【感想・ネタバレ】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(下)のレビュー

あらすじ

ブライト・ノアを父に持つ青年ハサウェイは、マフティー・ナビーユ・エリンを名乗り、連邦政府高官の暗殺を続けていた。一方、連邦のケネス大佐は新型MSペーネロペーを入手。さらに少女ギギと同行することでマフティーにプレッシャーをかける。ハサウェイを想ってケネスのもとを離れるギギだが、そこには悲劇が待ち受けていた……。富野由悠季が織りなすオリジナル・ガンダム小説、衝撃のクライマックス!

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Posted by ブクログ

衝撃のクライマックス
ニュータイプ、ミノフスキー粒子、一連の宇宙世紀、ここで一区切り、この後も戦いや混乱は続く
と思うと切なくなります。
最初に出会った3人、最後に物語として面白みが一番高まる形でこの3人の関係性が効いてきて目頭が熱くなりました。
辛いけど読み応えのある面白い作品です。

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2023年06月10日

購入済み

劇場版第1作試聴後に

読み直しました。


改めて思う。
30年前にこの作品を世に出せるということが
どれだけすごいことなのか、恐ろしく感じました。

同時の、劇場版の結末がより一層楽しみになりました。

#ダーク #泣ける #感動する

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2021年06月13日

Posted by ブクログ

本書を読んだことがなくとも、ガンダムファンであれば知っているであろう衝撃の結末。
下巻は全編を通してエキサイトメントに溢れているが、やはり結末が脳裏にこびりついてしまう。
これをそのまま映画にするのかよ!?という問の答えを知るにはまだ幾ばくかの時間が必要となるが、映画がどうあれこの小説版を忘れることはないだろう。

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2021年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最終巻のテーマは友情。上巻のテロリズムと移民、中巻の恋愛と比べれば随分地味な気がしないでもないが、本書で描かれたハサウェイとケネスの素晴らしい読後感だった。

“「いや、マフティーがはっきりとした戦いの目標をかかげても、そんなに人を殺していれば、いつかはマフティーが生贄になるなって、そう思って……」
(富野由悠季『機動戦士ガンダム――閃光のハサウェイ(上)』角川書店〈角川スニーカー文庫〉、1989年2月28日初版発行、206頁より引用。)

と上巻でケネスに対して正直に語ったハサウェイは、早くもその運命を辿ることになる。しかし、その死には卑屈さも惨めさもない。多くの人々に敬意を抱かれながら、自らの運命を従容として受け入れ、戦士に対する礼を以て銃殺されたテロリスト、ハサウェイ。上巻の感想文で述べた通り、その姿にはチェ・ゲバラのようなものを感じる。

それと、本書で良かった点は、富野監督がハサウェイをニュータイプとして描かなかったことであった。「ニュータイプにできることなんて人殺しだけですよ」と語ったカミーユ・ビダン、「子供はみんなニュータイプ」ということで始まって収拾がつかなくなったZZ、よくわからない理屈で地球に住んでいる人々の大量虐殺を図った逆襲のシャア。チェ・ゲバラのいう「新しい人間」(革命後のキューバには、実際にはこのような人間類型が育たなかったことは周知の通り)という概念並みに曖昧模糊としたニュータイプという言葉に引きずられて、ガンダムはよくわからなくなっていったという感が私には強かったため、ハサウェイを特にニュータイプではない人間として、なおかつ魅力的な人物として描き、そして物語に破綻がなかったことは素晴らしい。

“’「……ぼくは、まえにニュータイプといわれた人びとに会ったことがある。彼等は、年齢に関係がなく、大人社会にくいこんでいったけど、いい結果を手にいれられなかった。それに、ぼくには、ニュータイプ的な才能はない……となれば、地球を中心にした体制にふくまれている毒をとりだして、根源的な問題を、人類のすべてに認識してもらうためには、こんなことしかできないな」”(本書41頁より引用)

ハサウェイが「こんなことしかできない」と語る「こんなこと」の内容は、テロ組織マフティー・ナビーユ・エリンによる地球連邦政府の閣僚暗殺を中心とした一連のテロ活動である。本書のラストではハサウェイが神話化された救世主(正に史実のイスラームの救世主マフディーである)として語り継がれていく展開が示唆されているが、本書の一番素晴らしい点は、「ニュータイプ」といった概念で偶像化されがちな「救世主」ではなく――それは現在の神話化されたゲバラの姿である――一人の人間が革命家として立つときの、こんな人物は実際にいそうだという姿を、リアリティを以て示したことではないか。映画の公開が待ち遠しい。

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2020年06月26日

Posted by ブクログ

10代で読んで、30代で読み返し、改めて心に残った。

友情、愛情、理想、現実。

報われない話だが、ハサウェイ、ケネス、ギギ、ブライト、思い思いの立場、理想、の交差に改めて胸に来るものがあった。

「これまで、僕に関係してくれて、僕に豊かな人生を提供してくれた人びとすべてに、心から感謝する。」

久しぶりに読み返して、本当によかった。

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2013年01月09日

Posted by ブクログ

普通の小説の感覚で読もうとしたら、軍事的な言葉やガンダム用語に戸惑いました。
「ベースジャバーって何?」とか「エプロンって?」とか。
難しい単語も多く、何度も辞書で調べたことか・・・。

ただ、この作品を読んだことで、他の作品でのシャアやブライトさんの考えにすんなり納得できました。
たとえやり方が極端だとしても筋が通っているというか、そんな感じがします。

実はまだ映画版、小説版ともに『逆襲のシャア』は未見なので、どちらとも観たり読んだりしたあとで再読したいです。

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2011年07月21日

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個人的にはかなり好きな部類の本なんですが、一般受けはしないだろうなという感じの内容です。
ちょっと話が重いので、好き嫌いが分かれてしまうと思います。

特にラストがかなりきついので、誰も救われずに終わるという話は読んでいても辛いものがあります。
こんな腐った組織はつぶれてしまえばいいという考え方もわからなくはないです。

でも、紆余曲折があったとはいえハサウェイがシャアと同じ結論に至るというのは皮肉なものがありますね。

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2010年06月16日

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 ガンダム好きなのに、ずっと保留にしちゃってたやつ。映画第一部を観ちゃってから、やっぱり原作読もうと思って、一気に読みました。

 自分が大人になっているのと、アニメじゃなく、小説ってのとで、戦争や思想とか、重いものが突き刺ささった。

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2023年05月31日

Posted by ブクログ

2021/09/25〜2021/11/27
ガノタの多くが本作を読んでいなくともハサウェイの最期を知っている。
ネタバレした上で本作をラストまで読んでみてもとても楽しむことが出来た。
2018年に『Gのレコンギスタ』劇場版一作目公開前、福岡の「富野由悠季展」で富野監督のトークショーに参加したが、その時監督は「ネタバレという言葉があるが、作り手は結果が分かっていても楽しめるような作品を作らなければダメ」と言っていた。
本作は監督が自らその言葉を体現している作品と言えるだろう。

終盤に至るまで殆ど物語に絡んでこなかったブライト・ノア。
最後の最後(そして最“期”)にだけ物語の本流に合流する彼の存在が、本作の雰囲気を一層ビターなものにしていると思う。

ブライトを息子殺しの当事者にしないために嫌な仕事を遂行するケネスは最高に格好良いし、ハサウェイに対して「好きだぜ」というキザなセリフを嫌味なく言うことの出来るケネスが僕はとても好きだ。

二人が別の場所で出会えていれば……と思わずにはいられない。

ケネスの必死の努力も空しく、最後はプロパガンダによりマフティー・ナビーユ・エリン=ハサウェイ・ノアを処刑したのはブライト・ノアであることが世間に明らかにされる。

これは一個の人間の努力、力では到底太刀打ちできない組織というものを描いていることに気付いた。
ハサウェイの言った「じゃあ教えてくれよ。この仕組みの深さを破壊する方法を」という印象的なセリフは、本作に通底するテーマだったことに気付き、富野監督の作劇の上手さにシビれたのだった。

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2022年01月08日

Posted by ブクログ

んー。
政争感が強いかな。
ロボット作品というよりかは、、、なんか日曜ドラマを見てる感じ⁈

でも映画は見てみたい。

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2021年06月17日

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出版当時(もう30年前?!)、先に読んだ友人からネタバレ喰らって、あまりの鬱展開に敬遠。しばらく経ってようやく三冊購入したものの、やっぱり読む気にならず10年以上放置していたが、いよいよ映画が公開されるので手に取ったけれども、読み終わった今、とても打ちひしがれている…。
しかし富野さんの書き物は読みにくいなぁ。

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2021年05月07日

Posted by ブクログ

あらま、そういう終わり・・・
ちょっと最後はびっくりの展開でしたけど、
これがいわゆる皆さんがちょっと顔を曇らす原因かと納得
ただし、歴代の主人公の中で一番共感できたかも
やはり小説っておもしろい
さて、映像化不可能と言われた真意を夏に確認しましょうか

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2020年03月29日

Posted by ブクログ

久しぶりに読んだけど、やっぱ最後が壮絶ですよね。
てか、この下巻の為に上巻と中巻があると言っても過言じゃない。
さて、後は映画を待つばかりです。
(๑¯◡¯๑)

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2019年09月05日

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「歴代のガンダムは連邦軍にいても、いつも反骨の精神を持ったものが乗っていたな。そしてガンダムの最後は、いつもこうだ。首がなくなったり、機体が焼かれたり、バラバラになったり、、、。しかし、反骨精神は、ガンダムがなくなったあとでも、健在だったものだ。」

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2018年10月08日

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ZZとUCの間、ブライトの息子ハサウェイが主人公の物語。富野作品には独特の癖があるがこれは読みやすい部類に入ると思う。三巻だけどすんなり読むことができた。

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2017年12月18日

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ネタバレ

僕はこの本の終わり方が好きではない。
そもそも読む前に考えておくべきだった。

富野監督はfirst小説版でアムロを殺しZテレビ版でカミーユを廃人にし、Vでシュラク隊全員を殺したのだ。露骨なテロリストとして描かれたハサウェイがまともな死に方をさせてもらえるはずはなかった。

ハサウェイがマフティー・ナビーユ・エリンだとわかっている准将が、ブライトに息子殺しをさせることを忍びなく思って友達である自らが処刑したところまでは良かった。それで終わってくれても良かったと思う。
それが後腐れない綺麗な終わり方として認めれる形だったのではないだろうか。

しかしその後マフティー・ナビーユ・エリンの銃殺刑の報をマフティー=ハサウェイであるとして報じたとあった。死後も政に利用されたというのはテロリストの末路としてはよくできているが、ガンダムの主人公としては余りにも不遇な最期だったとどうしても思ってしまう。ハサウェイに対して余りにも救いのない話だった。


第四十版
p.90 l.9:ペーネロペーがべーネロペーになってた
たぶん誤字

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2013年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最終巻。結構、評価の高い作品だと思っていたけど、わたしにはあまり合わなかった。
ギギという存在もそうだが、あまりにも内容があっさりし過ぎている。
アムロのように人類の革新が現状を把握し、地球を救くという悲しいほどの楽観視でもないし、シャアのように地球に隕石を落とし寒冷化して人が住めない環境にし、地球の自然治癒を委ねるような強制的とも違う。地球に住み着くトップだけを粛正(殺害)していくという、中途半端にも思えるアフティーの活動。
最後には捕らえられて銃殺刑で死刑。死刑なる主人公など珍しく、それ故に映像化もしないんだろうと思う。
①人類の叡智が地球をも救う。アムロ
②人類を強制的に地球から追い出す。シャア
③人類を地球に縛り付けるトップを殺害する。マフティー
であれば、人類もまた自然から派生した産物であるならば、人もまた自然であり、人が自然を破壊するのは地球という自然がバランスをとろうとした結果ではないのか、といったUCへ続き。そこで④の選択肢が生まれるだろうか?
マフティーの資金面などを活動を支援していたクワック・サルヴァーとは誰だったのだろう?
それに、ケネスがマフティーの正体を隠していたのに、大将によって公にされてしまい、自分の息子が銃殺刑になってしまったことを知ったブライトのその後の心境はどうだったのだろう?

この物語での登場人物ではレーン・エイムが好きだった。あまり登場の機会はなかったけど、最新鋭の機体に乗りながらも自分の満足する成果を得られず、ゲン担ぎなどをする大佐をみて、「運で戦局が決定しているとは思いたくない、やはり実力だ」と負けている立場に言っているのだから、若々しくて好きだ。

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2012年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

しかし、どこまでもどうにも救いがなかった。

ただハサウェイがどうにかすっきりとした気持ちで死んで行ってくれていればいいのだけどという感じだ。

死んだ者よりも残された人間の心は傷ついているだろう。

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2012年04月22日

Posted by ブクログ

物語は最終局面へ。
ガンダム小説上最も悲劇的な結末と聞いたことがあったが、まさにそんな感じ。
SF小説によくある事だが、高度に進んだ科学力に対して、人間の進化の遅さの差を表現し、現実社会の問題点へのメタファーや共感性をついてくるものが多い。
こちらも例に漏れず、そのような作品である。
結末として、大きな変革によるカタルシスを描くか、それが無惨に散って無力感を描くか。

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

わかってるよ!だから、世界に人の心の光を見せなけりゃならないんだろ!

12年前にその光を確かに見たはずの人類は変わる気配を見せず、マフティー・ナビーユ・エリンが地球保全を理由に全人類の宇宙移民を求め、その政策を実施しない地球連邦政府の要人を暗殺し始める。

腐敗した政治、ひいては人類に見切りをつけたテロ行為は、手段としては直接的過ぎるし、「マフティーのやり方、正しくないよ」なんだけど、それだけ地球に残された猶予がないってことなのか。

瞬間的に明るくきらめく光。
そこから枯れることのない水が流れ始め、それが枯れることがないと思えるほどに、救いがない。

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2021年10月11日

Posted by ブクログ

初恋と敗北感に悩める少年じゃないんだなハサウェイは。
青年であって。目的がよくわからない。
MSはほとんど出てこないし
ブライトがひたすら気の毒。
ギギもいらないし。
泥臭いわけでもなく少ない戦闘シーンで疾走感とパイロット欲を出したのはよかった。
映画の繋ぎ方が気に入らない。

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2021年08月05日

Posted by ブクログ

予習その3完結編。これは映画館で観るよりOVAとして配信で観るもんじゃないだろうか。面白くないわけじゃないけど、これを映画館で観せる、しかも3本分のお金をファンに使わせるのは、傲慢としか。。。映画用のシナリオ、ストーリーになっていることを祈る。。

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2021年05月15日

購入済み

MS同士の戦闘シーンが良かった

アデレードでの決戦。
それぞれの思惑や戦略、そしてMSによる白兵戦と、息を飲むシーンが続きます。
結末はとても悲しいですが、UCの最終決戦のような時空を越えて…みたいな感じではなく、物理的なMSや兵器による戦闘シーンは個人的には良かったです。

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2020年08月12日

Posted by ブクログ

1巻より続く青い海と青い空。それとは裏腹な陰鬱な結末。
「逆襲のシャア」の続編がこれで良かったのかどうか。

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2019年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

閃光のハサウェイ。ファーストからゼータ、シャアの反乱などの一連の流れの集大成となる作品。

主人公はあのハサウェイ。どうやら設定では25歳と大人の設定。
彼がマフティーとなり、連邦軍に対して反旗を翻す話。

昔から存在は知ってはいたものの、なかなか手にする機会がなかった。

読後感の感想は他の感想でもあるが、なんとも言えない感じだった。
富野さんの賛否両論はこういった締め方にもあるのかもしれない。

とりあえず、シリーズの完結作として読んでおくといいでしょう。

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2013年05月05日

Posted by ブクログ

映像化を求める声がけっこうあるらしいけど、やったらやったで0080並みに地味になるんだろうなあ。 一通り読んでみて、面白いと思ったから映像化を求める声が出るのもよくわかる。大団円を求める人には薦められない作品。

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2012年09月17日

Posted by ブクログ

地球降下に居合わせた3人
マフティーのリーダーハサウェイ
クェスを思い起こさせるギギ
ハサウェイと対峙する連邦のケネス
するべきことをしたハサウェイとケネス、先が分かってしまっても止められなかったギギ
その結末は

迷い続けるハサウェイと、はかなくもろい気持ちの中でゆらぐギギの関係が、宇宙世紀の主人公たちをなぞっていて、切ない

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2012年08月06日

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