あらすじ
恋人ロボは僕に言った。「私に愛情はありません。機能があるだけなんです」そして彼女は姿を消した。高いビルから飛び降りたのだ。宅配ロボ、監視ロボ、尋問官、教師……ロボットたちの“単なる機能”が、私たちに“ココロ”を見せる。第17回手塚治虫文化賞「短編賞」を受賞した寓話的オムニバス!!――愛も痛みも感じぬキカイが、ヒトの想いを守り続ける。
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悲しみを乗り越える
ロボットが出てくる短編集。大きな悲しみを経験する話が複数あり、乗り越え方が様々で参考になる。切なく感じる話が多い。とても面白い内容。
Posted by ブクログ
1・2巻一気に読みました。
熱血教師ロボ・ハッピー先生
家事手伝いロボ・リック
町を守るロボたち
この3つのお話が特にすきです。
泣きました!
買ってよかった!!
Posted by ブクログ
九編からなる短編集。どの作品にも共通しているのは、ロボットの無償の行為を通して人間に大切な事を教えようとしていること。命の尊さだったり、愛とは無償の行為ってことだったり。最後の一編は、人々の営みを神の視点で俯瞰して、争いの虚しさや生きていることの尊さを諭す様な内容で、前八編がオムニバスに繋がる。宇宙の目線では我々の現実世界もマンガと同じ様に繋がっている事実に気付かされた。業田哲学は、壮大でいて繊細で、
深い…
Posted by ブクログ
戦わない男の戦争を描いた「丘の上の阿呆」が特に好き。切ないけど、最後にひとかけらの希望を残して終わる感じがいい。あと、この巻の最後に収録された「オオミルハナ」も秀逸。これまでのストーリーが幾重にも重なり、つながり、広がっていくような余韻がすばらしい。
Posted by ブクログ
9編からなるオムニバスだが、最終話「オオミルハナ」で、それまでバラバラにみえた各話が繋がってくる。う~む、これは凄い展開だ。第3集が楽しみ。
現代の寓話でしょうし
現実世界を元にしたようなディストピアとかも出てきますね。軍事独裁政権に従事する拷問ロボット等、以前も軍事ロボットの出てくる話もありましたので、テーマは繋がっているのでしょうね。
放射能汚染や東日本大震災を連想するような話もありますし、その辺は作者が世の中をどう見ているのか、その一端が出ているのでしょうね。
星新一氏のショートショート的な、普遍的な作品を描こうとされている部分はあるもでしょうし、この巻末に出てくる、横断的な視点のエピソードが、いいところで収まっていました。
Posted by ブクログ
シリーズ、第二弾。
近未来の中で、ロボットたちの苦悩と想いが複雑に交差します。
どの作品も、妙に人間臭いロボットたちの姿に、しんみりとした悲しさを感じます。
Posted by ブクログ
育児放棄されていたアツシに気付き、お節介を焼く宅配ロボットのポンタが自分には泣く機能がないと言った後のアツシくんの言葉「ボク…ボク…涙を持ってるから泣いていいですか。」
Posted by ブクログ
祝、手塚治虫短編賞。1巻から引き続き、人間社会で働くロボットを通して人間のあり様を描いていく。もとは「新・自虐の詩 ロボット小雪」から続く流れだが、当時は社会制度への視点が強かったのに対して、より個人単位の視点へと回帰している。業田良家の作品は、荒唐無稽であればあるほど核心に迫る鋭さをもつわけだが、それはこの作品でも変わらない。