あらすじ
「これは精霊を自由意思のない道具にしちゃう代物なのよ。もし精霊に反感を抱く連中が知ったら……」 頻発する精霊による暴力事件の対応に追われるユフィンリーたちは、やがて人々が持つ精霊を操る道具<タブレット>から、最大の敵エンプティ・セットの真の目的を知る。一方――。 「タタラ・フォロン君が死に損なっているのならば、貴女の手で終わらせるべきだとは思いませんか?」 フォロンを失ったコーティカルテにレイトスは残酷な決断を迫り……。 「……やはり他に方法は無い、のか」 懊悩の末、彼女が選んだ選択は――!? クリムゾンシリーズ、ここに完結! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
クリムゾンシリーズ堂々の完結!終結の仕方はある程度予想出来ていましたが、しっかりと収まるところに収まったENDで良かった。伏線の回収や展開の仕方といった構成は流石です。ちょっと綺麗さっぱりし過ぎてる感、そして基本既存キャラ達も見せ場が無く、完全なる脇役キャラ状態だったのが少し残念だったけれど。それにしても学生時代のクリムゾンS、AF、PLUSにF、そして社会人編と今にして思えば本当に長い長い物語でした。最終巻でFの要素も軽く盛り込んでくれていたのはちょっと嬉しかったです。ひとまず、榊先生お疲れ様でしたー!
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
一方、町では至るところで、精霊文字を自由に捜査できる「タブレット」と呼ばれる道具を受け取った人びとが、精霊を操る事件を引き起こしていました。
そんな中、みずからの手で、フォロンとともにディエスを滅ぼし、戦いに決着をつけることを決意したコーティは、単身ディエスたちのもとへ向かいます。しかし、「エンプティ・セット」の仕掛けた罠にかかり、精霊文字によって操られてしまうことになります。
しかし、その罠にはリコリスが細工を施しており、完全にコーティの精神を支配するには至りません。自我を取り戻したコーティは、フォロンの姿となったディエスに戦いを挑みます。彼女は、ディエスと刺し違えることで自我の境界を不安定にし、フォロンの精神世界に入り込んで、ディエスとの最後の決戦に挑みます。
とりあえずハッピー・エンドということで、読後感は満足できるものでした。単純と言えば単純なストーリーでしたが、物語がテンポよく進んでいくのでさくさく読むことができ、十分に楽しむことができたように思います。いくつか積み残しているテーマもありますが、短編集などで補われるのでしょうか。