あらすじ
この国に「あるべき終戦の形」をもたらすと言われる特殊兵器・ローレライを求めて出航した伊507。回収任務に抜擢された少年兵・折笠征人(おりかさゆきと)は、太平洋の魔女と恐れられたローレライの実像を知る。米軍潜水艦との息詰まる死闘のさなか、深海に響き渡る魔女の歌声がもたらすのは生か死か。命の凱歌、緊迫の第2巻! 【2005年3月公開 映画「ローレライ」原作】 (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
ローレライの回収がまさか人力頼みだとは想像していなかった。1巻で折笠と清永が潜水時間を競うシーンが、ここに繋がるのだと気づいて驚いた。回収に向かう潜水艦には水中翼というものが装備されているらしく、検索してみたら、小さいロケットの羽のようなものが実際についている。清永が必死にこの小さな水中翼を操作しているのかと思うと、緊迫した状況ではあっても、なんだかほっこりした気持ちになった。
黄色い肌を持つフリッツが、いかにしてナチスの親衛隊になったのかも明らかとなる。「恐怖が支配する世界で生き残るためには、自分自身が恐怖になるしかない」というフリッツのセリフは、想像以上に重いものだった。あのフリッツが伊507の乗組員とも少しずつ心を通わせるようになってきて、胸が熱くなる。
まだ物語は半分にも到達していないので、この先がどうなるのかは分からない。だけど、フリッツや折笠には生き延びてほしいし、普通の日常を送れるようになってほしい。
Posted by ブクログ
2004年(第1回)。第8位。
確かに潜水艦といえば海の中で、湿気むんむん、気温も高いのだろう。トイレはくさいわ、どこもかしこも機械音でうるさいわ、大変な環境である。
兵器ローレライの全貌が明らかに。フリッツ兄妹のドイツでの過去も明らかに。戦艦モノとはいえ、女子がいないとね~ そして淡い恋心・・・。しつこいアメリカ人に追われる伊507。ここでも潜水艦の修理完了とともに犠牲になった乗組員が。昭和20年7月30日。
Posted by ブクログ
「ローレライ」の秘密とその“力”が明らかにされた、文庫第2巻。
作中日時、1945年7月30日午前…。
学校で習った“史実”を知っているだけに、物語がこのあとどういう方向に進むのか、非っ常~に気になるところ。
★4つ、9ポイント半。
2014.10.12.了。
フィクションである。
“ローレライシステム”も、完全にファンタジーである。
しかし……
作中の“強制収容所”の描写にはそう大きな脚色が加えられているわけでもない、という程度の歴史認識はある。
ならば……
同じく作中の
“生命の泉”は?
“白い家”は?
荒唐無稽ではあるが、ありえそうな気も……。
実在するのか?しないのか?
……おそるおそる、調べてみよかな。