【感想・ネタバレ】天冥の標 V 羊と猿と百掬の銀河のレビュー

あらすじ

西暦2349年、小惑星パラス。地下の野菜農場を営む40代の農夫タック・ヴァンディは、調子の悪い環境制御装置、星間生鮮食品チェーンの進出、そして反抗期を迎えた一人娘ザリーカの扱いに思い悩む日々だった。そんな日常は、地球から来た学者アニーとの出会いで微妙に変化していくが……。その6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海底に繁茂する原始サンゴ虫の中で、ふと何かの自我が覚醒した。急展開のシリーズ第5巻。

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ネタバレ

前巻から一転して、天冥の標という物語が進むにつれどんどんとスケールアップしていくのを感じられてワクワクした。
あと、オムニフロラの展開はハインラインの操り人形っぽいとかんじた

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2021年10月10日

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ネタバレ

宇宙農家と非展開体と呼ばれる肉体を持たず、意識だけでほぼ悠久の時間を生きている存在の話。

農家と非展開体の話しが交互に進むが、農家の話は、巨大企業が作り出す安く大量な商品に侵食され、宇宙でも厳しい価格競争にさらされる現実の世界とたいして変わらない状況は、どんなにテクノロジーが発展しても資本が力を持つ背景では輝かしい未来などないということなのかも。

非展開体の話は、これらの存在がどのように生まれ、どのような過程を経て人類に災いをもたらす存在となってしまうのかを描く。

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2020年12月09日

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とある惑星で農場を営むタックとその娘ザリーカ、さらには独り身で惑星にやってきたアニーのお話。また、ノルルスカインとミスチフ、オムニフロラの話もあり、それぞれが交互に繰り返される。

それぞれの話に関連性はないように見受けられるが、ノルルスカインの話は宇宙の始まりからの話なので連綿と続く宇宙の系譜という意味では関わりは濃いようにも感じる。

今回は比較的説明的な章であり、どのようにして宇宙が始まり、このシリーズで主にフォーカスされている人類はどの立ち位置に存在するのかが明確になってきている章であった。

筆者の設定の緻密さや知見の広さ、語彙の豊富さが目立つ章であった。

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2017年04月24日

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ネタバレ

またしても打って変わって農業の話なのだが、これがまぁ面白い
零細の農家の厳しい現実を描きつつも、そこにある農業の理論性や日常での機微、人間関係をも見事に感じさせる
それでいて、並行で語られていたノルルスカインへの見事なリンク
娘の正体が分かってから、最後のアニーの独白までの流れは本当に見事だ
丁度、実家に農作業の手伝いしに帰ってたってのもあるが、ここまで色々なファクターがやんわりと、そして最後にはがっちりと繋がるフローってのもそうそうない

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2014年11月09日

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シリーズ5巻は宇宙農場の奮闘と、ダダーのノルルスカインの生誕と成長譚。面白かったです。
実家が農家なので農夫タックの仕事の忙しさに身につまされながらも、プラスで年頃の娘さんがイシスのクローンということで苦労にしみじみしました。
タックは元海賊で(しかもエルゴゾーン!)これまで奪ってきたから、娘さんと生み出す農業やってるのかなと思いました。レッドリートとか大農場ミールストーム社とか問題も山積みだけれど、明星よかった。。
ノルルスカインの方は別ベクトルでとても面白かった。生命に意識が誕生して成長し、遠くまで移動していく。億単位の時間をかけて。。
ダダー〈偽薬売り〉となったノルルスカインは何でもお見通しな絶対的強者だと思ってきたけれど、変な友人(?)ミスチフを取り込んだオムニフロラと大バトルを繰り広げながら太陽系まできてたんだなぁ。
オムニフロラがドロテア・ワットだとすると強力で邪悪なのも頷ける。
時系列整理しなきゃいけなくなってきた気がするけれど続きも楽しみです。6巻は上中下か。。。

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2023年12月10日

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ここでようやく過去の話が繋がってくる話があり、目からウロコというかすごく楽しく読むことができました。

次がどんどん楽しみになってくる。

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2023年05月21日

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あのノルルスカインの出自と、宇宙農家タック(タケカズ・バンダイ)の話が交互に出てくる作品。ノルルスカインの章は難しかった…。
ミスチフとの出会いとかオムニフロラ(植物宇宙生命体?)との闘いとかかなり壮大な話。木星のドロテアはどこからきたのか?はここで明かされる。

タックは、元海賊であのイシスのクローンであるザリーガを娘として引き取って育てつつ農家を営んでる。という話。

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2020年09月21日

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ネタバレ

この壮大な物語は、ノルルスカインとミスチフの戦いだったのだろうか。何千万年もさかのぼる途方もない話で火の鳥のよう。そこで交互にある星の農家の話が描かれる。終盤にいくにつれ、予想しない展開に驚かされる。希望と不穏さと。アニーはノルルスカインだったのだろうか。壮大な物語を読むのは4部で失速したが、この5部で弾みがついた。

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2020年08月27日

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CL 2025.1.21-2025.1.24
汎天体動的共同体の主星パラスで農場を営むタックとその娘ザリーカを中心に進む今の宇宙の話。
タックは元海賊エルゴゾーンの闘士。ザリーカはイシスのクローン。
そして断章のノルルスカインの物語。スケールが大き過ぎて途方もないお話なんだけど、やっとここでノルルスカインとミスチフを取り込んだオムニフロラの話が明らかになる。
長い時代を跨いで、登場人物もどんどん増えて、なかなかにわかりにくいところもあるけど、ここからどう展開していくか楽しみなシリーズ。

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2025年01月24日

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