あなたは何のためにマンガを読むだろうか。娯楽?暇つぶし?感動したい?
それらを求めている人には、このマンガは不向きだ。
退屈を嫌う主人公・将也が、聴覚障害を持つヒロイン・硝子をいじめるところから物語は始まる。「障害といじめ」という、少年誌にしてはディープなテーマを描いているが、「いじめる側」と「いじめられる側」は固定化されず、あるきっかけで逆転する。いじめられて初めて、将也は自分のあやまちと、硝子の強さに気付く。
この話に説教臭さはない。むしろ淡々と2人と周囲の関係が描かれ、第2巻で少しずつ将也の変化が見えてきたところだ。「障害者にも分け隔てなく」と、声高に叫ぶでもなく、泣くでもなく、無理に感動を誘うわけでもない。「さあ、どうする」と、読みながら宿題を出されている気分になる。
元となった読切版は、かつて新人賞を受賞したものの、その内容のために掲載が見送られてきました。しかし『別冊少年マガジン』に掲載されるやいなや、その号の読者アンケートで『進撃の巨人』や『惡の華』を抑えて1位になったというから、この作品の影響力がいかほどか分かります。
私は読切版を読んだ時に、久々にいい作家に出会ったと感じました。それだけに、連載版を今後も大切に描いてほしいと、切に願っています。(書店員・鮭)
感情タグBEST3
硝子ママのことが分かります
匿名 2024年02月25日
硝子ママの過去のことが描かれています。
辛い過去ですが、力強く生きてきた姿に感動します。硝子ちゃんのおばあちゃんは本当に孫思いで優しさに泣けます。
2人のやりとりが可愛い♡
人間関係は第三者が勝手に想像たり、口出したりするべきではないなと読んでいてハッとしました。「ごっこ」という言葉が重くきました。
今までの出来事の順番は、今生きるために必要な事を持てるように決まっていたんですね。と、自分の人生も振り返りました。、
Posted by ブクログ 2018年02月05日
起こってしまったことは仕方がない。変えられるのは未来だけ。そのためにはみんな一歩踏み出さなくてはいけない。見えていることだけがすべてではないし、好きとか嫌いとかで何でもきれいに 分けられるわけでもない。人間は、そんな複雑な存在である「人間」と付き合っていかなくてはいけない。だってそこにはおかしみや楽...続きを読むしみだってあるのだから。
Posted by ブクログ 2017年08月26日
ここまで読んできて何度もウルっとくるところはあったけど、今回初めて涙した。西宮さんのおばあちゃんの事とか、西宮さんの母親がなんであんな調子なのか少しわかった気がした。離婚を迫られたところなんて涙なしには読み続けられなかった。川井さんとか植野さんとかの計らいで遊園地に行き、そこで昔の友達に遭遇するけど...続きを読む、私は川井さんも植野さんも島田くんも苦手だ。植野さんなんて特に。考えてる事が分かったとしても好きになれない。
Posted by ブクログ 2016年06月15日
自己満足と親切心のせめぎ合い、上手い具合に描かれてると思います。主人公だけじゃなく、かつての級友とかも良いタイミングで絡んできて、通り一遍な考え方では上手くいかないという、贖罪問題の孕む微妙さが浮き彫りにされている。まだまだ面白くなりそうな感じ。
Posted by ブクログ 2015年05月16日
あぁ、本当に容赦がない。
誰かと上手く付き合う事や本当の気持ちを知る事、それから大事な人とずっと一緒にいる事。色んな事が上手くいかない。人生は余りにも辛すぎる。
つくづく思いますが常に不安を感じる作品。
幸せだったり楽しかったり、そんな時間はページをめくればあっさりリセットされそうな気持ちがいつ...続きを読むもあります。だから心から喜べないし嬉しいと思えない。
…裏を返せば、まさに人生、って感じです。
本当に辛い事ばかり描かれています。個人的には硝子の父親らの言葉が理解できないほど異質に思えました。…が。恐らくそういう人もいるんだろうな、と。自分がそうじゃないと言い切れもしないし。
ただ、何よりリアルというか共感できるのは、優しくしたい、信じたいと思いながらも行動に移せない将也。
戸惑い、恐れ、声をかける事ができない、うずくまる彼の姿が痛いほど胸に刺さります。
でも、震えながらも彼は不器用に手を伸ばすし、声を出すのだけれど。
物語の主人公足りえるのは、その心があるからです。
Posted by ブクログ 2014年06月30日
冷酷さやイライラの中には、一見しては分からないようなもっと深い意味があるのか。素直さの良さと難しさの両方を同時に思い知った。発達心理学では、思春期とことさらに名付けているが、その中心である葛藤するという精神活動は死ぬまで続く。
Posted by ブクログ 2014年09月18日
1・2巻での容赦ないいじめ描写で何が描きたいんだろ?この人?と嫌悪感を抱いた。4巻までくると、今は違う意味で何を描く気なんだろうこの人?と戦慄。
ああ、むしろ「こちら側のその先」を描く気なんだな。
過ちは誰にでもある、裁かれない罪がある。
今更気づきましたよ。常に加害者目線なんですよね。西宮さんの...続きを読む告白も石田君にとっては新たな困難で乗り越えるべき壁でしかない。
ゆずの表裏一体のフレーズが鳴りましたよ。
抗うのか、全てを許すのか?光、暗闇、愛情、憎悪、同じ根を持つ強い感情…。逃げない石田君を見守りたいです。折れるなよ!石田君。
Posted by ブクログ 2022年11月09日
この巻では、しょうこに辛く当たってしまう母親のことが描かれていた。以前読んだ関連本にもあったが、子供に関しては、母親ばかりが責められ、責任を負わせられる風潮がある。この辺りの男性の意識が変わる日本の国になってほしいと再度思った。
植野と西宮の件、おばあちゃんとゆずるとお母さんの件。今巻も色々な出来事があったけど色々考えさせられますね。
片方から見ただけじゃものの考え方なんて全然違うんだよなあ
Posted by ブクログ 2017年07月30日
【あらすじ】
伝わらなかった硝子(しょうこ)の告白。ニブすぎて、伝わらなかったくせに硝子との距離を縮めたい将也(しょうや)。意を決して、みんなで行く遊園地に硝子を誘う! 思いがけない旧友との再会。明らかになる硝子と結絃(ゆづる)の、出生の秘密。自分のことを好きになれないふたりの未来は……。
【感想...続きを読む】
次々と起こる出来事についていくのがやっとだった。友だちって何だろうってよくわからなってしまった。でも、少しずつでいいから、2人の距離が縮まって欲しいとすごく思った。
Posted by ブクログ 2015年03月08日
登場人物増えてきたら人間関係がわけわからなくなってきた。おばあちゃんもお母さんもしょうことゆづるを支えてきたってこと。その前に、おばあちゃんとお母さんはすごく傷つけられたってこと。人の人生ってほんとうに小さな出来事の積み重ねで、大きく変わるんだなぁ。ゆづるが抱える闇は何なんだろう。幸せになってほしい...続きを読む。
Posted by ブクログ 2015年01月09日
人と関わるのって親子であれ他人であれこんなにも難しい…「難しいのである」って解るの、何年も何年も生きてからじゃないと解らなかったりする。難しい=自分には苦手なことであると分類してしまい、自分だけじゃない事を忘れてしまいがちになる。
Posted by ブクログ 2014年08月13日
おばあちゃんの登場や女子の会話盗撮(笑)など、ちょいストーリーにいい具合のシナリオ臭がしているものの、ここに出てくる人の不器用さはなかなか、私たち自身の日常として読後の自省を促してくれる。
しかし、漫画の中ですら、「昭和の人」はどんどん退場していくんだなあ、と唐突に一心不乱で心の広いおばあちゃんの...続きを読む存在に思わされた。この手のパターなりスティックな、あるいは慈母的な救いは、平成の世代には薄無われた理想なのかもしれない。昭和の人たちに、もう時間が残されていないのだ。
そう考えると、私はまだ幸せを享受できた世代だったということか。
Posted by ブクログ 2014年06月28日
うわああああああああああ。
1巻読んだときは「なんだこの胸糞漫画」と思っていたのに今ではこんなにハマってしまっているよおおおお。
キャラかな…キャラがいいのかな…。
でも話もすごく好きです。これからも楽しみ。
Posted by ブクログ 2020年12月21日
硝子の為に広げていった世界は将也自身にも運命の転換を齎そうとしていた そのせいで悩んだり疑心暗鬼になったりした 死にたくなるってマジで言ったの?そーゆーのキモいからやめとけ? そんなありふれたこと自分だけのことのように言わないでくれる。 騙されたんだよ僕達は…君がこんな子を産むなんて聞いてない 苦労...続きを読むしてやっと見つけたんだぜ!いい死骸だろ! 発声上手くなったら告白に困らないだろ?
Posted by ブクログ 2014年12月13日
ばーちゃん…!
そしてお母さん…!
そうだよねー、厳しいのも愛情からだよねー。
喋れるからって伝わるとは限らないんだなぁ。
西宮家がうまくいくといいなぁ。
Posted by ブクログ 2014年11月18日
おばあちゃん。初登場でありながら死んでしまいました。
二人のことをずっと近くで見守りながら、大切な思いを残していきました。
母、娘、孫とそれぞれの心が分かるから、辛い。泣けました。
Posted by ブクログ 2014年07月02日
いろいろ過渡期かなぁという感じの4冊め。
結弦によりスポットライトが当たった巻でした。
主役2人のことはもちろん、周囲の子たちが
いい感じにまとまっていってくれたらと
思うのだけれど、まだきっと波乱はあるんだろうなぁ。
真柴がどう絡んでくるのか気になります。
Posted by ブクログ 2014年06月17日
島田くんの登場で焦る石田君。こいつとの関係も決着付けないといけないみたい。
今回は硝子のお母さんの過去編が掲載されてたが、今までわからなかったお母さんの気持ちを少しは理解できた。表向きには出てこないが実際の障害者に対する扱いはこんなものなのだろう。
とりあえずまだ解決しないといけないことはたくさんあ...続きを読むりそうだな...