す
「勝つ為に無難なプレーに徹しろ!」という方針に
正直、なじめない毎日を過ごしている。
チームメイト達も、程度の差はあっても
疑問や不満が膨らんでいる。
そんな危うい状態だ。
ところがある日、事件が起きる!
3年生が引退し、新チームが動き始めるタイミングで
監督が他校の引き抜きに応じてしまったため、
体制がガラッと変わったのだ。
そして、大昔の名選手・クライフに心酔する
新監督の口から発せられた言葉に
部員達は息を呑む…
「勝つことにこだわっても、どうせどこかで負けます。
だったら美しいサッカーにこだわりましょうよ。
最高の負け試合をして、絶頂の中で美しく散りましょう!!」
おいおい…いいのかそれで!!?
俺達の最終学年、この中2病みたいな監督に任せちゃって
本当にいいのか!!?
感情タグBEST3
絵が微妙だけど
真剣にサッカーを詳しく解説してあって
絵が微妙なのにちゃんとしてんなって思いました。
登場人物が常に5~6人しか登場しない気がするんだけど
描くのめんどくさいとか?サッカー漫画なのに?
最近のサッカー漫画で一番スキ
フライング・ダッチマンと呼ばれたヨハネス・クライフのサッカー論を横軸に、指導者によりプレイスタイルをいじられる、人との間に溝ができる、自分の可能性を信じられなくなる(日大問題ですね)ことを縦軸にした、サッカー漫画。「キャプテン翼」が憧れなら、こちらは現実。スポーツは「勝ち」にこだわらなければならないが、クラブ活動であることも事実だし、勝ちの数だけ負けが存在する。この漫画は、自分が納得して、自分のスタイルで、精一杯頑張る姿の重要視しており、我がコトのように読んでしまう。また、太めの太ももの雨ちゃんの描かれ方もステキ。なかなか、こう描く人は少ない。
Posted by ブクログ
実に面白かった。
あくまで一巻であり、物語は動いていないが、この作品の根幹のエッセンス(と思しきもの)がふんだんに詰め込まれている。
それぞれの、特に主人公である今中の懊悩は多く共感を得るところだろう。それを眺める雨との関係も、もどかしくも次に期待が持てるものである。
これだけわかりやすく(クライフの評は的確すぎる)、かつ詳しくクライフのサッカーを描いてくれるのはなかなか物珍しい。
応援する意味も込めて、星五つと評価したい。まあそれを抜きにしても、普通に星五つだった気がしないでもないが。