【感想・ネタバレ】遠まわりする雛のレビュー

あらすじ

省エネをモットーとする折木奉太郎は〈古典部〉部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか〈古典部〉を過ぎゆく1年を描いた全7編。<古典部>シリーズ第4弾! ※本電子書籍は通常版です。発売が終了した限定版とは書影画像が異なりますが、内容は同じものです。

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Posted by 読むコレ

危ねぇー。この4作目読むのを忘れて最新刊に
手を出すところだった...。すっかり忘れてた...。
で、「古典部」シリーズの4作目は一年を7編に
分けた短編集。この小粒ながら効いてくる短編の
上手さは米澤さんならでは。「小市民」シリーズ
同様に前半のほのぼのした日常の謎路線から徐々に
その成長とともに付いて回る「人」としての関係性や
蒼臭い悩みや苦悩が見え隠れしてくるのが手に
取るように分かります。
「小市民」では一旦袂を分つ2人でしたが、今作は
微妙で壊れそうな関係がよりほろ苦くてキュンさせてくれます。

ミステリ的にも短編に切れ味+学園の謎のほのぼのさ
が上手くミックスされていいですね。意外と短編の方が
それぞれのキャラが立ってるような気もするなー。

0
2013年02月27日

Posted by 読むコレ

再読。短編集ですが、奉太郎の心理的変化を軸に据えた一年間の出来事というテーマがあった様です。
確かに1話目では時系列の混乱というだけでない違和感を感じたのですが、成る程。変化前の奉太郎が彼らしすぎたという訳ですね。
納得。
ミステリとしては様々な手法のエッセンスだけを取り込んだ、という体で評価は分かれそうな所ですが、個人的には「らしくない」奉太郎が堪能できる表題話が秀逸でこれだけでも満足。
美しいものを、彼なりの不器用な心情で美しいと感じた様は情景としても内面描写としても綺麗で、また微笑ましくも。
心が洗われます。

0
2014年03月16日

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