あらすじ
伝わらなかった硝子(しょうこ)の告白。ニブすぎて、伝わらなかったくせに硝子との距離を縮めたい将也(しょうや)。意を決して、みんなで行く遊園地に硝子を誘う! 思いがけない旧友との再会。明らかになる硝子と結絃(ゆづる)の、出生の秘密。自分のことを好きになれないふたりの未来は……。
...続きを読む
あなたは何のためにマンガを読むだろうか。娯楽?暇つぶし?感動したい?
それらを求めている人には、このマンガは不向きだ。
退屈を嫌う主人公・将也が、聴覚障害を持つヒロイン・硝子をいじめるところから物語は始まる。「障害といじめ」という、少年誌にしてはディープなテーマを描いているが、「いじめる側」と「いじめられる側」は固定化されず、あるきっかけで逆転する。いじめられて初めて、将也は自分のあやまちと、硝子の強さに気付く。
この話に説教臭さはない。むしろ淡々と2人と周囲の関係が描かれ、第2巻で少しずつ将也の変化が見えてきたところだ。「障害者にも分け隔てなく」と、声高に叫ぶでもなく、泣くでもなく、無理に感動を誘うわけでもない。「さあ、どうする」と、読みながら宿題を出されている気分になる。
元となった読切版は、かつて新人賞を受賞したものの、その内容のために掲載が見送られてきました。しかし『別冊少年マガジン』に掲載されるやいなや、その号の読者アンケートで『進撃の巨人』や『惡の華』を抑えて1位になったというから、この作品の影響力がいかほどか分かります。
私は読切版を読んだ時に、久々にいい作家に出会ったと感じました。それだけに、連載版を今後も大切に描いてほしいと、切に願っています。(書店員・鮭)
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ここまで読んできて何度もウルっとくるところはあったけど、今回初めて涙した。西宮さんのおばあちゃんの事とか、西宮さんの母親がなんであんな調子なのか少しわかった気がした。離婚を迫られたところなんて涙なしには読み続けられなかった。川井さんとか植野さんとかの計らいで遊園地に行き、そこで昔の友達に遭遇するけど、私は川井さんも植野さんも島田くんも苦手だ。植野さんなんて特に。考えてる事が分かったとしても好きになれない。
Posted by ブクログ
あぁ、本当に容赦がない。
誰かと上手く付き合う事や本当の気持ちを知る事、それから大事な人とずっと一緒にいる事。色んな事が上手くいかない。人生は余りにも辛すぎる。
つくづく思いますが常に不安を感じる作品。
幸せだったり楽しかったり、そんな時間はページをめくればあっさりリセットされそうな気持ちがいつもあります。だから心から喜べないし嬉しいと思えない。
…裏を返せば、まさに人生、って感じです。
本当に辛い事ばかり描かれています。個人的には硝子の父親らの言葉が理解できないほど異質に思えました。…が。恐らくそういう人もいるんだろうな、と。自分がそうじゃないと言い切れもしないし。
ただ、何よりリアルというか共感できるのは、優しくしたい、信じたいと思いながらも行動に移せない将也。
戸惑い、恐れ、声をかける事ができない、うずくまる彼の姿が痛いほど胸に刺さります。
でも、震えながらも彼は不器用に手を伸ばすし、声を出すのだけれど。
物語の主人公足りえるのは、その心があるからです。
Posted by ブクログ
1・2巻での容赦ないいじめ描写で何が描きたいんだろ?この人?と嫌悪感を抱いた。4巻までくると、今は違う意味で何を描く気なんだろうこの人?と戦慄。
ああ、むしろ「こちら側のその先」を描く気なんだな。
過ちは誰にでもある、裁かれない罪がある。
今更気づきましたよ。常に加害者目線なんですよね。西宮さんの告白も石田君にとっては新たな困難で乗り越えるべき壁でしかない。
ゆずの表裏一体のフレーズが鳴りましたよ。
抗うのか、全てを許すのか?光、暗闇、愛情、憎悪、同じ根を持つ強い感情…。逃げない石田君を見守りたいです。折れるなよ!石田君。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
伝わらなかった硝子(しょうこ)の告白。ニブすぎて、伝わらなかったくせに硝子との距離を縮めたい将也(しょうや)。意を決して、みんなで行く遊園地に硝子を誘う! 思いがけない旧友との再会。明らかになる硝子と結絃(ゆづる)の、出生の秘密。自分のことを好きになれないふたりの未来は……。
【感想】
次々と起こる出来事についていくのがやっとだった。友だちって何だろうってよくわからなってしまった。でも、少しずつでいいから、2人の距離が縮まって欲しいとすごく思った。
Posted by ブクログ
登場人物増えてきたら人間関係がわけわからなくなってきた。おばあちゃんもお母さんもしょうことゆづるを支えてきたってこと。その前に、おばあちゃんとお母さんはすごく傷つけられたってこと。人の人生ってほんとうに小さな出来事の積み重ねで、大きく変わるんだなぁ。ゆづるが抱える闇は何なんだろう。幸せになってほしい。
Posted by ブクログ
おばあちゃん。初登場でありながら死んでしまいました。
二人のことをずっと近くで見守りながら、大切な思いを残していきました。
母、娘、孫とそれぞれの心が分かるから、辛い。泣けました。