あらすじ
宇宙世紀0100年代。反地球連邦政府組織マフティー・ナビーユ・エリンを率いるハサウェイ・ノアは、スペースシャトルのハイジャック事件を通して、少女ギギ・アンダルシアと出会う。地球に降り、マフティーの本隊と合流したハサウェイは、最新鋭MSのΞ(クスィー)ガンダムを受け取るが、そこには対マフティー部隊のケネス大佐が迫りつつあった──。アニメ界の巨星・富野由悠季が織りなすオリジナル・ガンダム小説第二弾!
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Posted by ブクログ
読書備忘録930(中)。
★★★★★。
次!中巻行きます!
オエンベリへと向かうマフティー部隊。
オエンベリはキンバレー部隊の元指令キンバレー大佐がやらかした反政府組織に対する非人道的な虐殺のあとが・・・。
一方ギギは、引き続きケネスのもとにいる。
ギギの予知的能力を幸運の女神と揶揄するキルケー部隊。
アデレート会議襲撃に向けて着々と準備を整えるマフティー。
あるタイミングでマフティー側に寝返るギギ。ハサウェイに会いに。
(この辺りがこの冬公開予定映画でキルケーの魔女という副題になっているのか?)
中巻で重要な要素のひとつ。
退役を申し出て未だ実現していなかった、ロンデニオン(ロンド・ベル)独立第十三部隊旗艦ラー・カイラム艦長のブライト・ノアがキルケー部隊の支援に地球に降りることが決定する!
親子の激突になるのか?おいおい。
愛してやまない自分の息子と戦う?命を懸けて?
ブライトの中でハサウェイは、植物監視官として地球で仕事をしていることになっている。
実際に資格は持っているみたいだけど。
ということで、いよいよアデレート決戦の下巻に続く訳です!
ところで、1990年に書かれた小説ですから仕方ないですが、
ビデオテープ、固定電話、留守電、フロッピーとか・・・。
この辺りはアニメでは、現在の最新技術からの想像力でリメイクされています!
次!いきま~す!
Posted by ブクログ
失った悲しみを、得られなかったゆえの孤独を戦場という箱庭での遊戯に変えて誤魔化そうとする人々の物語。戦争なんてものも掘り下げていけばこんなものか?
大地母神マーファの包容を求めるもの達が、MSという服を着て、大人のふりして抱きついて行く。母の懐に飛び込んでいく勇ましく、そして爆散。
魂は、母のもとに帰れたか?
語り合いにて、共有されなかった悲しみ。その隙間は決して埋まることはないだろう。MSという衣を脱いで、語り合いに興じない限り。
「近代の危険は、利便性をささえるシステムそのものにあって、システムが稼働している限り、人は、危機にたいする想像力を低下させていったという事例には、こと欠かなかったのである。」
Posted by ブクログ
中巻は気づきが多くて面白かった!
方法が違う2人、でもなんかやってることが似てる。
キャスバル・レム・ダイクンだったシャア・アズナブル
ハサウェイ・ノアが、マフティー・ナビーユ・ビダン
シャアにとってのララァ・スン
ハサウェイにとってのクェス・パラヤ
過去の忘れられない女性を求めてしまう感じ、男性あるあるだわなぁと事例2つ見て実感してましたw
Posted by ブクログ
個人的にはかなり好きな部類の本なんですが、一般受けはしないだろうなという感じの内容です。
ちょっと話が重いので、好き嫌いが分かれてしまうと思います。
特にラストがかなりきついので、誰も救われずに終わるという話は読んでいても辛いものがあります。
こんな腐った組織はつぶれてしまえばいいという考え方もわからなくはないです。
でも、紆余曲折があったとはいえハサウェイがシャアと同じ結論に至るというのは皮肉なものがありますね。
Posted by ブクログ
最後の1行が二人のずれをそのまま表現していてよかった!
オーストラリア周辺の地理に明るくないので、地図片手に読めればよかっと後悔。
伯爵自身は出てこないが、どんな人物か想像が膨らんだ。
モビルスーツの手からギギがハサに飛び移るシーン、
映画化の場面が楽しみ。
キャラが増えてきたので、紹介のページがあればなぁと思った。次巻はググって読もう
以下ブライト一家
ブライト髭生えてたw
ハサに妹さんがいるとは・・・
飲食店をしようとする真意がらしいなぁと。
やっぱりヤシマさんカンは当たるんだろうな・・・
Posted by ブクログ
2021/08/25〜09/19
富野由悠季らしい台詞回しも気にならなくなる。
上巻が映像化されたことで頭の中でハサウェイが、ギギが、ケネスが、そしてレーンが実像を伴って動いてくれるので非常に読み応えがある。
シリーズファンの多くが本作を未読であっても主人公ハサウェイの行く末を知っているという珍しい作品。
終盤ではブライトも物語に登場し、最終巻である次巻がますます楽しみ。
Posted by ブクログ
連邦軍の所業に憤慨し、マフティーへの共感を深める…ティーンエージャーの頃に読んでいたならば、それくらい心が動いたかもしれない。
文章であっても躍動する描写はさすが富野御大。
Posted by ブクログ
あらま、びっくりするぐらい面白いじゃん
歴史は繰り返すってわけではなくて、富野さんの作風というか
ガンダムの作風なんだけど、男女の人間ドラマがとても心地よい
なんか、深いんだけど、普通じゃない、爽やかで、悲しげな関係
ほんと、ハサウェイは同じことを繰り返す
というか同じことを好むのが人間そのものの本質なのかな?
しかし、シャァがクエスとしたことをまんまやってたのには笑ったよ
でも、逆にそれが今読むととても心地よい、名作だなぁ〜
Posted by ブクログ
ギギが中心に展開しているように思うけど、個人的にあまりギギは好きではないな。
ふたりの男の間に位置するように立ち回り、本心を語らず、ふたりの結末を観ようとする。卑怯ともいえる。
最終的にはハサウェイの方へ移ったけど。
2巻ではあるけど、まだハサウェイがマフティーを演じるには無理があるようにみえる。
最後にハサウェイの父親ブライトが、ハサウェイ率いるマフティー討伐の掩護のために地球へ向かった。
マフティーが自分の息子であると知らずに、その討伐掩護に向かう。そんなブライトに複雑な想いになる。
Posted by ブクログ
上巻のレビューとは違ったことを書こうww
いや、ミノフスキークラフトいいねえ。
飛べないガンダムが飛んじゃったよって感じで。
ガノタの中でもニュータイプって何だろうってことをちょっとでもマジで考えたことのある人は読んで欲しいな、本作を。
ライトノベルなんてタグ付いてるけど、全然ライトじゃない。
Posted by ブクログ
暗いがリアリティのある傑作
・宇宙世紀を描いた初代ガンダムの流れを正当に汲んでおり、その後の
ZやZZから宇宙世紀の他作との矛盾もなく自然に読むことができます。
・逆襲のシャアのように不可思議のうちの終幕ではなく、リアリティのある悲劇で幕をとじています。
・それでも躍動する命や人と組織のあり方、人と地球、宇宙のつながりなど思慮に富んだ作品だと思われます。
Posted by ブクログ
物語中盤、人間関係中心。
ガンダムってロボット戦争ものだけど、現実世界の政治や文化へのメタファーもあり、中年になっても楽しめる。
結末は知っているが、やはり次が気になる。富野氏は小説も面白い。
Posted by ブクログ
テロリズムと移民の話だった上巻とは打って変わって、中巻は恋愛がテーマに。正規軍のケネス大佐との三角関係なのかと思いきや、妖艶な女性ギギ・アンダルシアに完全に主導権を握られてしまうテロリストの頭目マフティー・ナビーユ・エリンことハサウェイ・ノアの物語。なんとなく付き合ってる恋人とギギの間でどっちつかずながらもギギに主導権を握られてしまう辺り、まるで大瀧詠一の『A LONG VACATION』の主人公のようなうだつの上がらなさを感じる。
「おれたちは、閣僚の粛正で分るとおり、ターゲット以外にはなにもしない」(本書66頁より引用)というテロリスト仁義が語られるが、上巻で見た通り、ハサウェイは自らの組織が行うテロリズムによる民間人の犠牲者に心を痛める心性の持ち主である。上巻のあの描写と本書での恋愛のすれ違いを考えると、物語の行き先は、もうそうなるしかないのが悲しい。
Posted by ブクログ
前半は物語が動かないので、正直、退屈ではある。
しかし、富野由悠季監督が『宇宙世紀』をとてもよく考えて設定しているのが分かる。
後半になってやっと面白みが出てくる。