【感想・ネタバレ】氷の城壁 単行本版【フルカラー】 10のレビュー

あらすじ

桃香と付き合ったことを知りながらミナトへの気持ちを捨てきれない小雪は、月子に苦しい気持ちを吐露する。そして、そんな時に小雪は中学時代の元カレ・五十嵐と再会し…!? ままならない気持ちがあふれ出る青春混線ストーリー、第10巻!

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人と接するのが苦手で、他人との間を壁で隔ててしまう氷川 小雪(ひかわ こゆき)。
中学時代のトラウマのせいで高校では誰ともつるまずに1人でいることを貫き、無表情さと目つきの悪さから周りからはクールなちょっと怖い人と思われています。
彼女の唯一の友達は幼馴染でクラスでは女神のようなアイドル的存在の安曇 美姫(あずみ みき)。
それ以外の人間に対しては壁を作って関わらないようにしてきましたが、グイグイ距離を詰めてくる雨宮 湊(あまみや ミナト)や、のんびり優しい雰囲気の日野 陽太(ひの ヨータ)と次第に仲を深めてゆきますが…。

メインで登場する4人は、タイプは異なりますがそれぞれ心に複雑な思いを抱えています。

周りの人のちょっとした行動や発言に対する不快感が積み重なって心の奥底に溜まっていくことありませんか?
小雪はその積み重ねに耐えられなくなり人との間に壁を作ってしまっています。

ミナトは誰とでも仲良くなれ1人でいる人に積極的に関わるタイプですが、ある日美姫から「可哀そうだからと話しかけるのは傲慢だ」と指摘されハッとします。

美姫も本来の自分とクラスメイトが抱いている自分とのギャップに悩んでいます。
更に大切な友達の小雪が辛い時に力になってあげられなかったという思いも…。

一番人当りの良いヨータも、親の再婚により家庭に自分の居場所のなさを感じています。

高校生の青春ストーリーかと思いきや、それぞれの心の機微が丁寧に描かれており、どの登場人物にも「わかる…」と思うシーンがあります。
あの時のあの感情はこういいうことだったのか!!と気づきを得る方も多いのではないでしょうか。
どの年齢の方が読んでも共感すること間違いなしです!

元々タテヨミマンガとして描かれた作品ですが、単行本版として再構成されております。
描くのは『正反対な君と僕』の阿賀沢紅茶先生。
“今らしさ”と“普遍的”を描くバランスが秀逸です。

恋愛部分も展開が気になるところ。
気付きと共感の物語をお楽しみください。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

こゆんのあれこれからの、桃香ターン。この子もこの子なりにいろいろあっていろいろ考えてるのだけれど。やっぱり主人公ベースで考えるよね。
五十嵐と話ができてよかったね。あとは美姫やで。

0
2025年09月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この巻でミナトを知る。
ミナトが受け身ではなく、自分から女子に興味を持って
好きになったという事がどれだけの意味があるのかを、
ミナトのモテ歴と振る舞いが目眩しになってて、ちゃん
と彼の事を見てなかったかもしれない。
一見派手に見えるミナトを心から幸せな笑顔にしてあげ
て(こゆん!)
それにしても桃香ちゃん、ミナトに好きな人がいると知
ってて押しに押しておつき合いに持っていったのに、彼
女になれば安心できると本当に思ってたの?
楽観的すぎる。
自信があるから? その思考は理解できないよ。
最後の言葉、怖い。
ミナトの弱点を利用してミナトを縛るわけだ。
好き…なんだよね?

こゆんは五十嵐と向き合えて良かった。
本音を吐き出した今の方が良いお付き合い(友達)が
できそうじゃない?
でも、付き合ってる間にあれだけ意識と感覚の違いが
あるのもめずらしくない?

0
2025年01月08日

Posted by ブクログ

五十嵐と小雪の軽口や嫌味を言い合える『今』の関係性が凄く気持ちが良かった。これは付き合ってたからできることなのか。自分も付き合わなくてもいいから、こういう関係性を気築きあえる人達を増やしたい。

0
2024年05月02日

Posted by ブクログ

小雪の何もしないという選択や
ミナトの思いに鍵をかける選択も
どちらも理解できるからこそ
周りから見れば簡単にくっつく気がして
モゾモゾとして応援したくなる!

0
2024年03月05日

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