あらすじ
シェトランド島に夏がやってきた。観光客の一団が押し寄せ、人びとを浮き足立たせる白夜の季節が。地元警察のペレス警部は、恋人のフランと出かけた絵画展で、絵を前に嗚咽する男を介抱するが、彼は翌日、桟橋近くの小屋で道化師の仮面をつけた首吊り死体となって発見された。検死の結果は他殺。わずかな時間とはいえ、故人とかかわりをもったペレス警部は、ふたたびテイラー主任警部と組んで捜査にあたる。島と本土をまたいだ捜査行の果てに待つ、事件の真実とは?『大鴉の啼く冬』に続く現代英国ミステリの精華〈シェトランド四重奏(カルテット)〉第二章。/解説=千街晶之
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Posted by ブクログ
「大鴉の啼く冬」はだいぶ前に読んでいた。
今回手に取ってみてシェトランド諸島の白夜の風景が美しそうでそれだけで旅心を刺激されそう。(前回は冬だったから寒い暗い一辺倒)
白夜は美しいけれど人の心を惑わす。
原作の題名が「White Nights」だったので、訳者の方の手腕がありがたい。
Posted by ブクログ
シェトランドシリーズ第2巻。
前回と打って変わり、今回は夏のシェトランド諸島。描写が良い。
北極圏に近いからか、夏は白夜があるらしい。
いまいち距離感が掴めないけど、イギリス本島(と言っても良い?)の北の方でもそうなのだろうか?
2作目の今回も、事件自体は結構シンプル。
ペレスとフランの前で泣き崩れた記憶喪失の男が、翌日ボート小屋で死体となって発見される。しかもピエロの仮面を被って。シェトランド諸島の北側が舞台。夜でも明るいことによる不協和音と、前作以上に閉塞感のある人間関係。
今回も、最後の最後まで犯人がわかりません笑
2作目でようやく気付いたけど、伏線は張ってあれども、真相まで辿り着くには難易度高い張り方のような気がする。。。
次は春!
Posted by ブクログ
「大鴉の啼く冬」の続編。
季節は冬から夏へ。
白夜の時期を迎え、たくさんの観光客が船で訪れている
シェットランド本島。
前作で少女の死体を発見したフレアは、
地元の有名な画家のと個展を開く。
見知らぬ男が現れ、フレアの絵を見て泣き出す。
ぺレス警部が男を部屋から連れ出すが、
姿を消し、死体をなって発見される。
自殺ではなく他殺だと判明して、
テイラー主任警部がまた島へやってきて、
ぺレス警部と捜査に当たる。
行方不明の男が殺されていたのは予想通りだったが、
死体のつけていた仮面とか、
有名な画家が酷評した素人の水彩画とか、
何か殺人と関係あるかと思ったが、肩透かしにあった。
でも、その肩透かし感が
地に足がついた事件、というとおかしいが、
猟奇的でも、過剰な演出や残虐性もなく、
いかにも実際に起りそうな事件に感じさせるのかもしれない。
テイラー主任警部は、
金のかかった優雅な家に住みたいと思ったり、
有名人になることにあこがれていたりと、
意外と人間臭い側面を出してきたので、
リヴァプールの重大犯罪捜査班に異動してしまうのが、
ちょっと残念だった。
そして、もちろんフレアとペレス警部の仲が
友人から恋人になったのは良かった。
日本人観光客の一団が、
がシェットランド島の空港にいたのには吹き出した。
もちろん、自分も行ってみたい。
Posted by ブクログ
シェトランド四重奏のシリーズ第二章。
とは言っても一作目は未読。
この前に読んだ、ヘレン・マクロイより断然読みやすく感じたのは何故なんだろう。そんなに疾走感のある展開ではないのに一気に読んだ。シェトランドの風景描写も素晴らしかったし、人物への共感度が高かったからか。
最後、思ってもみなかった犯人にかなり呆然となった。
三章、四章も読みたい。
Posted by ブクログ
恋人のフランと有名画家ベラ・シンクレアが開催する絵画展にやって来たペレス警部。ベラの自画像を見て泣き崩れる男。厨房でペレスが話を聞くと記憶がないと語る男。シェフのマーティンと男を残し会場に戻った隙に消えた男。翌日ピエロの仮面をつけケニーの所有する小屋で首を吊って死んでいた男。他殺と断定された遺体。ベラに失恋して失踪したケニーの兄ローレンスの可能性を示唆するマーティンの母親でケニーたちの友人のアギー。来場者の少なかった絵画展。何者かの妨害工作。ペレスがつかんだ男の正体。教育劇団のジェレミー。発見されたベラの甥ロディの遺体。。ローレンスの失踪に自分は関係ないと証言するベラ。ロディの遺体発見現場で見つかった古い人骨。ベラの屋敷の写真に写っていたジェレミー。ローレンスの失踪当時に島にやって来ていたジェレミー。ローレンスとケニーの妻エディスとの関係。
Posted by ブクログ
島の探偵シリーズとしては第2弾だそうです。今回も、人が二人死んで、発見者が同じ人物というのは、前回と同じでした。登場人物にも慣れてきたので、読みやすかったです。