あらすじ
街にたたずむ自販機、お寺のロボット小坊主、
そして、かつて人間だったころの記憶を持つ「ブレイノイド」……
ヒトのために生まれ、ヒトのために働き、ヒトを想う彼らだが、
実はプログラムされた機能を果たしているのみである。
キカイにココロはあるのだろうか。
ヒトにはココロがあるというのか。
第17回手塚治虫文化賞「短編賞」を受賞した寓話的オムニバス、
1年半ぶりの新刊リリース!!
感情タグBEST3
秀逸
心に響く話、人間のダメさを戒める話、涙が出てくる話、色々入ってます。
仕事で辛い思いをした時に、自動販売機の話を読んで涙が出ました。
これを心にいつも置くようにしていきたいです。
Posted by ブクログ
201502/人によってはあざとく感じるかもしれないけど、このシリーズは名作。一貫して描かれるヒトとロボット。ただの感動モノというだけではないのが業田作品のコワイところ。受賞きっかけで知った人には是非ロボット小雪も読んで欲しい。
ブレイノイドが良かったですね
ターミネーターのように悪役にもなれば善にもなったり、ロボットはあくまでも人間の道具、ということなのでしょうかね。
現実の金融機関や、現状の政治や宗教等に対する率直な批判的エピソードも出てきますね。統一教会のツボみたいなのも出てきますし。
人間の記憶そのものを外部移植すれば、人間の存在もコピー出来るのでしょうかね。こういうのも昔からあるSF的なテーマですね。
ブレイノイドはサイボーグともまた異なる、ちょっと興味深い存在ですね。
Posted by ブクログ
ロボット修行僧の鎮念が修行の道中に出会った元医師で元僧侶のアナンが言った言葉「つまり この宇宙の本質は『存在』ではなく『運動』なんだよ びっくりだよな」「そして人間にとって『運動』とは『行為』のことじゃないのか。」「俺はそう思って生きてるよ。」
Posted by ブクログ
3巻。人間社会で使役されるロボットたちを通じて格差の存在を描いてきたが、3巻はさらにを一歩進んだ。例えば第6話の自由ロボットの話などは、主人から自分自身を買い戻す解放奴隷の事例が下敷きになっている。格差だけでなく差別にまでその射程が広がっている。
仮想的な社会システムを描くことで現実社会の矛盾や問題を浮き彫りにする、これそこSFの力なんだよな。