あらすじ
本屋さんを愛する5人の作家が、
本屋さんを描く5つの物語
幼いころに読んでもらった絵本、
はじめて自分で買った小説、
発売が待ちきれなかった雑誌、
人生を変えた一冊……。
本との出会いを心の栄養にして、
ひとは成長していきます。
そんな本を届ける最前線にいるのは、
ままならないことの多い人生に向き合いながら店を開き、
日々、お客さんを迎える街の本屋さん。
人気作家5人が書店とそこで働く人たちへの愛をこめて贈る、
珠玉のアンソロジー。
【収録作】
『続きは書店で』 瀬尾まいこ
書店でバイトしたいと占い師のもとにやってきた若者。
店はあと1ケ月ほどで閉店することが決まっていた。
『歌うように生きて』一穂ミチ
飲み会で出会った中国出身の劉陸海。
「桜を見に行きませんか」と誘う彼が指定したのは、
意外な場所だった。
『手に取って見てみろよ』坂木 司
本屋の前でふられた。
結婚も考えていた職場恋愛の彼女に。
その勢いで退職し、友人の誘いで雇われ店長に……。
『小鳥たち』凪良ゆう
結婚生活を終わらせ、父の書店を継ぐことを決めた。
改装中のある日、かつて淡い想いを抱いていた同級生がやってくる。
『見晴らし書店の一日』三浦しをん
東京の西の郊外で曾祖父がはじめた小さな書店。
いまは、祖母と父親、失恋した私で営んでいる。
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Posted by ブクログ
¥580メルカリ
228ページ
5人の作家さんのアンソロジー
表紙がかわいいかった。
「本屋さんを愛する5人が本屋さんを描く5つの物語」
瀬尾まいこさんの『続きは書店で』は2度も読みました。こころがほっこりしました。
Posted by ブクログ
アンソロジーを読むのは初めてだけど、好きな作家さん揃いで、これは読まねば!と即決し、その日のうちに読み終えてしまった。
紡ぎ出される言葉のトーンやリズム、温度や質感がそれぞれに違って、笑みが溢れて、少しドキドキして、涙ぐむ。どの物語も、とても良かった。
こんな錚々たる作家さんのアンソロジー、誰がどう企画したんだろう。
昔、人にはサードプレイスというものが大事だというのを読んだことがあるけれど、私のサードプレイスは間違いなく本屋さんだ。
読みたい本があるときはもちろん、ないときに立ち寄って、ビビっとくる、本に呼ばれるあの感覚。そうして読んだ本は期待を裏切らずおもしろくて、本屋さんに行くのに夢中になった。
忙しいときは癒しを求めて、つまらないときは英気を求めて、なんとなく真っ直ぐ帰りたくないとき、私の足はいつも本屋さんに向いた。
「小鳥たち」で描かれたように、止まり木みたいに。
ほんの小さな楽しみがあるだけで、人はがんばれる。
Posted by ブクログ
本屋さんを愛する作家5人の本屋さんの物語。
めちゃくちゃ良い!
・「続きは書店で」瀬尾まいこ
主人公のパートナーが「料理の基本」を買う件に吹き出しました(笑)
・「歌うように生きて」一穂ミチ
初々しい青春物語かと思いきや、急展開!
実は青春も続いているような。
・「手に取ってみてみろよ」坂本司
「触って、くらべて、確かめて、ゆっくりじぷの好きなものを選んでほしい」
ほんとにね。
・「小鳥たち」凪良ゆう
「誰でも座れる公園のベンチ」のような本屋さん、理想的です。
一番好きかもしれん。
・「見晴らし書店の一日」三浦しおん
本は「心の窓を開き、見晴らしのいい風景を眺めるためには必須のもの」。心あたたまる良き。
Posted by ブクログ
どの作家さんの話も良かった。本屋さんはやっぱりなくてはならないもの。その町に住む人と人を繋げる場所でもあり、憩いの場でもある。大型書店よりも町中にあるこじんまりとした本屋さんのほうが好きだなと改めて思った。本好きな人にはおすすめしたい一冊。
Posted by ブクログ
『本屋さんのある街で』は、本屋を舞台にした5編の短編集。それぞれが恋愛や結婚、離婚、家族の老いなど、人生のさまざまな場面を丁寧に描き、静かな感動を与えてくれる作品でした。
派手な出来事ではなく、日常の中にある小さな喜びや切なさが積み重ねられ、「何気ない毎日こそが、実はかけがえのない幸せなのかもしれない」と気づかせてくれます。人生経験を重ねた人ほど、登場人物たちの想いに深く共感できる一冊ではないでしょうか。
本屋が人と人をつなぎ、それぞれの人生にそっと寄り添う物語は、時に切なく、時に懐かしく、読み終えたあとも温かな余韻が残りました。
本屋離れや書店の減少が話題になる今だからこそ、街から本屋がなくなってしまう寂しさをあらためて感じます。本が好きな人にはもちろん、日々の暮らしや人とのつながりを見つめ直したい人にもおすすめしたい作品です。
Posted by ブクログ
★ 4.5
本屋にまつわるアンソロジー
書店がどんどん消えていく現代で、親の代からあった書店を形を替えて受け継ぐ娘。
ガラガラになった商店街に一から駄菓子屋兼本屋を友人と作ろうとする若い男性たちの思い。
色んな思いで、本好きから始まって、本を愛する人たちに本と場所を提供する。
経営が難しいけれど、代々バイクで配達まで無料で行って地域の人たちにも愛される本屋さん。
凪良さんのは先日読んだ短編集の中にあった一編だけど、内容が好きだったから再読出来て良かった。
全体的にほのぼの〜。◕‿◕。
やっぱり私にとっても本屋が近くにあるだけでうれしい。
Posted by ブクログ
SNSなどで話題になっていたのでずっと読みたかった一冊!ようやく読めました!
最近、時間があるときは街の本屋さんを巡ることにハマっているのですが、年々、本屋さんが減っているのでこの本を多くの人に読んでもらって、本屋さんの現状を知ってもらいたい!と思いました。個人的にはどの作家さんの物語も好きですが、瀬尾さんのお話が1番お気に入りです!
現在、教育に関わる仕事をしていますが、人生の転機があったりしたら書店に関わる仕事をしたいとますます思いました。ただ足腰は大事にしようと思います笑
Posted by ブクログ
本屋さんをテーマにした豪華執筆陣によるアンソロジー。
本屋さんが好きなので楽しみにしていた作品。
本屋さんをテーマにしつつ、本屋さんを利用する人だったり、本屋さんで働くする人だったり、本屋さんを始める人だったり、本屋さんを受け継ぐ人だったり、舞台も関係性も様々。
どの作品も本屋さんへの愛が描かれていて、どの作品も短編ながらおもしろかったけど、一穂ミチさんの「歌うように生きて」が衝撃的で切なかった。
この始まりからこの結末に着地するのかと驚かされた。
でもどの作品も読み終えた時はスッキリとした気持ちになって、家の近くの本屋に行きたくなる。
本屋さんの現実的な危機とかも描かれてはいるけれど、それ以上に描かれている本屋への深い愛が、じわじわと伝わり、物語の余韻と共に味わえる。
Posted by ブクログ
〈本屋さん〉この一つでたくさんの物語、すごく心が温まりました。最近読書にハマった私にとって地元の本屋さんは少なくなってしまいましたが色々な本屋さんを巡って見たいと思いました。これからも読書を楽しみたいと思います‼︎
Posted by ブクログ
五峰荘入浴 ダム 剣桂 鹿島神社 南湖神社に香西かおりコンサート 贅沢なラインナップ そして本も贅沢なラインナップ 坂木司さんもご無沙汰です、オープン迄の綴りを と変わった視線だ。
Posted by ブクログ
「街の本屋さん」という言葉にときめきを感じる人なら、全編ささるのではないかと思う。
どのお話も好きだったが、坂木司さんの『手に取って見てみろよ』が特に好きだった。本屋さんを開業するときって、こんな感じなのか〜ってワクワクしながら読めた。一穂ミチさんの『歌うように生きて』も、中国人留学生リウさんと主人公の潤の、「月光落在左手上」の場面が繊細で美しく、強く印象に残った。
Posted by ブクログ
表紙のイラストもノスタルジック
どの作家さんの話も良かった。
特に気に入ったのは、
坂本司さんの《手に取ってみろよ》
凪良ゆうさんの《小鳥たち》
一穂ミチさんの《歌うように生きて》は
驚きの展開だった。
本屋を舞台に、登場人物達それぞれの
恋愛や失恋、結婚、離婚など、様々な事情が
描かれている。派手な出来事はないけれど
淡々とした日常の中の、ちょっとした出来事が
丁寧に描かれていて、とても優しい。
本離れや書店の減少など、いろいろと
問題になっているが、町の本屋さん、
本当に頑張って欲しい。
(本屋さんは私の心のオアシスです!)
出版取次という仕事を、この本を読んで
初めて知った(プロってすごい)
Posted by ブクログ
5人の豪華な作家さんたちが書いた本屋さんにまつわる短編集。本屋が大好きな私には読まずにはいられない作品。
ストーリー自体も楽しめたし、この本を読むことで本屋さんの裏側も少し知れたりしたのも良かったです。
私は特に三浦しをんさんの「見晴らし書店の一日」が好きでしたが、一穂ミチさんの「歌うように生きて」は思ってもみない展開の作品で、この5作の中でちょっと異色な感じで印象深かったです。
Posted by ブクログ
好きな作家さんばかりの1冊
それぞれいい話だった
本屋の経営は大変だということもわかったし、仕組みも勉強になった
しかし中国人のリウさんの話は切なくもあり、怖さも感じた
Posted by ブクログ
大好きな作家さんによる本屋が舞台の短編集。まだ未読の作家さんいたら、ぜひ手にとって試し読みしてほしい一冊です。
「続きは書店で」瀬尾まいこ
ショッピングモールで占い師をしている私はある日、閉店することを内情で知ってる書店でバイトすべきか相談をうけた。"一ねんせいになったら"まど・みちおの詩に、なるほどこういう切り口があるとは。あと、お弁当に餅は、固くならないのか?レンチンある職場限定かも。
「歌うように生きて」一穂ミチ
ある日の飲み会で劉陸海という流暢な日本語をしゃべる野暮ったい男性と出会った私は生協の本屋で時々彼と会うようになる。彼は中国にある日突然帰国することになり、私は予想外の喪失感に襲われているようなのだが、彼に関する驚きはまだ続き…。
「手に取って見てみろよ」坂木司
鎌倉でデートしてる最中の突然の別れましょうに鳩が豆鉄砲くらった鳩豆状態の俺。俺を慰めてくれる飲み会で税理士の高木が瀬戸内の方で雇われ店長を探しているという。そうか、遠ければどこでもいい。俺も行く。
「小鳥たち」凪良ゆう
これは多類婚姻譚にも掲載されていた短編でした。
不倫され離婚して実家の本やを継ぐことにした44歳の佐々木一葉は少し改装してカフェ(といっても普通のコーヒーとかしか出さない)併設本屋にした。幸い教科書納品書店なので、自分一人くらいは食べていける。そこで食品会社に勤める同級生だった越智が心を病んで療養休をとっており店にたまたま訪れる。どうやら弟と同じ会社だっったようだ。
「見晴らし書店の一日」三浦しをん
曾祖父の代からやっている見晴らし書店での私の一日。配達を大切にしていて、お客を良く見ているからこその出来事が綴られてほっこりします。
どの作品も甲乙つけたがい良作揃いでした。大人の関係を書いてあることもあるので、中学校から。
Posted by ブクログ
豪華作家陣による本好きにはたまらない「本屋さん」がテーマの短編集。
期待どおり面白かったです。
・瀬尾まいこさん
昔読んだ作品のまさかの続編で嬉しいサプライズ!爽やかな読後感で良かったです。
・凪良ゆうさん
離婚後、父の書店を継ぐことを決めた主人公。肩の力を抜いて気持ちを休められる憩いの場所。本を読んだり、常連さんと話したりそれぞれが思いのままに過ごせる自由な空間。作品自体が「止まり木」のようでとても好きでした。
・一穂ミチさん
飲み会で出会った中国出身の男性との恋愛ストーリー。切なくて、ショートムービーでも見ているような気分になりました。
他には坂木司さんも、三浦しをんさんもどちらも良かった。
どれも面白くて満足度の高い一冊でした!
『私たち家族は、生活にあってもなくてもいいものを売っている。けれど心の窓を開き、見晴らしのいい風景を眺めるためには必須のものを、取り扱っている。』
Posted by ブクログ
本との出会いを心の栄養にして、ひとは成長していく。ままならないことの多い人生に向き合いながらも、お客さんを迎える街の本屋さん。人気作家5人が書店への愛をこめて贈る珠玉のアンソロジー。
年々減少していく街の本屋さん。寂しい限りの現実だが、書店のある街は文化の香りと心の健やかさを感じる。本屋を通じて描かれる人間模様が味わい深い。
Posted by ブクログ
本屋さんの話はいくつかあるけど、
中に納められてる坂本司さんの短編や、
三浦しをんさんの短編はより本屋さんの
内情を知ることが出来面白かったし、
何より瀬尾まいこさんの
『続きは書店で』ではなんとっ同作家の
『強運の持ち主』のルイーズ吉田さんが
登場!!!最高でした✨
全ての話が暖かく小さな書店を探したくなります。
Posted by ブクログ
異なる作家さんたちの本屋にまつわるアンソロジー。
個人書店がどんどんなくなっていく世の中で、なぜ今書店をやるのか。なんというか、もう損得とかの話じゃないんだなと思った。本屋は、私たちの生活になくても問題ないものだけど、ないと生活はつまらなくなる。読者目線だとこれぐらいの感想になるが、本屋を経営する側としては…という視点から考えたことはなかった。やはり、経営は楽ではないようだが、お客さんとの繋がりだったり、自分の心の拠り所だったり、簡単には手放せないものがあるのだと思う。
三浦しをんさんの短編が特に好きだ。毎日本屋に来て本を買っていく人、ちょっとエッチな本を堂々と買いに来る人など、誰がどんな本を買っていくか私もめちゃくちゃ興味がある。
本屋が配達をやっているというのは驚いた。確かに、本って重いものね。私はその重みが好きで、重みを感じながら持ち帰るまでも楽しかったりするんだけど。
配達サービスのおかげで、人が助かるなんて、素直に良い話だと思える。
後継者がいないのは少し残念だけど、なるようにしかならない。しかし、書店がなくなりませんようにと祈ることはやめられない。
Posted by ブクログ
3.9
本屋さんをテーマにした短編集
どのお話もよかったけど、個人的には凪良ゆう先生の「小鳥たち」がよかったかな
惹かれたってるけど、恋愛まではいかない、心の拠り所っていうのがいい
どのお話も、本屋さんが地域に根ざしていることが伝わってきた
「続きは書店で」のセリフで、本の登場人物も友達ってのには最初びっくりしたけど、確かに、いろんな場面で側にいるのは本だったりするわけで、なるほどその通りと納得した!
Posted by ブクログ
本屋を舞台に、人と人とのつながりや、本屋を続けていくことの難しさが描かれた物語。
最近は本屋が少しずつ減ってきているが、この作品を読んで改めて本屋の存在の大切さを感じた。ただ本を売る場所ではなく、人と本、人と人をつなぐ温かい場所なのだと思う。
本が好きで普段から本屋によく足を運ぶ自分にとって、とても共感できる作品だった。本屋ならではの温かい空気が伝わってきて、これからも本屋を大切にしたいと思った。
Posted by ブクログ
妹尾まいこ、一穂ミチ、坂木司、凪良ゆう、三浦しをんの5人の作家さんによる書店にまつわる短編集。なんと贅沢な短編集、しかも書店がテーマとあって楽しみにしていた。書店への愛がぎっしり詰まった、期待を裏切らないおもしろさ。どの作品も良かったが、特に心惹かれたのは、坂木司さんの「手にとって見てみろよ」。書店と駄菓子屋を新しく開店させる物語。開店するにあたって、準備を手伝ってくれる取次店の西月さんのキャラクターに惹かれた。
書店の経営は厳しい。なんとか存続してほしいと心から思う。我が街にも書店は児童書や絵本を主に扱うようになった1軒だけになった。久しぶりにその書店に足を運んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
瀬尾まいこさんが好きで読みました。占い師ルイーズさんが出てきて、おぉ!となりました。もうすぐ閉店してしまうショッピングモールでバイトを始めた菅原くんの人柄と頑張りっぷりが、とても微笑ましくて好きでした。
1番引き込まれたのは、坂木司さんの『手に取って見てみろよ』です。ちょっと流されやすい主人公と同情心に溢れた友人の、書店立ち上げ奮闘記で、本屋さんってこんな風に作っていくんだ〜っていうのがわかって面白かったです。
Posted by ブクログ
続きは書店で:瀬尾まいこ
歌うように生きて:一穂ミチ
手に取って見てみろよ:坂木司
小鳥たち:凪良ゆう
見晴らし書店の一日:三浦しおん
いろいろな本屋さん、いろいろな人たちにいろいろな事が起きる
歩いて15分位の所に本屋さんが有ると嬉しいな
Posted by ブクログ
書店で目に留まって買った本。
その書店は自宅の最寄駅のショッピングセンター内の大手書店。本に出てくるような個人書店はありません…
本が好きで、本屋で過ごす時間も好きなので、
タイトルで読んでみたくなります。
5人の作家さん、どの方も初めて読みました。
どれもとても良かった。
特に一穂ミチさんの『歌うように生きて』は夢中で読みました。
本屋さんのシステムも、経営が大変なのも初めて知りました。
そう言えば私の田舎の本屋さんはほとんど閉店してしまいました。でも、この本を読むと無性に本屋で働いてみたくなる。地元に密着していて、常連さんが分かるような本屋さんが近くにあったらいいなぁと憧れます。
私はこれからもたくさん本屋さんに行きます!
本屋(街の小さな)を巡る短編集。それぞれに面白かったが、一穂ミチさんの「歌うように生きて」が、特に心に残った。リウとルン(潤)の人生が、また交わりますように。なんてね。電子書籍を読みながら、思うとは(笑)
Posted by ブクログ
「本屋さん」という言葉に懐かしさと憧れのような思いがある。わたしの住む地域には、「街の本屋さん」と呼べるような本屋さんがない。
続きは書店で 瀬尾まいこ
ルイーズの占いに従って?閉店が決まった書店でバイトを始めた菅原青年。菅原君は読書に目覚め、楽しく働き、閉店後も本屋で働くことに。料理に謎の目新しさを求めようとするルイーズのパートナーに菅原君が選んだ本が良い。あっけらかんとした明るい感じが瀬尾さんらしい。
歌うように生きて 一穂ミチ
唯一恋愛要素のある作品。月のイメージが涼やかで美しい。本屋さんへの愛という観点からは少し離れていて、その分受ける印象も違うのだが、一番インパクトのある作品だった。タイトルが良い。
手に取って見てみろよ 坂木司
本屋さんの取次という存在を初めて知った。取次さんに叱咤激励されながら本屋さんができるまで。手に取って見てみろよ、は紙の本を棚に並べて売る本屋さんだけが言える特権だ。
小鳥たち 凪良ゆう
同級生との再会がお互いの次のステップへ。その大切な場、止まり木となる本屋さん。二人の関係が心地良い。さすが凪良さん。元夫のピータンの謎は明かされず。
見晴らし書店 三浦しをん
地元密着、地域に根差した本屋さん。訪れる客の個性を把握し、緊急の救助にまで出動する見晴らし書店。さすがまほろ町駅前だ。落語みたいな語りが三浦さんらしい。
それぞれの作家さんのカラーもしっかり見えるアンソロジーだった。
Posted by ブクログ
凪良ゆう、瀬尾まいこ、坂木司、一穂ミチ、三浦しをんの豪華作家陣が、「本屋」を舞台に、出会いと読書、そして奇跡が交差する5つの心温まる物語を紡ぎ出します。街角のあの本屋さんに明かりが灯っていれば、日常の悩みも出口を見つけられる気がする。すべての本好きへ、そして言葉の力を信じるあなたへ贈る、最も優しい癒やしの傑作です。
《続きは書店で》 瀬尾まいこ➡おすすめ
閉店まであと一カ月の小さな書店でアルバイトをしたいと現れた、一風変わった若者。彼の予測不能な言動に振り回されながらも、お店を愛する人々の温かさに胸がじんわりと熱くなります。終わりの見えた場所だからこそ輝く、人と人との優しい繋がりに癒される極上の短編です。
《歌うように生きて》 一穂ミチ
飲み会で出会った中国出身の青年・劉陸海との、大学生協の書店をめぐる淡い交流。しかし物語は思いがけない展開を迎え、切なさと深い余韻を残します。日常のなかにふと訪れる別れと再生のコントラストが美しく、一穂さんならではの巧みな筆致にぐっと引き込まれました。
《手に取って見てみろよ》 坂木司➡おすすめ
彼女にフラれ、仕事も辞めた失意の主人公が、友人に誘われて「鳩豆書房」の雇われ店長になる再出発の物語。書店経営のリアルな苦労や工夫がユーモアを交えて描かれており、思わず「こんな街の本屋さんが近くにあったら毎日通うのに!」と心から願わずにはいられなくなります。
《小鳥たち》 凪良ゆう
『多類婚姻譚』収録
離婚を機に、父が営む実家の書店を継ぐことを決意した主人公。カフェも併設された改装中の店に、かつて密かな想いを寄せた同級生がやってきます。誰かの領域に踏み込みすぎず、でもそっと寄り添って守ってくれるような、凪良さん特有の優しさと圧倒的な情景描写が心にしみる名作です。
《見晴らし書店の一日》 三浦しをん
東京の郊外で曽祖父の代から続く小さな書店を、祖母や父、そして失恋した「私」で切り盛りする日常。カブでの配達や地元の人々との温かな触れ合いを通じて、書店という場所が単に本を売る以上の、人々の心のよりどころなのだと改めて気付かされます。本好きなら誰もが胸を打たれる、書店への最高のエールです。