あらすじ
ガラスの柩を思わせる巨大な温室の中で惨殺された病院長一家。その血塗られた密室に置かれたチェストで、天使のようにまどろむ7歳の少年。ただ一人生き残った彼は、しかし言葉を失っていた。闇に閉ざされた魂を救うため、最大の謎「薬師寺家事件」に挑む桜井京介。建築探偵シリーズ第一部の掉尾を飾る傑作。 (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
蒼の過去について。
以前4姉妹の次女に本名を明かすシーンがあったが、どちらの名前を名乗ったのだろう。。。
本作にも二組の姉妹が登場するのだが、やはり色々と勘ぐって読んでしまう。。。
教授と主人公が何故同居しているかの説明は特に無かったが
前作寮の事件から三か月後という事らしく、大学関係者に頼まれての事なのだろうか。
作中、様々な人の思惑が絡んで、というよりとっ散らかった印象を受けたが、まぁ現実は解決してスッキリ!とか皆バランス良く、とはいかないという事だろうか。。。
過ぎ去った事件なのでサラリ と流してしまったが壮絶であり、グロテスクなのだが
蒼はよく克服できたなぁ。。。
Posted by ブクログ
なんだろう。
この作者って女性なんだ。って感じ。
確かに、女性らしい描写がたくさん出てくるけど、どちらかと言えば男性作家って雰囲気を醸し出している。
逆にいうのならば、探偵役の桜井京介が上手いというかとても存在感のあるキャラクターになっている。
ただ、その分、ミステリーとしての驚かされる部分が弱いように感じられる。
以前にも書いたけど、やはり、死体入れ替え系の(本作は違うけど)血液型鑑定はのめりこむことが出来ない。星占術殺人事件のように時代背景が作りこまれていれば、感情移入ができるものの本作のような描かれ方では、携帯電話が無いの?と訊きたくなってしまう。
そのような意味では普遍性がある表現をされているだけに惜しいかもしれない。
また、最後、どうしてこの人が殺されかけたの?と言いたくなる場面があり、説明はあったのかもしれないが、目が滑って頭の中に入ってこず、その部分はマイナス要因になってしまった。