生まれながらに持った才能を自分では全くそれと気づかない人間がいるらしい。才能のある状態がその人にとっての「普通」だからだ。特に何の才能もない書店員にはうらやましい話である。本作の主人公のモブこと影山茂夫・中学2年生もそんな類の人間で、生まれついての超能力者だが、本人はそれを「人を傷つけかねない力」と認識し、特別ステキな才能だとは思っていない。それどころか超能力を持たない秀才の弟と自分とを比べて「僕も何者かになりたい」と渇望してさえいる。
超能力でも手に入れられないものがあることを彼はよく知っている。例えばモブの幼なじみのツボミちゃんは、手を使わずに物を宙に浮かすことができるモブよりも、脚の早い男の子に夢中になった。既に自身に備わっているものに満足できないのは、大人になってからも変わらないし、それが10代ならなおさらのこと。アイデンティティーの獲得にもがき苦しむ彼らの状況を「それが若さだ」と一言でまとめることは簡単だけども、そんな単純なものではないはずだ。当の本人たちの心中など、とうに大人になった私たちの記憶からは薄れてしまっている。苦しみながら自己を獲得していくキャラクターたちの誰かは、かつての自分だったかもしれないのに。
『ワンパンマン』原作者・ONEが描く本作。迫力ある超能力バトルも必見。
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Posted by ブクログ 2017年08月27日
律が覚醒し、生徒会長に迫る様は迫力があった。前巻でモブが見かけた超能力者が、悪の組織の一員であることが判明。誇山とモブの対決はスピード感があった。超能力犯罪者組織【爪】との対決に、不覚にもワクワクしている。展開的には『バビル2世』のような構図になるのだろうか?
Posted by ブクログ 2013年12月08日
個人的にワンパンよりもモブサイコの方が好きですね。"普通じゃない"超能力者であるモブくんが普通の人のように恋をして、悩んで、ストレスをためて、それを爆発させる。超能力者であるけれど、普通の男子高校生のような性格と行動がかわいらしくて…
絵ははっきりいって上手くないですが、コマ割り...続きを読むやシーンの見せ方、ストーリーがうまくて読んでいるうちに気にならなくなりますというのは大袈裟ですが、内容はスッと入るので読みやすくはあります。次巻からは爪との戦い…楽しみです(^.^)
Posted by ブクログ 2013年07月19日
ちょっと待てなにこれ面白すぎるだろう…!
モブがかっこよすぎてどうしよう。
兄弟仲良しだなしかし。
そして花沢君はレギュラー枠を狙ってるんですか?