あらすじ
「患者の幸せ」のため、全力を尽くす――!
第 29 回手塚治虫文化賞マンガ大賞、
最終候補ノミネート中!!!
不妊治療が保険適用の対象になってから約 3 年。
いまだ不完全で目まぐるしく変わる制度に、
患者もクリニック揺れ動いていた…。
保険適用の制限がかかる年齢を目前に、
クリニックを訪れた鉄道好きの夫婦。
読めないスケジュールに、かさむ診療費…
趣味と不妊治療は、両立し得るのか――。
長く暗いトンネルの先に、患者が思い描く未来とは…!?
その他、「カルテの番人・クラーク編」や「産み月コントロール編」も収録!
不妊治療の現場で働く人たちの、新しい医療ドラマ!!
メディアでも話題沸騰!漫画賞続々入賞の超話題作、第7集!!
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Posted by ブクログ
不妊治療が保険適用の対象になってから約3年。いまだ不完全で目まぐるしく変わる制度に、
患者もクリニックも揺れ動いていた。保険適用の制限がかかる年齢を目前に、クリニックを訪れた鉄道好きの夫婦。読めないスケジューあルに、かさむ診療費。趣味と不妊治療は、両立し得るのか。長く暗いトンネルの先に、患者が思い描く未来とは…!?
昨今の少子高齢化を踏まえて、不妊治療に保険が適用されるといっても、ずっとではない。女性が妊娠できる年齢には限りがあるため、クリニックを訪れた女性には、タイムリミットがあった。それを越えて治療をするためには、保険適用外の高い費用が必要になる。カップルは鉄道好きが縁で結婚したばかり。これから旅行に行って楽しい思い出を作りたかったのに、子供を作る前から別の所に費用が必要になる。どうするか?決断したのは妻とも子だった。水沢はまだまだ可能性がある、と積極的だったが、とも子は夫が我慢してしまう性格だからと自分が決めたのだ。妊娠を諦めるケース、妊娠ができたケースと様々登場する中、彼女の決断はすっぱりしていて読み味が良かった。
「カルテの番人・クラーク編」
おかざき氏の別漫画「&」ヒロイン・薫は、金を稼ぐための「手段」として医療事務をやりつつ、「本当に好きなこと」であるネイルショップを、ダブルワークで開始していた。補助職として軽く見られがちなクラークに真剣になっていく、おかざき氏らしいお仕事&恋愛漫画になっていた。こちらでも仕事に真摯なクラーク・富ヶ谷が登場。水沢とも懇意で、1巻の眠り姫の事も知っているが、病院には出禁となかなか謎めいている。クリニックの新任医師・芹沢には記入漏れなどいろいろ問題が多く、時には患者を不快にすることも。そんな時フォローしていたのは水沢や富ヶ谷だった。その事実を知って一旦は謝るものの、性根が一度に変わるとは思えない。患者より働く人に焦点を当てたエピソード。
「産み月コントロール編」は、婚家の嫁たちがバースコントロールで子供たちの将来を考えているのを知った里奈が、自分も4月~5月に出産したいとクリニックを訪れる。夫はそこまで深刻ではないが、欲しくないぬいぐるみが溜まっていく部屋、笑顔だが里奈の望みを全く分かっていない父親と、里奈の生育環境が関係しており、意思は固いようだ。彼女の思い通りにいくかどうかは次巻。