人と接するのが苦手で、他人との間を壁で隔ててしまう氷川 小雪(ひかわ こゆき)。
中学時代のトラウマのせいで高校では誰ともつるまずに1人でいることを貫き、無表情さと目つきの悪さから周りからはクールなちょっと怖い人と思われています。
彼女の唯一の友達は幼馴染でクラスでは女神のようなアイドル的存在の安曇 美姫(あずみ みき)。
それ以外の人間に対しては壁を作って関わらないようにしてきましたが、グイグイ距離を詰めてくる雨宮 湊(あまみや ミナト)や、のんびり優しい雰囲気の日野 陽太(ひの ヨータ)と次第に仲を深めてゆきますが…。
メインで登場する4人は、タイプは異なりますがそれぞれ心に複雑な思いを抱えています。
周りの人のちょっとした行動や発言に対する不快感が積み重なって心の奥底に溜まっていくことありませんか?
小雪はその積み重ねに耐えられなくなり人との間に壁を作ってしまっています。
ミナトは誰とでも仲良くなれ1人でいる人に積極的に関わるタイプですが、ある日美姫から「可哀そうだからと話しかけるのは傲慢だ」と指摘されハッとします。
美姫も本来の自分とクラスメイトが抱いている自分とのギャップに悩んでいます。
更に大切な友達の小雪が辛い時に力になってあげられなかったという思いも…。
一番人当りの良いヨータも、親の再婚により家庭に自分の居場所のなさを感じています。
高校生の青春ストーリーかと思いきや、それぞれの心の機微が丁寧に描かれており、どの登場人物にも「わかる…」と思うシーンがあります。
あの時のあの感情はこういいうことだったのか!!と気づきを得る方も多いのではないでしょうか。
どの年齢の方が読んでも共感すること間違いなしです!
元々タテヨミマンガとして描かれた作品ですが、単行本版として再構成されております。
描くのは『正反対な君と僕』の阿賀沢紅茶先生。
“今らしさ”と“普遍的”を描くバランスが秀逸です。
恋愛部分も展開が気になるところ。
気付きと共感の物語をお楽しみください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
思っていた通りというか…
ももかの言い分も理解できてしまう…
ああもぅ、男子(漫画の)だったら殴り合いしてエネルギー発散して落ち着くところだがそうもいかないよなぁ…
学祭で、楽しんでる組とそうでない組の温度差、これは仕方がないよなーと思う(もちろん私はそうでない組だった)。体育祭とかも、仲の良い子がいなければ当然楽しくないし、さらに同じ時間を過ごせなければ当然楽しくない。
時間は戻せない、大人になってみれば「自分から楽しむ姿勢」もあるのかなーと、今ならね、思うけど。
本当は自分がどうしたいのか?って、意外と難しいんだよね。周りのいろんな要素が邪魔してわかりづらくなる。好きなこと、心地よいこと。嫌なこと、苦手なこと。これだけは(痩せ我慢でも)譲れないこと。
出てくるみんなに、自分を大事にしてほしい。
Posted by ブクログ
桃香、最初嫌だなあと思われがちなキャラだけど、この巻読むと嫌いになれない。表紙の桃香の表情、そして持ってる眼鏡も読んだ後だとグッとくる。相変わらず心理描写を掘るのが巧みだなあ…。