あらすじ
4年前、父親の反対を押し切ってヴェトナムに嫁いだ四条彰子が、京介と深春に助けを求めてきた。一家の長老、レ老人との軋轢がその理由だ。なぜか日本人を嫌うレ老人。その原因は90年前の事件にあるらしい。そして、ハノイに飛んだ京介たちの目前で再び事件が起きた。建築探偵桜井京介の事件簿、第3部開幕! (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
2012/8/12 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2019/8/23〜8/27
7年ものの積読本にして、1年半ぶりの篠田作品。建築探偵シリーズの第3部の第1作。登場人物の彰子さんにあまり記憶がないと思って調べてみたら、「桜闇」を読んだのが12年前であった....嫁いだ先のベトナムの旧家で起こった過去の変死事件と現在の殺人事件を京介が時空を超えて解決する、本書のメインストーリーの出来は相変わらず出色であるが、それより気になるのは、第2部で蒼の問題が解決したと思ったら、第3部はどうやら京介の闇が暴かれていくようである。最終巻「燔祭の丘」を読むのが今から楽しみである。
Posted by ブクログ
建築探偵シリーズの十二作目で、第三部の開幕とか。建築探偵挙動不審とかで妙に健康的に、普通になった京介が描かれる。これはクライマックスに向けての伏線なんだとか。ミステリ色はかなり薄く、仕方なくのように殺人が起きるけれど、九〇年前の死はともかく、リアルタイムの殺人は事件自体が物語にほとんど影響を与えず、トリックそのものはどちらも短編でも、使い方を工夫しないと荷が重いくらいのもの。もう一般的な意味でのミステリにはほとんど関心がないんだろうなあ。
本職の建築史家が京介が実在の人物である体で書いたあとがきが傑作。
Posted by ブクログ
このシリーズによく出てくる、芯が強いけど静かで我慢強い女性と、思ったことをなんでも口に出すし奔放な自分を自覚してる女性。
シリーズの最初の方は、後者が苦手だったけど、今は前者の方がううーん、と思う。何でかなあ。綺麗に描かれすぎてるからかなあ。
ベトナムの情景や歴史は興味深く読んだ。最後の展開も良かったけど、なかなかそこに辿り着かなくてじれる〜
そして最後は犯人がちょっとかわいそう。一応救いはあったけれども。
Posted by ブクログ
以前ヴェトナム人との駆け落ちに協力した女性再登場。
事件の中身もさることながら
(ヴェトナム戦争とか、きちんと知らなければなぁ。。)
冒頭とラスト、京介氏の挙動不審(ある意味規則正しい)にふれていたが、結局謎のまま。
蒼の休学の原因は悲しいながらもひと段落ついたが
京介氏の過去についてはここまでひっぱるのか~。。。
教授との関係や、生い立ち、いつ判明するのだろう。。。
蒼を慰める時、血の繋がりが無くとも家族 という関係はこういうものなのだなと思った。
まぁ伴侶も元は他人であるわけだし。
是非とも長生きして頂いて、こたつを囲み合う正月を毎年迎えて頂きたい。。。