あらすじ
失恋の痛手から立ち直れないまま後輩・篠田に抱かれた美紀。あんなに激しく求めてきたくせに不遜な態度は相変わらず。癪に障る男だけど「俺の気も知らないで」甘いキスに蕩け、最奥に淫らな快感を刻まれる。身体を重ね、共に過ごすうち彼の隠れた優しさを知り……。でも距離が近づいたと思うとまた遠のく。彼の心が読めなくて――。身体から始まった不器用な恋の結末は?
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オトナの恋ですな…!
作家さん買いですが、今作も期待を全然外さずとても素敵な作品でした。
篠田目線の方が私はとても好きでしたが、美紀の不器用さがなんとも愛しく、そんなに肩肘はらんでも生きていけるのよと言いたくなりましたオバチャン。
しかし私の中ですげーな!と1番思わせたのは羽鳥のしたたかさです。
オサレな仕返しがたまらん。そして30代でこんなに忍耐の人になれるのってすごいな…と思いました。
女性の生き方についても考えさせられる、よい作品でした。
あとがきにあった篠田と美紀のベビー誕生とか後日談を詰めた本を作ってくれたらいいのにと切望しています。
あと、タイトルだけなんとかしてほしかった。もったいない。台無しになるじゃないか!と読み始めて数秒で「このタイトルはないわ」と呟いてしまいました。
お話はいいんですけどね…ダレだよ決めたの…。
好きなお話
作家さん買いです。
恋愛以外は全てにおいてかっこいいヒロインが、綺麗事だけじゃなくて人間らしい面を見せてくれてます。とてもリアルに。
だからこそ、目一杯ハラハラしながらも応援して読んでました。
ヒーロー、わかりにくいけどそこがカッコよくて好きでした。
揺れる女心にキュンとなる!
キャリア、忘れられない恋、安定の結婚、タイムリミット近づく出産…。30代バリキャリ女子が抱える迷いが切々と綴られていて、切なくなりました。グッとくる言葉で重ねられた心理描写は、さすが白石さよさん。一見、強くて勇ましい女性ほど内面は繊細で、それが分かるのがデキる男なのね〜。別作品のキャラが何気に登場するのも嬉しかったです!
タイトルで年下わんこ君が女神に奮闘するお話かと思いきやクールで感情をなかなか出さない男でした。御曹司とかお金持ちとかのお話に疲れていたので、久々の会社員の車内恋愛がよめて嬉しかったです。白石先生らしい切ないお話でした。
すごく良かった
初めての作家さんで、レビューがよかったので楽しみに読ませてもらいましたが、すごく良かった。
年齢を重ねた働く女性の葛藤や想いに、グサグサと心を刺されながら読みました。頑張って仕事を続けている(続けていた)人にはとても共感できるのではないかな…と。
本当に最後は幸せになってよかった。登場人物が出てくる他の作品も読もうと思っています!
さすが白石さよ作品
ヒロイン美紀にめちゃくちゃ共感してどっぷり感情移入して読みました。いわゆるアラサーと呼ばれる年齢になると、仕事、結婚、出産etc悩みは尽きない。美紀もうーんと悩んでボロボロになったけど、篠田くんがいてくれて良かった‼️
白石さよ作品には珍しく年下男子との恋愛でしたけど、うまくまとめていて期待を裏切らない一冊です。
作者さんを信じて、紙書籍購入。
切ない系、大好物なので、面白かったです。
ただこのタイトル、他になかったんでしょうか?
白石さんじゃなかったら、このタイトルでは買わないかな。
それから、篠田くん。
ヒロインに対して一途なところは買いですが、彼女の千里さんへの対応が酷い。
でも現実、男の人なんて、というか、人間なんて、結局ああいうものなのかも。
そういう意味では、リアリティがあっていいのか⁉︎
読み応え、ありました。
作者さん買いです
失恋してお酒に酔って、一夜の過ちから、どんどんせめてパターンかと思ったら、引いて無かったことにしてて、この先どうやって展開していくのか気になって読み進めると、リアルな本音や悩みに共感してしまい、あっという間にこの世界にハマって読み進めました。
さすがの作者さんです。
Posted by ブクログ
穏やかな年下眼鏡男子が、実は誰よりも激しく、独占欲を秘めていた――
白石さよさんの筆が描く「静かな狂気の愛」に胸が締め付けられる一冊でした。
彼女に向ける視線は、最初から恋を超えて“崇拝”に近い。
仕事に生きる大人の女性としての強さも、どこか脆さを抱えた横顔も、全部愛しい。
彼女の何気ない仕草ひとつに一喜一憂しながら、
誰にも触れさせたくない、ただ自分だけの存在でいてほしい――
そんな彼の想いが、静かに、でも確実に狂おしさを帯びていく。
普段は穏やかで理性的な彼が、恋敵に対して見せる“圧”や、
ヒロインが他の誰かを見ているときに一瞬だけ覗かせる嫉妬の眼差しにドキリとさせられた。
その優しさの裏に潜む「絶対に手放さない」という意思が、
年下男子らしい純粋さと執着の狭間で燃え上がっていくようで、
恋愛というより、生きる理由そのもののようにヒロインを求めているのが伝わってくる。
ヒロインもまた、そんな彼の愛の深さに戸惑いながらも、
“守られるだけの存在”ではなく、“彼の想いに応える女性”として成長していく姿が印象的。
恋に臆病だった彼女が、彼のまっすぐな愛に心を開く瞬間――
その「溶け合うような優しさと熱」の描写があまりにも美しくて、
ページを閉じたあともずっと胸が温かくなりました。
“俺の女神に手を出すな”というタイトルそのままに、
神聖さと独占欲、どちらも成立させてしまう彼の愛の形が、白石さよさんらしい繊細さと余韻で描かれた傑作。
静かに狂う恋がここまで綺麗に描けるなんて、本当に素晴らしかったです。
Posted by ブクログ
美紀視点と篠田視点、両片思いの二人のすれ違いがよくわかる。大きい会社なのに女子社員の幼さが目立つ。この著者の作品に出てくる女性社員てバリキャリとバリキャリのまともな友達と会社に合コンに来てるのか?という女性社員の3タイプしかいないのかと思う。羽鳥さん素敵だった。