あらすじ
夜ごと人間の血を舐る一本足の美女、蝦蟇に祈祷をするうら若き妻、井戸の底にひそむ美少年、そして夜店で買った目隠しされた猿の面をめぐる怪異――。ひとところに集められた男女が披露する百物語形式の怪談十二篇に、附録として単行本未収載の短篇二篇を添える。
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雪の降る日、招待状を受け取った「わたし」は青蛙堂へと出掛けて行った。その夜集まった人々の語る、怪談不思議譚12篇を収める。青蛙というのは中国で崇敬される三本足の蝦蟇で、支那土産に貰った竹の彫り物を気に入って号したもの。語り始めはこの青蛙にまつわる話。
青蛙堂鬼談として含まれているのは、青蛙神、利根の渡、兄妹の魂、猿の目、蛇精、清水の井、窯変、蟹、一本足の女、黄い紙、笛塚、龍馬の池。加えて二編の小篇、梟娘の話、小夜の中山夜啼石を収録。
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夜ごと人間の血を舐る一本足の美女、蝦蟇に祈祷をするうら若き妻、井戸の底にひそむ美少年、そして夜店で買った目隠しされた猿の面をめぐる怪異―。ひとところに集められた男女が披露する百物語形式の怪談十二篇に、附録として単行本未収載の短篇二篇を添える
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古典的な怪談たる怪談。
派手さはないが、妖しい雰囲気と語り口の品の良さが心地良い。
ただ、折角百物語調の導入をつけているのだから、何か全体でのオチが欲しかった。
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ひっそりとした恐怖と不可思議が存分に感じられる怪談集。恐ろしい因縁のあるもの、その逆にはっきりとした因縁のわからないもの、いろいろありますが。どれにもぐぐっと惹き込まれます。
お気に入りは「清水の井」。怖くもあるけれど、ひどく幻想的でなんとも美しく思えた物語でもありました。
一番恐ろしく思えたのは「猿の眼」。これははっきりとした因縁の物語がわからないだけになお恐ろしいです。何が起こっていたのか結局わからないところも、また。
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「青蛙堂」に招かれた客人たちが、百物語のように次々と怪談奇談を語っていく展開。
レトロな文体が味わい深く、この不思議な物語にすごく合っていて雰囲気出しています。
本書は“岡本綺堂読物集“の二弾だったようで、一弾の「三浦老人昔話」も読みたくなりました。
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大正時代に流行った怪談会。その体裁をとった十二篇の怪談と、付録として単行本未収録の短編二篇。
冒頭の導入がとても好きで何度も読み返してる「青蛙堂鬼談」。既に別の本を持ってますが、おまけ2篇目当てで購入。
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嗚呼、私怪談会に呼ばれても持ちネタないなぁ(溜息)、と残念に思う程素晴らしく素敵な話の数々。
江戸時代にして、「残穢」みたいな土地の記憶やら、それを辿っていったりだとか。
そして安房が舞台!ちょっと主人最低だな、と思いつつ、屍鬼か白暮か、といった趣。
ふとした瞬間に陥りそうな狂った感覚が自然で。
うーん、最近読んだ中で一番で、本当綺堂すごいなぁ、と感心。
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百物語形式の怪談集。本文は歴史的仮名遣い、踊り字が発行当時そのままの状態で収録されている。怪談といっても恐怖を覚えるようなものではなく”不思議な話”が集められている。中には怪異を扱ったものもあったが、語り口が柔らかいこともあって”不思議な話”に落ち着いていた。それもあってちょっと薄味な感じがした。
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中国の伝奇を読んでいるような感覚だった。さらっとして読みやすいし凄く怖いということもないので野次馬系怖がりとしてはとても助かった。訳も理由も分からないけど興味を引く話っていうのは結構へぇ〜って感じで聞き入ってしまう。
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岡本綺堂は初めて読んだ。1925(大正14)年から連載され、後に追補されて1932(昭和7)年に単行本として刊行されたもの。百物語形式で、12名の語り手が順に怪談・奇談を語っていく。
この中公文庫版、「雰囲気を伝えるべく」あえて歴史的仮名遣いを採用しているので「さういふわけで」のような表記になっている。旧漢字は使っていないので、岩波文庫の復刻ものよりもずっと読みやすく、問題なかった。若い人はちょっと「引く」かもしれないが。
よどみなく流れてゆくような文体が良く出来ている。適度に描写し、物語を進めてゆくので、引き込まれて読まされる。なかなか見事な芸ではないかと思う。
話の中身は、ホラー(恐怖)とまでは行かない怪談が多く、中には単に奇談というだけでダークさの面では大人しい結末もいくつかあった。しかし、総じて面白いものだったと思う。解説によると岡本綺堂は中国の古い怪談集などにも通暁しており、本作の話もそこから題材を取って再構成したものも多いようだ。こうした趣味の傾向が、本作のカラーを彩っていると思われる。
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聊斎志異に似た雰囲気の話だった。怪談や怪異はその事象だけでなく、その背景や空気感に宿るので、旧かな使いも含め雰囲気抜群でした。一本足の女と、笛塚の話が好きです。