【感想・ネタバレ】52ヘルツのクジラたち【特典付き】のレビュー

あらすじ

2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。

【文庫化特典 スペシャルストーリー】
町田そのこさんの書き下ろし小説付き

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そ
のためこの世で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。
〈解説〉内田剛

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Posted by ブクログ

ネタバレ

今年あった作品で間違えなく1番良かったと思える一作。なぜこの本をもっと早く読まなかったのか後悔した。読みやすく全体で3時間ほどで読み終わりました。心が暖かくなりました。物語の構成が読みやすかったので読書初心者におすすめの一冊です。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わってからも涙が止まらない。
アンさんの優しさや52ヘルツの言葉が、本当に切なくて苦しい。生きている間に届いて欲しかった。
52ヘルツの、誰にも届かない言葉。今まで私が聞き逃した言葉は沢山あるだろう、それをどうか聞き逃さないようにしたい。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説を読んで涙が出たのは初めてだった。

主人公の壮絶な経験には胸が押し潰されそうだったけど、それよりも、私自身の何かに共鳴し涙が溢れたのはアンさんの死のシーンだった。

アンさんの親は、アンさんがトランスジェンダーであることを精神病と受け止め田舎に連れ帰ろうとしていた。死んでからも娘として化粧をしてユリの花で棺桶を埋め尽くし、自分の育て方が悪かったと言う。親の世代とは時代が違うからとか、親にも親の気持ちがとか、言えなくもないかもしれないけど、私は許せなかった。でもアンさんはそうは思わない。というか思えない。そんな親子の状況が悔しくて、読んでいてキツかった。私自身も似た苦しさを感じたことがあるからだと思う。

アンさんの声が届かなかったこと、それが何よりも無念だった。でも主人公みたいに届く声もあれば、アンさんみたいに届かない声があることをこの本は教えてくれているのだと思う。

微かな声に気づけるのか、気づけたとして何か行動を起こせるのか、これからの自分に課していきたいと思った。

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2025年12月05日

ネタバレ 購入済み

魂が涙した

本屋大賞受賞時に読もうと思ったのに、このタイミングになってしまった作品。
こんなに痛くて切ない内容だったとは…
人を助ける、人の役に立つってなんて大変なことなのかに気づかされ、自分の甘さを思い知る。
「魂の番」に私は逢えているのだろうか…

#泣ける #共感する

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2024年04月25日

ネタバレ 購入済み

何度も読み返したい

いつまでも幸せでいて欲しい。寂しくなったときには私を思い出して、思いを叫んで欲しい。
与えられる人から与える人への変遷。誰かから守られることを、何かを与えられることを欲してきた結果、悲しい過去を経験した主人公はある1人の子供と出会うことで、少しずつ気持ちに変化が。
最後の場面で、守っていくのだと思っていた人から守られる場面は、人と人が支え合うその姿を表しているものかと。
何度も読み返したい、名作。

#泣ける

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

みんな孤独なんだと感じた。辛い人生を歩む主人公と周りの人間、そして人に厳しくあたる情のない人間たち。なぜ報われない人たちが生まれてしまうのか。
何も悪いことをしていないのに振り回される人たちを見ると、本当に人生は理不尽だと感じる。しかし、そうした理不尽さが人を成長させることも事実だった。
そんな人たちがあげる声は誰にも届かない。まるで52ヘルツのクジラたちが広大な海を独りで漂うように。
どうすることもできない人たちがたどり着く場所には居場所があるのか。自分たちの居場所は自分たちでつくるしかないのかもしれない。周りとの対話を忘れずに諦めずに。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

寂しくて、暗い暗い過去を持った1人の女性が愛を探してもがいて傷ついて、その先の生きるみちしるべをまた探していく物語

LGBT、介護、虐待、不倫、などなど取り扱うテーマは非常に重苦しいもので、メンタルの調子が良くない時とか家庭環境にトラウマがある人が読むと本当に辛いと思う。が物語としては少しずつ謎が解けていく構成でどんどん気になって先に進んでしまうので思ったよりサクサク読めてしまう。

【以下感想】
・女友達、いい奴すぎる
・キナコ、あまりにも人を狂わせすぎ、天性の魔性の女
・妾の子が妾の道を歩もうとしてしまうところに「血」を感じた (あんまり関係ないけど血に抗えない感じが菅田将暉主演の映画[共喰い]を彷彿とさせた)
・52の母と祖父、結局クソなまま終わるのが切ない

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2025年11月27日

ネタバレ 購入済み

しんどすぎる。。。でも

主人公の虐待シーンや、どん底に堕ちていくが読んでいて本当に辛く、「そっちはだめだー!」と叫び出しそうになってしまった。胸が圧迫されて息ができない、そんな感じに似ている。
救いの手は差し伸べられているのに、沼の深くまではまっている人はその手に捕まることを躊躇する、振り払う。その手に捕まること、幸せになることは簡単なのに、その権利がないのではと思ってしまう。読んでいてとても辛かった。
でも不幸な呪縛から段階的に解放されていく主人公に、読後いつのまにか自分も不幸から解放されていたことに気づいた。

#癒やされる #泣ける #ドロドロ

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2025年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすかったし話も面白かったけど、特別刺さるような作品でもなかった。シングルマザーの子が痛々しい勘違い女なセリフを吐いていたことがなんだか心に残ったぐらいかな。ラストのくじらが見えたこととか、これから2人で暮らすとか、ちょっと現実味がなさすぎてファンタジー感が出てしまってたように感じた。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

⭐︎3.5
長女が「怖いから読まない」と言っていたが、全く怖くない。
主人公の貴瑚には虐待されていた過去があるけど、仲間の美晴がいる。美晴、めちゃいい子。
アンさんはトランスジェンダーで自分の悩みもあったのに、キコを助けてくれた。良い人。
そこに現れた虐待された少年。話ができないから「52」って呼ばれてたけど、本当は「愛」と書いて「いとし」くん。こんな名前の子、いる?
っていうか虐待するなよ!!

キコのことを守ってくれる仲間がたくさんいて、最後まで幸せになれる本でした。
途中、主税(ちから)っていうキコを騙してくるやつが出てきたけど。こいつが1番ダメなやつだったな。

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2025年11月25日

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