あらすじ
ミナトは桃香と向き合おうとするけど、少しずつ自分の気持ちを見失っていく。小雪はミナトに今の正直な気持ちを告げるが、そんな2人の姿を見た桃香は…。そして、雨宮家にミナトの兄が突然帰ってきて…!? それぞれの本音がぶつかり合う青春混線ストーリー、第11巻!
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人と接するのが苦手で、他人との間を壁で隔ててしまう氷川 小雪(ひかわ こゆき)。
中学時代のトラウマのせいで高校では誰ともつるまずに1人でいることを貫き、無表情さと目つきの悪さから周りからはクールなちょっと怖い人と思われています。
彼女の唯一の友達は幼馴染でクラスでは女神のようなアイドル的存在の安曇 美姫(あずみ みき)。
それ以外の人間に対しては壁を作って関わらないようにしてきましたが、グイグイ距離を詰めてくる雨宮 湊(あまみや ミナト)や、のんびり優しい雰囲気の日野 陽太(ひの ヨータ)と次第に仲を深めてゆきますが…。
メインで登場する4人は、タイプは異なりますがそれぞれ心に複雑な思いを抱えています。
周りの人のちょっとした行動や発言に対する不快感が積み重なって心の奥底に溜まっていくことありませんか?
小雪はその積み重ねに耐えられなくなり人との間に壁を作ってしまっています。
ミナトは誰とでも仲良くなれ1人でいる人に積極的に関わるタイプですが、ある日美姫から「可哀そうだからと話しかけるのは傲慢だ」と指摘されハッとします。
美姫も本来の自分とクラスメイトが抱いている自分とのギャップに悩んでいます。
更に大切な友達の小雪が辛い時に力になってあげられなかったという思いも…。
一番人当りの良いヨータも、親の再婚により家庭に自分の居場所のなさを感じています。
高校生の青春ストーリーかと思いきや、それぞれの心の機微が丁寧に描かれており、どの登場人物にも「わかる…」と思うシーンがあります。
あの時のあの感情はこういいうことだったのか!!と気づきを得る方も多いのではないでしょうか。
どの年齢の方が読んでも共感すること間違いなしです!
元々タテヨミマンガとして描かれた作品ですが、単行本版として再構成されております。
描くのは『正反対な君と僕』の阿賀沢紅茶先生。
“今らしさ”と“普遍的”を描くバランスが秀逸です。
恋愛部分も展開が気になるところ。
気付きと共感の物語をお楽しみください。
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
【微ネタバレ】
文化祭おわりの楽しい雰囲気から。ミナトの調子が。そして。それから。なんか、展開早くてすごかった。自分の気持ちに正直じゃないとこんなことも。いろいろあるんだね。ミナトの兄、海斗。いろいろあったみたいだけど、いま幸せそうなら良いじゃん。と思うのだった。このあとは、こゆん。美姫。
Posted by ブクログ
自分の気持ちを抑え、一線を引いて他人と表面的な
付き合いをしてきたミナトが、初めて自分を見つめ、
自分の気持ちに向き合う。
輪の外にいる人に手を差し伸べてきたのは、「弱さ」
だと言うけど、それは違うと思うな。
たとえ怖かったからだとしても、相手の立場になっ
て考え行動に移した。正しいと思っていても行動す
るのは必ずしも簡単じゃないし、それができたミナ
トは優しいと思う。
(情けは人の為ならずって言うし)
実際こゆんのように救われた人は多いと思う。
迷惑がられた人がいたとしても、ミナトはその人に
差し伸べた手を押しつけたりはしなかったんじゃな
いかな。
桃香に別れを切りを出したのも誠実だし、罪悪感や
嫌悪感を感じて落ち込んでる姿はとても人間的で、
以前のさっぱりしたミナトより好印象。
桃香は桃香で多くの大切な事を学んだようだし、め
でたし、めでたし?
こゆんの事を思ってモヤモヤ、イライラしてる美姫
がかわいい。