【感想・ネタバレ】月に吠えらんねえ(6)のレビュー

あらすじ

戦前・戦中の日本の近代詩歌俳句闇鍋ジェットコースター! 萩原朔太郎作品をキャラクター化した「朔くん」、北原白秋作品から生まれた「白さん」、室生犀星作品から生まれた犀ら、近代の詩人歌人たちが住む□(シカク)街はいよいよ不穏さを増す。暴行により気を失ったままの朔を救うべく、ミヨシくんと釈先生が謎の解明に乗り出す!

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近代詩歌俳句、と聞いてみなさんは誰を思い浮かべるでしょうか。正岡子規?与謝野晶子?中原中也? そもそも学校の授業では、近代文学そのものに接する時間をそう長くは持てなかった方も多いかもしれません。
本作は、□街(詩歌の「し」・短歌の「か」・俳句の「く」で「しかくがい」!)という近代日本のような架空の街に住む、萩原朔太郎や北原白秋、室生犀星、三好達治、正岡子規などの詩人や作家本人ではなく作品イメージをもとに創作されたキャラクターたちが、詩を作ったり、作れなくて苦しんだり、街はずれの丘の上にある天上松にかかっている身元不明の縊死体を見つけて検証したり考察したりしながら、ひいては文学と戦争の関係が匂わされたりする、詩歌俳句ファンタジーマンガです。読んでいて次から次へとジェットコースターのように話題が転換していくので、支離滅裂なようにも見えますが、史実とフィクションのバランスが非常に絶妙で、読み進めずにはいられないほど先が気になるのです!
キャラクターとして登場する詩人に全集があればすべて読んでいるという作者の知識がふんだんに生かされた本作、すべての文学少年少女&元文学少年少女必読の書です! 作中にちりばめられたいろいろな作品が気になった方は、それぞれの詩人の詩集なども是非ご一緒にどうぞ。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

わかんねーわかんねーと思ってたけど登場人物が解説してくれる親切展開。
それでもわからない謎解きミステリーの様相。
我々の知っている現実と物語内の現実の違いでややこしくなってる上に、物語内で現実と幻と時間がごっちゃになっているので、ほんとこんな複雑な世界観よく思い付くなと読むだけで精一杯。
わからないなりにとても面白いのもすごい……

0
2017年09月02日

30

購入済み

戦争と文学

理解できない展開に読む手が止まることもありましたが、徐々に真相に近づいていることを感じます。
戦争を考える1つの視点として面白いです。

#エモい #ダーク

0
2022年09月28日

Posted by ブクログ

"「確かに 敵か味方かわかんねー眼帯とアンタを二人にするわけにはいかねーからな
小説街… んん?
どんなだったかな…」"[p.152]

0
2016年11月17日

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