あらすじ
横浜・中華街、四川料理の名店「翠玉楼」は来月で閉店を迎える。いずれはオーナーの座を継ぐつもりでいたロンこと小柳龍一は当てが外れ、毎日することもなく、ぶらぶらと暇を持て余していた。二十歳を超えたからって、まだ将来なんて決められない。そんな働く気も夢も、何もない彼の元に次々と厄介事が持ち込まれる。それはロンが〈山下町の名探偵〉と呼ばれていたからだ。「何も手にはもっていないけれど、それでも」──大きな共感を集める等身大のヒーローが誕生!
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Posted by ブクログ
地元横浜が舞台の小説ということでなんとなく読み始めたこのシリーズなんだけど、文字なのに情景がはっきりイメージできて、読んでいてすごく気持ちがいい。
とくに3番目の「ベアードマンの亡霊」は描写も秀逸ながらも緊迫感や息遣いさえも感じられて、可能な限り他の雑事を後回しして一気に読み耽ってしまった。
登場人物のキャラもしっかりたっていて、登場人物が多いわりにごっちゃにならずストレスなく読み進められる。
誰が読んでも面白い本だと思う。
著者の岩井さんは私の最近の一押し作家さんです。