【感想・ネタバレ】いまさら翼といわれてものレビュー

あらすじ

「ちーちゃんの行きそうなところ、知らない?」夏休み初日、折木奉太郎にかかってきた〈古典部〉部員・伊原摩耶花からの電話。合唱祭の本番を前に、ソロパートを任されている千反田えるが姿を消したと言う。千反田は今、どんな思いでどこにいるのか――会場に駆けつけた奉太郎は推理を開始する。千反田の知られざる苦悩が垣間見える表題作ほか、〈古典部〉メンバーの過去と未来が垣間見える、瑞々しくもビターな全6篇。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

アニメ化されていない短編集(「連峰は晴れているか」だけはアニメ化された)ですが、脳内では各キャラクターがそのアニメの姿で登場し、各場面を思い描くことができました。特に挿絵もない本なのに、京アニさんのキャラデザはやはり素晴らしいですね。
奉太郎が省エネ主義になったいきさつも語られますが、姉の言葉を思い出したときに彼自身も「長い休日」が終わっていることに気づいたのではないでしょうか。
それゆえに、友の窮地をあれほど必死に助けようとしたのですね。
☆一つ減らしたのは、あの終わり方はないよ!という抗議?です。
すっきり終わらせてくれ~。
(追記)
「このミステリーがすごい!2025版」で古典部シリーズ長編と小市民シリーズ短編について言及がありました。☆5に変更です!

0
2025年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

わたしたちの伝説の一冊
最後の一文は前作の段階でそうなる事は分かっていたけれど、その文字に込められた意味合いが予想と正反対の熱いもので面食らった すごいな
中盤あたりまで苦々しい展開でどんな風に着地するんだろうと考えていたけど、その息苦しさを吹き飛ばす終盤のカタルシスがすごく良かった そんな前向きな決断だとは おもしれ〜

長い休日
この短編に今までの古典部における俸太郎の全てが詰まってて良い
最後の姉の言葉がじんわり染み入る 

米澤穂信作品全般もそうだし"いまさら翼と言われても"にも強く感じるんだけど、どの作品も終わりの一文に深みがあって余韻が心地いい 

遠回りする雛以降俸太郎と千反田がちょっと話してるだけでかわいいなと思う もっと見たい

続きが読みたいです…………

0
2025年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集といっても古典部部員の過去や内面が知れるとても重要な巻だった。一番好きなのは『私たちの伝説の一冊』。ふたりの距離の概算でさらっと書かれた事実にしっかりとした理由があって納得できた。河内先輩みたいな人にはついて行きたい気持ちになる。2人には是非傑作を作り上げてほしい。これで古典部シリーズも読み終わってしまった。続編に期待。

0
2025年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思ったよりかなりビターだった。
10代のほろ苦さすべて詰まってますという感じ。
大人になるとなかなかない感情だから、今読むとなんだか素直に心に残る。

表題作は、千反田さんつらいね。
だけど気持ちを理解してくれる仲間がいることが、これまでの千反田さんの過ごしてきた結果だし、この先もきっとうまくいく。
親なんて勝手だから自分が言ったことの責任なんてとってくれず、またそれに気付いてしまうのが10代後半~20代前半だよね。
まだまだ高校二年生だし、ここから自分の道を進んでほしい。

『わたしたちの伝説の一冊』は学校生活が全てではないと気付く、パーッとドアが開くようなそんな感じがすごく青春で、心にズドンときた。
このドアが開くかどうかって人によってタイミングが違うし、意外と開かないまま大人になっている人もいると思う。
外に目が向いた瞬間って、若さだなって思う。

他の作品も、古典部のみんなの性格や過去を知れて良かった。

0
2025年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

米澤穂信の短編はおそろしいほどするする読める。
ラストの千反田、そのあとどうしたのかなー。気になるなー。タイトルから意図する中身は予想通りだった。
『鏡には映らない』の奉太郎かっこよかったな。

0
2025年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれのキャラクターの掘り下げが深く描かれていて良かった。
奉太郎は「鏡にはうつらない」「長い休日」で、過去の体験から今の奉太郎が作られたのだと知る。
摩耶花は「わたしたちの伝説の一冊」によって、これまで続いて来た漫研の諍いに決着を着けると共に前に歩みだすとても前向きな話だった。
里志はそこまで目立ってはいなかったかな。
千反田は表題作において、自分の将来を見つめる様がとても印象に残った。
一応既刊はここまでだが、最終刊と言っている訳ではないのでいつか続編が出ることを期待したい。

0
2025年07月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『古典部シリーズ』の6つの短編集。
その中でも『長い休日』と『今さら翼といわれても』が特に好きだった。

『長い休日』では折木が省エネ主義になった理由について明かされており、長い休日とはそういうことかと思った。
『長い休日』では折木の心の雪解けを、『今さら翼といわれても』では千反田の自由への不安が描かれており、過去と未来で対照的な2編が印象的だった。
2人の距離がより近くなっているのを感じた。

他の短編もすごく面白かった。

0
2025年01月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

う〜ん、ここで終わりか。不完全燃焼。巻が進むごとにキャラクター達の心理に触れ、それらを読者に見せてきたのに、では、これから、がまだ描かれていないのが残念。モヤる。

ホータローの心情がわかった「長い休日」は面白かった。ホータローがどんどん素敵に成長しているのだから、その先を早く見せてほしい、そんな一冊だった。

0
2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々の古典部シリーズ。
アニメも良かったね。原作も良いけど、結構アニメは成功した方に思える。漫画も買ったくらい。
氷菓の最後の締めは凄く印象に残っているなぁ。

今回の表題作の『いまさら翼といわれても』こちらもとても良かった。
凄く気持ちもわかったしなぁ。次の作品がとても楽しみ。
観光から結構年数経っているけれど、いつ出してくれるのだろう。
他の短編も折木の過去の話だったりと色々と盛り込まれていた楽しかった。

0
2025年08月06日

「小説」ランキング