【感想・ネタバレ】書店ガール 4 パンと就活のレビュー

あらすじ

「書店に就職したいと思ってるの?」新興堂書店アルバイトの高梨愛奈は就職活動を控え、友人たちの言葉に迷いを吹っ切れないでいた。一方、駅ビルの書店の契約社員・宮崎彩加は、正社員登用の通知とともに思いがけない打診を受ける……。理子と亜紀に憧れる新たな世代の書店ガールたちが悩み抜いた末に見出した「働くことの意味」とは。書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第四弾。文庫書き下ろし。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「合わない手袋をするくらいなら、手袋を持たなくていい」向田邦子に全賛成と思っていたけど、否定する人もいるのですね。そういう時代だったのかも。手袋がなければ寒いし、多少合わないくらい…。

上梓が2015年。まだ契約から正社員登用があったのですね。「テンションを高く保つのは難しいかな」が印象的です。新店舗の一人店長。やっぱり、ある意味幸運だと思うし、学ぶチャンスと捉えた彩加の姿に、羨望を感じてしまった。人生無駄なことは無いよって。

愛奈の就活については、もし可能ならば、理子さんや亜紀さんの意見やコメントが欲しかったかな。書店員さんの”ありがたさ”は、とっても感じるし、読書子としては絶対なんだけど、自分ができるか・選ぶかと言うと、きっとそうではない。就職の対象として”書店”を選ばせる側(迎える側)はどう考えてるのだろうかと、気になります。

これから、就活のあり方や働き方が問われる中、二人の将来が楽しみです。就活・職業に悩んだ昔を少し思い出してしまいました。本書が「就活フェア」の片隅に置かれることを願いつつ。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高梨愛奈
新興堂書店吉祥寺店のアルバイト店員で文芸担当で大学生。大学の先輩の小幡亜紀に憧れて、今の店でアルバイトを始めた。

川西紗保
名前のわからない児童書を探し新興堂書店を訪れた客。

白石佐知子
新興堂書店吉祥寺店の児童書売り場の責任者。

宮崎彩加
駅ビルに入居する書店の書店員で文庫担当。書店員歴五年目。大学二年からアルバイトを始め、卒業後は契約社員として勤めている。二十四歳。静岡県沼津市出身。正社員となり、取手に出店する店長になる。西岡理子に憧れていて理子の店で働く愛奈を少しうらやましく思うことがある。

石川早苗
彩加より二回り近く年上の主婦アルバイト。

日下部茂彦
彩加の店の上司。店長の次に偉い。文芸・文庫の責任者。事なかれ主義で、最低限の仕事しかしようとしない。やる気クラッシャー。

国定幹生
彩加の勤める書店の店長。関東地区エリア長に昇進する。

平井梨香
愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。就活に出遅れ気味の愛奈を心配してOB訪問に誘い出す

友野裕也
愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。梨香の彼氏。

佐々木峻也
愛奈の大学の同級生で仲の良い四人グループのメンバー。家庭教師のアルバイトをしていて吉祥寺に通っている。

亜由美
彩加が住むシェアハウスの住人。

宮崎久美子
彩加の母。沼津でひとり暮らし。義兄が亡くなり姉の紀久子が一人で切り盛りする「前田書店」のことで相談あると娘に電話をする。

前田紀久子
彩加の伯母。母・久美子の実の姉。半年前に夫が亡くなり残された「前田書店」を1人で切り盛りしている。

沙織
彩加のひとつ年上の従姉妹。大学卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアに行き、そこで知り合った現地の男性と結婚した。

岩井遥
梨香の大学の先輩。化粧品会社に勤めている。

高梨祐子
愛奈の母。

高梨慶一
愛奈の父。五十歳。洋酒メーカーの営業マンで全国を飛び回っている。単身赴任。酒呑だが甘いものも好き。

川瀬慎吾
彩加が急遽四時間ほど出社することになり、待ち合わせに遅れてから三ヶ月連絡を取ってなかった。

広瀬
新興堂書店吉祥寺店の口うるさい常連。以前は経済書を担当していた小幡亜紀のお得意さんだったが、亜紀が本社に異動してからは文芸書売場をうろうろしている。

磯上
普通の主婦が自宅に絵本や児童書を集め、地域の子どもたちに開放する「おひさま文庫」を開いている。

安永
おひさま文庫を手伝っている近所に住んでい女性。

尾崎志保
新興堂書店吉祥寺店文芸担当。正社員に昇格している。

村上拓海
池袋駅の駅中に出店している書店の店長。国定が彩加を連れて行き取手店のお手本になる店と紹介する。

大田英司
前田書店の隣のトルコのパン専門店「レゼットリ」の主人。

水島
新興堂書店吉祥寺店経済書担当。

市川智紀
新興堂書店吉祥寺店副店長。相変わらず「口が悪いが実はいい人」。

西岡理子
新興堂書店吉祥寺店の店長兼東日本地区統括エリア・マネージャー。彩加が強く憧れる存在。

小幡亜紀
新興堂書店本部マーチャン・ダイジング部勤務。愛奈が尊敬している先輩。

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2023年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
書店ガール第4巻。
3巻までの主人公である理子と亜紀ではなく、そのひとつ下の世代の愛奈と彩加がそれぞれの立場で奮闘する。愛奈は、理子や亜紀が勤めていた吉祥寺店のアルバイト学生で、就活を目前にして本と携わる職業を選択するかどうかの岐路に立っている。一方、愛奈とは書店員つながりのイベントで仲良くなった少し年上の彩加は、今まで契約社員として勤めていた書店から正社員登用の打診を受けると同時に、茨城県の駅中書店(かなり小さめ)の店長を任せたいと話が舞い込む。さらに、自身と本を繋いでくれるきっかけとなった地元沼津の亡き叔父の本屋では、トルコパンを扱う隣のお洒落パン屋から商店街活性化を見込んだブックカフェをオープンしないかと話を受けることになり、彩加はしぶしぶ手伝いとアドバイスを引き受ける。愛奈と彩加の2人が、本とともに働くことを考えると同時に、自分の人生や自分自身を見つめ直す、そんな大事な時期をフォーカスした物語。

【感想】
理子と亜紀、この2人には負ける。
キャラもまだ弱いし、ストーリーのインパクトもない。

そう思いながら、読み進めるのに前3作よりは時間がかかってしまったし居眠りもした。
でも、後半に進むにつれて、愛奈や彩加にどんどんと色が付き始めてキラキラと輝きだし、最後の方は応援しながら読んでいた。

いいなぁ、青春だなぁ。
序盤の悩める愛奈と同じく、わたしも就活にはそんなに前向きには取り組めなかったから、焦りや妥協で過ごしていた思い出がある。
俊也が言うように、愛奈のような『自分の世界がはっきりしている』人は、自分自身の強みや軸に気付いたら一転、めちゃくちゃトントン拍子に進み、キラキラと輝ける存在になると思う。
かといって、作中の『手袋をさがす』ではないが、じゃあそんな人間になれるか、と言われたらそうでもないと思うので、結局は自分らしくほどほどに生きるのがわたしに合っているんだろうなー、とも感じた。

第5巻で、それぞれの道に進む2人に会えるのが楽しみ。

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この巻では、就活や自分に適した職を探すことがテーマになっている。

新興堂書店でアルバイトをしている大学生の愛奈は、就活を機に仕事について考え、周りの人に話を聞き、やはり書店や出版業界に入りたい気持ちを固める。そして、アルバイトを辞めて本格的な就活をすることにするが、その前に、"就活フェア"を企画し、選書からPOPやフリーペーパー作りまで夢中で取り組む。
一方、愛奈の先輩で、吉祥寺の別の書店で契約社員として働く彩加も、正社員に昇格すると同時に取手の駅中店の店長を任されることになり、迷いながらも、最後は店長として取手に異動する覚悟を決める。

就活自体は憂鬱だが、学生の頃にもっといろんな職業に興味を持ってきちんと調べてみればよかったと改めて思うとともに、これから職業を選べる若者が少し羨ましく思えた。

また、このシリーズは、書店のフェアのシーンで様々な本が紹介されるので、それを見るのも楽しみになってきた。

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2021年09月01日

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